正論を振りかざしてくる人が怖い、という裏にある心理とそんな自分の可能性を見る。



正論を言ってくる人が大好き!って人はいなくて、たいていウザいし、嫌いだし、めんどくさいと思うんですよね。
でも、そんな人によく出会うとか関わってしまうとかという現実があるならば、そこには表面からは見えない心理が隠れているとみてみると良いのです。

いつもお世話になっております。
正論や正論で詰めてくる人がとても怖いです。

元々小さい頃から父親が怒鳴ったり怒ったりしやすく、母や自分が1反論・意見・注意などするだけで100倍、いや1000倍返してくる人でした。人格否定や論点すり替え、上から目線や正論で捲し立てたり時に怒鳴って来たりして怖かったです。
特に自分が中三の時鬱になり高一の年齢の頃に鬱病が激しくなった頃、家族関係で問題もよく起こり父とメールですが(直接が怖いので)口論?したところ、100倍返しで正論で返して来たり、「死にたいなんて自分勝手」など自分や存在を否定され過呼吸になりました。

小学校の頃は強い子に支配されやすく、自分は臆病で気が弱くて反抗できず、学校でも実際クラスでの少数派的な子たちといた方が気持ちが楽だったのに、その子達が馬鹿にされたり阻害されたりしたとき勇気を持って一緒にいたり味方になったりできませんでした。
その反面からかいやすい男子などをいじりすぎたりして、きっと色んな人を傷つけていました。

最近でも仲良くなった人が、表面的には人当たりの良く人気者だけど自分だけ(家族に近い人?)に支配的で相手の期待した通りに、また自分がマイペース人間だったり相手との「普通」がズレていたため相手に与えられず、相手の機嫌を損ねたり迷惑かけたりしてばかりで、
相手の思う通りにうまくできないと電話をすぐ切られたり(誘ってくるのは相手)「ああして」「そうじゃないこうして」「気持ち悪い」「最低」「社会不適合者」と否定されたり、
喧嘩の際は正論で捲し立てられこちらが意見したり考えたり隙もなく(そもそも責められたり捲し立てられたり怒鳴られたりすると頭が本当に真っ白になって何も言えなくなる)、「あなたの意見聞くよ」「そうやって何も言わない」と言いながらも言われるがままでした。

正論が怖いです。論理のみで何か言われると過呼吸や死の恐怖でパニック障害を起こすようになってしまいました。
自殺未遂で死の恐怖を知り、鬱で実際に心が死ぬ恐怖を知り、まだ自己否定をやめられるほど無価値観があり自信もないものの、心を殺すのはもう嫌です。慣れとも言われました。
どうしたらもう少し強くなれるでしょうか。被害者もやめたいです。
(Yさん)

「正論を言ってくる人が得意です(はあと)」というのはまあいないもんでして、むしろ「正論?うざっ!」という思いを持つ人がほとんだと思います。

なので、Yさんの第一歩としては「正論を言ってくる人が怖い」のではなく「正論を言ってくる人は嫌い」と言い換えてみましょう。

もちろん、「嫌い」じゃなくても「大嫌い」「ウザい」「○ねばいいのに」でも構いませんけど、お好きな言葉をどうぞ。

他にも「○○な人が怖い」という場面があろうかと思うんです。
パワハラ、モラハラ、セクハラ、ワクハラ等のハラスメントとかもそうですね。

そういうときにも「怖い」を「大嫌い」に言い換えてみるのはおススメなんです。

一度、「正論言ってくる人が大嫌い!」と声に出して言ってみましょう。
ちょっと感覚が変わると思います。

「怖い」と思ってしまうのはお父様の教育(?)調教(?)によるものですけど、それはすなわち「支配されている」という感覚を培ってしまうんですね。

お父さんには反論できない、1言えば100返ってくるし、何も言えない、となってしまうと、そこでは従わざるを得なかったり、黙ってそれを受け入れるしかなかったり、屈辱感、惨めさ、嫌悪感等々の感情をたんまり感じると思うんです。

でも、それが癖になってしまうと、そうした強い言動をとる人に対してYさんは無意識に「その人に従わなければならない」という習慣が生まれます。

正論をかざす人だけでなく、強い態度で迫ってくる人に対して、自分の意志とは関係なく従順になってしまうんです。

これはDVとか虐待が日常的な家庭で育った人によく起こることで、恐怖心によって支配されてきた方は、相手の強い態度に対して従順にならざるを得ないんです。

そして、これが不思議なことに、そういうYさんに対しては、そんな態度を取る人が近づいてきやすく、父親よりはマシかもしれないけど、似たようなタイプの人がいつも近くにいるって現実が起きるんですね。

