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この難局を乗り切るには表面的なアプローチだけでは難しいかもしれませんし、受身でいるうちはただただメンタルを削られることになるでしょう。
自分なりの哲学やヴィジョン、さらには相手を深く理解する意識、自分軸などに取り組むことで、今の状況に対して前向きな姿勢を獲得することができるでしょう。
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その製造部門は取り仕切りをしている人が会社の方向性を無視する人で、目標が達成出来ない状態が続いており、その状態を改善してという異動でした。
招かれざる客のため蚊帳の外状態で、無知な奴が来たとマウント攻撃を受けています。
私も営業の立場として良い商品を広めたいですし、何度か対話をしても、その時は立場が対等だったので、結局無視され何も進展しない状況でした。
その私が上に立つことは受け入れ難い話だと思いますが、このままでは何も結果を残せず、メンタルを壊すだけで終わると思います。
私のメンタルは強靭ではなく、うまくやっていきたいので、笑いたくもないのに笑い、何で笑っているんだろう…と帰りの電車で落ち込む日々です。
どうか何か一言で結構ですので、切り替え方をご教授頂けたら幸いです。よろしくお願い致します。
（Ｔさん）
難しい環境に異動になりましたねー。
４月１か月過ぎましたけどストレスばかりが溜まる日々でしょうか？それとも少しは光が見えてきたでしょうか？
さて、まずはなぜＴさんが現職に異動になったのでしょうか？
会社の方向性を無視する人を制御することが目的でしょうか？
それとも誰でも良かったのか・・・・ってことはないですよね？
Ｔさんに何か期することがあってのことですよね？
上の立場になっても相手の態度は変わらずでしょうか。
しかし、なぜその人は会社の方向性を無視し続けるのでしょうか？
何かしら恨みがあるのでしょうか。
それともその人なりの理由があるのでしょうか。
もし、平和路線で行こうと思えば、まずはその相手を理解することが必要かと思います。
頭ごなしに否定されればより頑固になるのが人というものですから。
まずは、相手の言い分に耳を傾け、相手なりの方針なり感情なりを理解することを目指しえてみるのがいいかと思います。
幸い異動ということですから時間はたっぷりあります。
それにしても会社がその人をどこかに異動させないのもまた気になるところですが・・・。
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会社の方向性を無視して自分のやり方を通すのであれば、それなりの根拠があるはずです。
それは会社、もしくは、営業の立場からすれば理解しがたいことかもしれませんが、その相手なりに道理が通っていることもあります。
その道理を理解するのであれば時間がとてもかかるでしょう。
なぜそういう考えを持っているのか？
その目的は何なのか？
なぜ、そのような行動に出るのか？
人はなかなか他人の意見を受け入れるのは難しいものです。
仮にその人の話を聞く際もはじめから否定的な耳で聞いてしまうことがあります。
そうすると相手は心を閉ざします。
自分の話を形だけ聞こうとしているのが分かるからです。
でも、自分を理解しようと思って聞いてくれる人には徐々に本音を表していきます。
とはいえ、それには相手の「傷」の分だけ時間がかかることも覚悟しなければなりません。
カウンセリングの場ではいろいろと人に言えない話を伺うことが多いものです。
そこでは信頼関係というものが絶対的に必要で、信頼関係ができるまでは相手は本音を話してくれないと思った方がいいくらいです。
だから、カウンセラーは相手の話を理解しようとします。
そうすると「質問」がたくさん出て来ます。
知りたいし、理解したいからですね。
その際、カウンセラーは自分の考えは横に置きます。
自分では「ちょっと違うな」と思ったとしても、それはひとまず横に置いて、相手を理解することにエネルギーを向けます。
そうして理解を進めていくと、相手が徐々に自分を信頼してくれるようになります。
そうすると「実は・・・」という話をしてくれるようになるか、もしくは、相手から「質問」が出てくるんです。
「あんたならどうする？」
「あんたはどう考えるんだ？」
自分に興味を示してくれるわけですし、自分が味方であることを理解し始めてくれた証です。
もちろん、ここで自分の意見をばーっと言ってしまうと再び心の扉が閉じてしまうので、少しずつ自分の思いを伝えていきます。
そして、信頼関係ができる頃には自分もその相手が敵ではなく、味方であり、応援したい、という気持ちに変わっているでしょう。
ちなみにこうしたコミュニケーションを意識した結果、職場の離職率を大幅に下げた社長さんもいれば、課内の雰囲気を一変させて成績を向上させた部長さんもいれば、いち平社員でありながらチームの雰囲気を変えた武闘派女子もいらっしゃいます。
時間はかかるものの、じっくり腰を据えて腹を割って話し合う、というのは王道の手段かと思われます。
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「できることしかできないからできることを一生懸命やればよい」
ここに意識を向けるのがまずは基本かと思われます。
・相手からどう思われるか？
・会社の期待に応えなければならない。
・部下から信頼を得なければならない。
・結果を出さなければならない。
などの「他人軸」な思いはできるだけ横において、「今自分にできることは何か？」を自分に問うて、それを粛々とこなしていきます。
また、「自分を孤立させないように」ほかの部下や本社とのコミュニケーションを密に取っていきたいものです。
例えば、その仕切り役の人がどんなキャラなのか、どういう人物なのか、なぜみんながその人に従うのか、については周りの人にインタビューした方が早いでしょう。
また、Ｔさん自身の上司と連絡を取り合って相談することもまた大切なことかと思います。
ひとりで抱え込んで何とかしようとするとおっしゃるようにつぶれてしまいます。
また、「うまくやろうとする」「嫌われないようにする」「揉め事を避けようとする」という姿勢もまたメンタルを壊す方法の王道ですね。
だとしたら内外に相談できる相手を置いておくことは必須かと思います。
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さて、長期的な視野に立ってみましょう。
なぜ自分が今、この役割を背負うことになったのか？
会社人として、また、大人として、なぜ自分の人生にこのようなプロセスが必要なのか？について深く考えてみましょう。
もし、この場が成長を促すものだとしたら？
もし、この立場が自分自身を鍛えるものだとしたら？
自分の中のどんな要素が鍛えられようとしているのか、どの部分を成長させようとしているのか、というところに視野を広げるわけです。
これはやはり誰かの教えを請うことが必要かもしれませんね。
この視野をともに歩んでくれるコーチなりカウンセラーなりメンターを見つけることから始める必要があるかもしれません。
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さらにＴさんはヴィジョンなり目標なり夢なりはありますか？
それがないとこの難局を乗り切るのは難しいかもしれません。
「会社から命じられたからしぶしぶこの仕事をしている」では、メンタルがやられてしまうのも無理はありません。
受身では難しい局面だとご理解ください。
自分なりに前向きに今の状況に取り組める理由が必要なのです。
その理由を作ってくれるのがヴィジョンというわけです。
自分はこの会社の中でどのように生きていきたいのか？
将来、どのような生き方をしたいのか？
ここを掘り下げる時期に来たのかもしれません。
もし、今までそうしたことを深く考えたことがないのであれば、今回はとても良い機会だと思います。
そして、今回の異動、現在のポジションの意味を深く理解できるとより前向きにこの状況に向き合っていけるでしょう。
まずはそうした意識を持つことから始めてみましょうか。
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