「大丈夫、大丈夫」が口癖になっていませんか?~知らないうちに限界を越えちゃう魔法の言葉~



相手を安心させるために、心配させないように、迷惑をかけないように、失望させないように、「大丈夫、大丈夫」と言ってしまう癖はありませんか?
ほんとに大丈夫だと思っていても、それが口癖になっている人は心が全然大丈夫じゃないことも多いんです。
ほんとはもう限界超えてたりしませんか?

「大丈夫!」が口癖になってませんか?

例えば、重たいファイルを何冊も重ねて持ちながら「このDXの時代になんでこんな紙のファイルが大量にあんだよ」と心の中でぶつぶつ文句を言いながら廊下を歩いていると、後輩が「重たそうですね。持ちましょうか?」と声をかけてくれました。

あなたはそこで「ありがとう!助かるー!お願い!」と言いますか?
それとも「大丈夫、大丈夫。すぐそこまでだから」と丁寧にお断りしますか?

例えば、夕方になって取引先から仕様変更の依頼が来て「うわー、残業確定だよー。うわー、めんどくせー」と心の中でぶつぶつ文句を言いながら作業に取り掛かっていると、先輩から「なんか大変そうだね?手伝おっか?」との声がかかりました。

あなたはそこで目を輝かせて「ほんとですか!めちゃくちゃありがたいっす!お願いします!あとでコーヒーおごります!」って言いますか?
それとも「ありがとうございます!けど、ちゃっちゃとやれば終わるんで、大丈夫っす!」と明るくお断りしますか?

例えば、最近ちょっとぎくしゃくしている彼氏のことでああでもないこうでもないと根本さんのブログをガン見しながら悩んでいるときに友達から「最近なんかあった?相談乗るよ?」と優しいLINEが来ました。

あなたはそこで「うえーん、神だー。ちょっと彼のことで悩んでてさ、話聞いてくれたらうれしい!」と返しますか?
それとも「いやいやなんもないよ。大丈夫大丈夫。なんかあったら絶対相談するから!」と元気なふりして返信しますか?

例えば、お母さんから「あんた最近ちゃんとご飯食べてる?すごく忙しいって聞いてるからお母さん心配になっちゃって。たまにはご飯食べに実家に帰ったら?」と優しい連絡を頂きました。

あなたはそこで「ありがと。最近忙しくてロクなもん食べてないかも。今週末は特に予定ないからそっち帰って一泊するわ。」って素直に返しますか?
それとも「大丈夫、大丈夫。忙しいけどなんとか頑張ってるって!心配いらないよ!また余裕できたらそっち帰るね!」って嘘をつきますか?

例えば、パートナーから「このところ体調悪そうだし俺が代わりに家事とか子どもの送り迎えとかしようか?」と申し出がありました。

あなたはそこで「ありがとう。それはうれしい。助かる。めっちゃ神!」とお願いできますか?
それとも「大丈夫、大丈夫。寝ればよくなるから。気持ちだけ受け取っとく」って笑顔で返しますか?

例えば、仕事やパートナーシップで悩んでて誰かに相談したいけど勇気が出なくてひとりで抱え込み、「大丈夫、大丈夫。何とかなる、何とかなる。」と呪文のように唱えて自分に言い聞かせてることってありませんか?

もっと事例を書きたいんですけど、そろそろ飽きられそうなのでこの辺で。笑
似たシチュエーションっていっぱいありますよね。

みなさんはそういうときどういう反応をしてるかをちょっと思い出してください。

めちゃくちゃケースバイケースだと思うし、それぞれの関係性もあるし(母と絶縁してたらそんな会話そもそもないし)、“他人事だったら”ここは素直にお願いすべきだよな、となるわけですが、みなさまの日常の行動はどうでしょうか?

「大丈夫!」と言ってしまう率が50%を超えてるな、という方は抱え込み症候群の傾向があるかもしれません。だって「ほんとに大丈夫!」ってことだってあると思いますから。

「やっぱ与えられた仕事は自分で全うしないと!と思っちゃうんですよね。人に頼るのって難しいですね。」

「相手の善意に甘えればいいんでしょうけど、そういうの苦手で。相手に申し訳ないと思っちゃってつい『大丈夫』って言っちゃうんですよね。」

「なんか手伝ってもらったりしたら『ああ、この子はここまでの子なんだ』って思われそうで、それがイヤで、少々無理してでも頑張っちゃうんですよね」

人から手を差し伸べられたときにそんな風に思ってしまうことってありません?

自武女小説でもそんな話を書いたのですが(第一章、芽依さん)、同志のみなさまもいっぱいいると思うんです。

愛読者様のなかには「前よりはマシになったなあ」と感慨深い方もいらっしゃるかと思いますけど。

「自立」というのは「人に頼らず自分で何とかすること」と定義できます。

服を一人で着れるように、一人でちゃんと歩けるように、おばあちゃんの家までひとりで行けるように、という子ども頃の(行動的)自立もあれば、ひとりで頑張ってやり遂げる、自分で考えて解決する、自分がいいと思ったやり方を貫く、といった(精神的)自立もあります。

どれも大切なことで、必要なことです。
精神的な自立は「自己肯定感」や「自信」にもつながるものです。

だから、人に頼った方がいいと知ったからって何でもかんでも人に頼ればいいってもんでもありません。

とはいえ、逆に人に頼らずにとことん自分ひとりで頑張るのがいいのか?というとそうでもありません。

ということで、皆さん、声を合わせてどうぞ!