もちろん、その間は常に怖れを抱き、縮こまってしまってるわけですから、とても苦しくなり、それが鬱症状であったり、パニック障害みたいな状態を引き起こすわけです。

心の中には常に怖れがあるんですね。

それは例えるならば、常にYさんのすぐ後ろにお父さんがいるようなもんですね。
「あらら、お父さんの生霊を付けて生きてるようなもんでしょ?」なんて言ったりするんですけどね。

だから、常にそうした正論をかざす人を怖れながら生きているので、逆にそうした人を引き寄せやすくなっているんです。

さて、そんな心理をもう少し掘り下げてみると、ちょっと嫌な感情にぶち当たるもんです。
イヤな感情ってことはそれを認めるのに強く抵抗が出てくるのですぐにはピンと来ないものです。

それは何か?というと、そんなお父さんだけど嫌いになれなかったし、何なら愛されたかったし、仲良くしたかった、という気持ちです。

そのお父さんのことで鬱になりながらも口論をしかけるのは、表面的には戦いたかったのかもしれませんが、潜在的には「それでも嫌いになれない自分」がいるんですね。

だから、戦いを仕掛けるんですね。

思春期に入る頃に「こいつには何を言ってもダメだ」と悟り、以降、お父さんのことを無視して大人になっている人もいる中で、Yさんは負けることを分かっていながらも、しんどい心を押してお父さんに口論を仕掛けるわけです。

とすれば、やはり「分かってほしい」「愛してほしい」「謝ってほしい」などの思いがそこにあったんだろうと思います。

つまり、お父さんのことは切れなかったし、諦められなかったのですね。

それはもちろんお母さんや家族を守る目的もあったかもしれませんけど、だとしたら、そこにYさんの強い情熱的な家族愛があるわけです。

だから、そんなお父さんに愛されたかった自分がいることもまた自覚しておく必要があるでしょう。

そうするとなぜ「嫌い」ではなく「怖い」なのか。
私に「正論を言ってくる人は嫌いと言え!」と言われても、なぜか抵抗があるのはなぜか?

その理由も分かってくると思います。

「嫌い」じゃないからですね。

お父さんのことを嫌いになれなかったから「怖い」と言い、その後も、お父さんと似たような人を近くに置いてしまうんです。

それは「好き」だし、何なら「愛している」からですし、もしかすると「助けたい」からかもしれません。

正論を言ってくる人って、たぶんどこで煙たがられ、嫌われるので、たいてい孤独です。
しかし、孤独を認めることなんて惨めすぎるのでプライドがそれを許さず、「正しさ」にしがみつき、そんな周りの人を否定します。

だから、なおさら孤独は深まります。

そんな孤独を感じたくないので表面的にはいい人をやってる人も少なくありません。
最近Yさんが仲良くなった人のようにね。

でも、表面的には人当たりが良くても、それはあくまで表面的なわけですから、内側は孤独のままだし、たくさんの人に慕われているように見えても全然喜びなんてありません。

「バレずに済んでよかった」「嫌われなくてよかった」と思う程度です。

だから、そういうときにYさんのような人が現れると、尻尾を振って近づいてきて、そして、その内なる自分を見せてくるわけです。

それはいわば「甘え」みたいなもので、どういうわけか「Yさんだったそういう自分を出しても受け止めてくれる」と感じるんでしょうね。

もちろん、Yさんもお父さんはじめ、多くのそういう人たちのめんどうを見てきたわけですから、難なくその人を受け入れることができてしまいます。(感じている気持ちは真逆だけどね)

要するに、Yさんは彼らにとっては安心できる存在であり、甘えられる相手になってしまってるんですね。

まあ、正論を振りかざして周りから受け入れられない自分を嫌わずに愛そうとしてくれるわけですから無理もありません。

つまりもしかしたらYさんはお父さんはじめ、そんな方々を助けたいとすら思っているのかもよ?ということなんです。

また、私たちが発する言葉ってそれを一番聞いているのは自分自身なんですよね。

正論ばかり言う人は、常に正論を聴いているんです。

そして、自らが発する正論に自らも縛られるんですよね。

上から目線でモノを言ってくる人は、自分自身に対しても上から目線で言っちゃってるんです。

だから、けっこう苦しんですよね。

そして、正論を言ってる手前、それができなければ周りからの批判を浴びますね。
もちろん、周りからの批判には正論で打ち返すんですけど、当然ですけどその批判は自分の中でも巻き起こるんです。

だから、まったくもって意外かもしれませんが、正論を言う人って実は相当な自己攻撃が内面では繰り返されているんです。

しかも、正論って論ですから思考的ですね。

感情を切っちまってるんです。

だから、自分が何を感じているのか?どう思っているのか?ということについては常に蓋をし続けます。

思考的な人にありがちなのですが、感情に蓋をしてしまうと幸せも喜びも安心もつながりも感じられません。

さて、そんなすぐには理解しがたい心理について解説させてもらったわけですが、もう少し心理分析を進めていきましょう。

正論が怖い、でも、そんな相手のことを嫌いになれない、そして、それを受け入れてしまう自分がいる、という点については理解されたとして、そこでもう一つ大切な感情があるんですね。

それは「怒り」なんです。

Yさんが何を怖れているか?って実はお父さんやそんな奴らじゃないんです。

自らの怒りを怖れているんです。

正論を振りかざされ、上から目線でああだこうだ言われ、でも、それに対して何も言えずにただ受け入れるしかないYさんはそこで惨めさとか自己嫌悪とか痛みとか怖れとかを感じていると思うんですが、そこに強烈な怒りが生まれていることに気づいているでしょうか?

つまり、表面的には起きていないけれど、心の中ではその相手に対して、そして、何よりも自分自身に対して、強烈な怒りが存在してるんです。

そして、その怒りが爆発することを何よりも自分が怖れているんですね。

なぜ鬱症状が出てくるか?と言えば、それだけ強い怒りをYさん自身が抑圧しているからですし、パニックになってしまうのもその怖れが出てきそうになっちゃうからです。

だから、本質的にはその怒りを解放してあげることが大事なんですが、幼少期よりも強烈な力でそれを抑え込んでいるので解放するどころか、その存在にすら気付かなくなっているんです。

しかし、怒りってめちゃくちゃ強いエネルギーだし、バイタリティだし、生命力(セクシャリティ)だし、熱く燃える情熱です。

すなわち、Yさんはたぶんあまり自覚はないと思いますがめちゃくちゃ情熱の女なのですな。

なので今日から「そうか、あたしはドラゴンなのか。口から火炎を吐き出しながら空を飛んでたのか。あたしが本気を出したら街の一つや二つ一瞬で灰にしてしまうほどの火力を持っているのか。そうか。だから、反発せずにただ受け入れてきたのか」という解釈をしてみてください。

事実、Yさんが自分に対してやっている攻撃は相当きついもんですよね?

それが他者に向いたらどえらいことになるので、人が大好きなYさんは他人にそれを向けないように自らに向けると同時に、その情熱を封印されてるんだろうと思います。

だから、何が好きだとか、楽しいこととか、情熱を傾けられるものとか、ヤリたいこととか、大笑いするとかって日常的には無縁な生活を送っているはずです。

ちなみにYさんのような方が何度かカウンセリングを受けると、某N氏からは「Yさんっておこりんぼだもんね~。ぐふふ」などのいじられ方をするようになります。

正論が怖い、と言ってる裏側に、人が大好きで、人を愛したくて、人を受け入れる器がデカくて、とても情熱的で、パワフルかつバイタリティ溢れる自分がいるんです。

もちろん、信じれない話でしょうし、何ならこの記事の途中から全然言葉が頭に入ってこないと思うし、誰の話?あたしの話じゃないでしょ?と思い込みたくなってると思いますので、とりあえず定期的にこの記事を引っ張り出して読んでみるといいと思います。

「正論が怖い」を「正論が嫌い」に置き換えること。
「お父さんが怖い」を「お父さんが嫌い」に置き換えること。

まずはそこから始めていきましょう。

「嫌っていいし、イヤなもんはイヤでいい」ということを自分に許可してあげます。

博愛主義な自分ももちろんいるんだけど、とりあえず素直な感情を認めます。
そこに罪悪感を持つ必要はありません。

そして、激おこな自分がどうやらいるらしい、、、と頭の片隅に置いておきましょう。

怒りを許可できるようになると人生が一変するので、私としてはそこを目指したいなあ、と思います。

お父さんや友達に対して御恨み帳を書くのもお勧めですが・・・ほんとにお勧めしたいのは「身体を動かすこと」なんですな。

しかも、ちょっとハード気味なプレイがお勧めです。

先から私の頭の中にずっと「ボクササイズがいいよなあ」と浮かんでいるんですけど。笑

あるいはパーソナルトレーナーを付けて体を鍛えまくるのもアリです。

感情を感情として扱う、怒りを怒りとして扱うのは抑圧が強いものに対してはなかなか手間がかかることが多く、だったら体からのアプローチの方が有効だろうと思うんです。

Yさんはたぶん引き寄せる力が強いと思うので、たぶんそれらしき施設が周りにあるはずですから、良かったら思い切ってドアを開けてみてください。

そうして怒りを情熱に変えていくと鬱症状もパニック症状も収まりますし、どんどん元気になっていくと思います。

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正論を振りかざす人への対処法
 


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