「その加減が難しいっちゅうねん!!!」

「大丈夫、大丈夫」が口癖の方の中にも「これくらいはまだ大丈夫。もうちょっと大変になったら人に頼ろう」と思っている方が多いと思うのです。

「是が非でもひとりでやり遂げなければ!」と思っている方もいらっしゃいますけれど、むしろ「自分ではまだいけると思ってるんですよ。人の手を煩わせるほどじゃないな、と本気で思ってるんです。」という方の方が多いかもしれません。

しかし、“大丈夫メーター”がぶっ壊れて、レッドゾーンを振り切ってるのにそれが正しく表示されないってこともあるんですよね。麻痺しちゃってる、というか。

そうすると「何が大丈夫で、何が大丈夫じゃないのかがもうわかんない!!」と頭を抱えてしまいますよね。

なんせ基準は「自分の感覚」ですもの。

しかも、「自分の感覚」ってのはその時々によって変動するものですもの。

昨日はOKでも、今日はNGってこともあるわけで。

しかも、「思考」がいろいろと言ってくるものですしね。
「これくらいはできないとおかしいやろ」とか「まだ余裕があるのに人に頼るの?」とか「能力がないって思われるぜ?」とか「倒れるまで頑張らなあかん!」とか。

いつから「ひとりでやらねば!」と思うようになったのでしょう?
いつから「人に頼ってはならぬ!」と思うようになったのでしょう?

例によって子ども時代に遡るわけですが、親が厳しかった、とか、逆に親が頼りなかった、とか、兄がちゃらんぽらんだったから、とか、妹がすごく手のかかる子だったから、とか、家族がバラバラだったから、とか、それぞれの環境の中で“処世術”として「とにかく自分が何とかせねば!」という意識を鍛えてきたのだと思います。

そうするとけっこう周りから評価されたりしませんか?

「手のかからないいい子」として親を安心させることもできたし、「あなたなら大丈夫ね!」と先生から信頼されたし、通知表には「責任感があってクラスのまとめ役です」なんていいことが書いてあって、「おや?ひとりで頑張るとみんなから認められるんだ!」という体験をするものです。

一方で、“ステルス頑張り屋”というのもあって、あまり目立たないんだけど、なんでもひとりで抱え込んで何とかしてきた!という方もいらっしゃるでしょう。

親が頼りにならないからひとりでなんでもこなすようになったけど、それを学校で出すわけでもなく、そういう気配を漂わせずに静かにひとりで頑張るのがふつうになった、といタイプ。

その頑張り、負担、抱え込み度も人によって違うし、それをしんどいと思う基準も人それぞれです。

だから、「大丈夫じゃない!」と言っていいのかどうかはほんとうに自分の心をふだんから見つめていないと難しいことなのです。

とはいえ、世知辛いものでして、「環境」もまた「大丈夫!」と言わせる要因を作るものです。

上司がとても厳しい人で、「できない」なんて言おうものなら「甘いぞ!まだまだ頑張れるはずだ!気合いだ!」みたいな昭和の匂いが香ばしかったりしたら、多少の無理は無理のうちに入らないという謎の論理を作るものです。

周りの人が超絶ハードワーカーばかりだと、そこで自分だけ音を上げるなんて負けてしまうような気もするし、なかなか難しいですよね。

さらに、バタバタと次々に周りの人が倒れていくような戦場ならば残った人たちに迷惑をかけまいと何とか歯を食いしばって頑張ろうとしてしまうでしょう。

けれど、やっぱしんどいのはしんどいでしょう?

睡眠の質が悪くなって朝ちゃんと起きれなかったり、休日はほとんど寝て過ごすばかりになっていたり、食欲が落ち気味だったり、胃腸が元気なかったり、生理不順が起きていたり、肩がバキバキにこっていたり、片頭痛がするようになったり、一日中眠かったり、甘いものばかりを取るようになっていたり、酒量が増えていたり、忘れ物が増えたり、疲れが取れなかったり、そんな身体症状が出てるとしたら、それはもう「赤信号」です。

とはいえ、そういうのも程度の違いがあるし、また過去の積み重ねで「それくらい当たり前」になってることもあるし、なんせ麻痺してしまってそれが問題だと思わなくなってることだってあります。

「じゃあ、どないすりゃええねん!!」

この件については私も人のことを言えたもんじゃないところがあるので説得力が微妙に欠けるかもしれないけれど、短期的、長期的な視点からお話しようと思います。

1)短期的視点「体は正直やのぉ作戦」

先ほど書いたような「体の不調」が伴うなら、もうひとりで頑張るのは無理がある、と思ってください。

体に出るのは二次作用で、それ以前からずっと心は「しんどいから休みやー」「あんた頑張りすぎやで」「もうあかん、ほんまあかん」と言ってきたはずなのですが、それを華麗にスルーしちまった結果、体に出てるわけです。

体に出るってことはその先には「病状がつく症状」ということになるわけで、回復にはかなり時間を要するようになります。

なので「体がしんどい!」ならば、どんな状態であっても「大丈夫!」とは言えない状態なんです。

周りを安心させようと、心配させないようにしようと、手を煩わせないようにしようと、迷惑をかけないようにしようと「大丈夫」と言ってきたとしても、もうそれは大丈夫な状態ではありません。

「そんなに頑張ってないつもりなんだけどな」と思っていたとしても、体に出てるってことはもう我慢の限界が来てるってことです。

だから、もう背負ってる荷物を下ろす時期、待ったなし!と思ってください。
とりあえず、そう思うところから。

「そんなこと言ったって・・・」と言いたくなるかもしれないけど、まずはその認識を持つことから始めてみるといいです。

そして、「全然大丈夫じゃないっ!!」って心の中っで叫んでみましょう。
あるいは、芽依さんみたいに布団をかぶって「誰か助けて!もう限界!」って実際に叫んでみるのもお勧めです。

心が悲鳴を上げてる分だけ、その言葉が心に響きまくるでしょう。

きっとそれだけで変わり始めると思います。
が、あまり自分としては好まない方向かもしれません。
頑張れなくなっていくので。
でも、心にとっては大歓迎なのです。

2)長期的視点「自分も無視すんなや作戦」

「大丈夫!」が口癖になるくらいの頑張り屋さんだから、けっこう「他人軸になってる説」が濃厚なんですけどどうでしょうか?

誰かのために頑張る、とか、周りの評価を気にして無理をしちゃう、とか、人からどう思われるのかを気にして弱音を吐けない、とかありませんか?

それって自分を無視して他人に目をやってる状態なので、気が付けば自分がヤバいことになってた、というパターンです。

だから、自分に目を向ける、自分自身の心に意識を向ける、自分と対話する、という心掛けがとても大切になってきます。

最近は自分の心と対話するために生成AI(chatPGTなど)を活用されてる方も増えてますが、とてもいいことですね。

自分の気持ちをノートに書くようにしたり、通勤の移動中や移動中などに自分を振り返る習慣をつけている方もいます。

また、ヨガ、ストレッチ、呼吸法、ウォーキングなどを採り入れるのもお勧めです。
そこで自分の体や心に意識を向けることができますから。

目的は「自分の心の状態をなるべく正確に把握する」ということです。

「職場に行くとどうしても笑顔になるし、しっかり者をやってしまうのだけど、ほんとは心は疲れてるのよね。だから、なるべく負荷を増やさないように後輩に仕事を託したり、自分じゃなくてもいい仕事は断るようにしたりしてる。それで仕事終わりや週末はなるべく体を動かしたり、友達としゃべったりしてストレス解消に努めてる。今度の土日は友達と温泉に行く予定にした。そうして少しずつ心を元気にしてるところ。」

そんな風に心の状態に合わせて動けるようになったらいいですね。

責任感、義務感というのをできるだけ手放していきたいです。
それを捨てろ!というのではなく、そうした荷物を下ろせるようになる、ということで、自分の選択でそれができれば、必要な時に必要な期間だけ背負うことができるでしょう。

そうした自分と対話する時間を何とか捻出することをまずは頑張っていただきたいのです。

長期的に見れば、そうした背負い癖が付いた過去を整理していきたいです。
それは目の前の状況が落ち着いてきたときの方がよく、それによって「表面上は何も変わらないけれど、ずいぶんと生きやすくなった」という現実も体験できます。

誰を背負ってきたのか?
なぜひとりで頑張るようになったのか?
家族との関係を振り返りながら、そのルーツを見つめなおしていくのもありです。

「全然大丈夫じゃないっ!」

私のセッションではこのシンプルな言葉を声に出して言っていただく機会も多いのです。

いつも「大丈夫、大丈夫」と言っている口から反対の言葉を発するのはやはり抵抗が強いものでしょう。

けれど、ちゃんと自分に「大丈夫じゃない」ということを教えてあげなきゃいけないんです。

「もう限界です」という言葉と共に、その意識を持つことが心身を守るための一歩目になるんです。

これをお読みのみなさま、試しに「もう限界!全然大丈夫じゃない!」ってその場で声に出して言ってみてください。

心の中にどんな気持ちの波が広がるでしょうか?

「大丈夫、大丈夫」とつい言ってしまうみなさまのためのセミナー。アーカイブ受講も可能です。

◎オンライン:11/3(月祝)夜スタート!ワークショップ「抱え込み症候群を手放す4週間プログラム」(アーカイブ受講も可!)

◎大阪:11/15(土)12:00-17:00 パートナーシップ・グループカウンセリング【定員4名】

◎東京:11/23(日祝)11:00-18:00 1DAYリトリートセミナー~1日かけて自分と向き合い、自分を癒し、自分自身と出会う~

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