お掃除と部屋と心の関係について~主観的な意味が深く、客観的解釈はかなり難しいんですよね~



「部屋は自分の心を表す」と言われ、「心が乱れたときはお掃除をすると落ち着いてくる」とも言われます。
それは確かにその通りなのですが、これは非常に個人的な話で、他の人の部屋を見てその心を推し量るにはそれなりの情報と知識が必要なのでちょっと難しいんです。

根本さんに聞くには擦られ過ぎたネタかもしれないのですが、私は根本さんの見方が知りたい!ということでリクエストします!
ずはり「掃除の心理学」についていっちょお聞かせ願えませんか?

私かなりの掃除好きのところがあり(でもいつもじゃない、そういう時期があるって感じ)どこに何があるから分かってないと気持ち悪かったり、見えない埃も舐めとる勢いで水拭きします。
で、そういう時期はかなり調子がいいです。
爆モテしたり才能開花したりノッてます。

でも一度気力諸々下降すると、掃除で持ち直そうとしても全然な時も何度もあったので、掃除効果は忘れて根本さん本で内面とここ数年はのんびり向き合ってた感じす。

で、もっと自分を掘り下げて観念とか気づいて手放したい!と燃えてたんですが、突然の停滞期からの掃除熱再びで、昨日は玄関とキッチン周りを新築ばりに磨いておりました。

ふと雑巾絞りながら根本さんに鍛えられた内観?で自分の掃除心理を眺めてみたんです。
そしたら「把握していたい」というコンロトール欲求もあったし(=不安対策)あと、もっと体感的な清涼感(清められた禅寺の空気みたいな)が好きなんだなーと。

連想は広がったのですが、親戚や知人達でお金持ちも貧乏な人も、幸せな人も不幸せな人も、そこに掃除との因果関係は見つけられませんでした。

高級ホテルのような塵ひとつない家に住んでたエリートの叔父は自ら命を絶ってしまったし、いつも綺麗にして楽しく内的充実を体現してたような近所のおばさんの一家は旦那さんの稼ぎが悪く苦労してたし、でもやっぱこれも自死してしまったいとこの家は外からは明るかったけどダイニングキッチンはかなり荒れてたりと、それぞれだなと思いました。

ここまで書いて気づきましたが、私不幸な例にしか目が行ってないですね!笑
今無理矢理良い例探すと今付き合ってる人の実家てゴミ屋敷らしいのですが、お父さん(あんま家に帰って来ないけど笑)高給取りなカメラマンだし、まぁ恋人も健やかに育ってて自己肯定感高いし、掃除と心てイコールではないなぁとは思います。

なら聞かんで好きに掃除しとけや!でしょうが前から気になっておりまして。
根本さん的、掃除と心のお話リクエストお願いします!
(Kさん)

よく「部屋は自分の心を映し出す鏡」なんて申しまして、だから自分の部屋の状態を見ると自分の心が清らかなのか、荒れているのかがよく分かります。

部屋全体もそうですが、例えばオフィスのデスクの上とか、自分がいつも使ってるキッチンとかもやはり自分の心を映し出していると言えますね。

こういう話をされるとドキッとされる女子が多いことは重々承知しておりまして、おそらくこの文章を読みながら「やっぱり部屋が取っ散らかってるあたしは心も乱れてるんだー」なんて思ってさりげなく凹んでいるかもしれません。

なので、「散らかってるなあ」と感じたら「お掃除・お片付け」をすることによって部屋もきれいになるけれど、同時に心もきれいになるんですね。

それでよく男関係をこじらせていたり、男関係が取っ散らかっていたり、男関係で荒んでいたりするうちの武闘派女子たちに「とりあえず家に帰ったら便所掃除でもしとけや」という提案をしているわけです。

ただ、ここで大事なのはこの「部屋の状態」というのはものすごく主観的なものなのだということです。

雑然とモノが積まれた部屋に生息している人がいて、家族や周りの人から見れば「もっと整理整頓しなよー。めっちゃ乱れてるでー」なんて思えるものも、ご本人は「この状態が心地よいんじゃ。」と感じているなら、その人の心は安定していると言えます。

一方、ここはモデルハウスか!?と見紛うくらいのチリ1つない家に住んでいる方の心が「きれいに整理整頓されてる状態」かというと、それもまた分からないものです。

というのもその人は「きれいにしておかなければならない」という強迫観念にかられて部屋をピカピカにしているかもしれず、だとすると、決してその人の心は安らかで安定的とは言えないですよね?

つまり、Kさんの叔父さん、近所のおばはん、いとこ一家の家も、Aさんの目から見れば○○であるのだけど、ご本人にとっても○○だったのかは分からないんですよね。

だから、「部屋は自分の心を映し出すもの」というのは個人的に使うもので、他人を評価したり、理解したりするために使えるものではないというものです。

つまり「あんたにとってこの部屋ってきれい?散らかってる?どう感じる?」ってインタビューしてみないと分からないものなのですね。

で、Kさんとお掃除の話。

>で、そういう時期はかなり調子がいいです。

という風に、どうやらKさんは調子がいいときはめちゃくちゃお掃除熱が上がってあちこちをピカピカにしたくなる性癖、あ、いや、性質の持ち主のようですね。

だから、それだけ調子がいいから爆モテしたり、才能が開花したりするんだと思います。

つまり、Kさんは自分の心の状態を「お掃除熱」で判別する機能が備わっているということで、たいへん分かりやすく、参考になると思います。

そもそも人は(特に女性性が豊かな方は)、バイオリズムみたいなものがありまして、まるで四季のように自分の状態が移り変わっていきます。

約28日周期で心身ともに変化するのももちろんですが、それが年単位での変化というのもあるでしょう。

例えば、「だいたいいつも春先は調子を崩しやすく、その後、夏に向けて調子があがっていき、秋になるとやっぱり一旦落ち込んで、冬は比較的安定している」みたいに自分の調子を把握されてる方も多いと思います。

人は気圧や気候の影響をもちろん受けますし、女子ならホルモンの影響がより強く出ますし、常に心身も変化していきます。

また、占いなどにもあるように年単位での流れというのもあります。

そうすると「調子がいいとき」もあれば「ふつう」もあり「悪いとき」もありますが、それは季節の移り変わりと同じと捉えて、「今は冬の時期だから大人しくしておこう」とか「体が動きやすくなってきた!よっしゃガンガン行くでー!!」とか自分の調子に合わせて動いてみるのがお勧めです。

だから、Kさんにとってはそのバイオリズムが「お掃除熱」とつながっているわけで、朝起きたときに「お!今日はバスルームを徹底的にきれいにしたい気分だ。白カビよ!覚悟しとけよ!」なんて気分になったら「ほほー、今日は調子のいい日らしい。よっしゃ一発万馬券に張ってみようか!」などと解釈することができるでしょう。

自分の心の状態を何らかの方法で知る方法を持っているとすごく便利ですから、その点、Kさんはとてもラッキーですね。

さらに、部屋をピカピカにしたいと思う心理についても掘り下げてみます。ちょっと話がややこしくなります。(宣言!)

>そしたら「把握していたい」というコンロトール欲求もあったし(=不安対策)あと、もっと体感的な清涼感(清められた禅寺の空気みたいな)が好きなんだなーと。

部屋をピカピカにすることの意味がこうして分かるのも素晴らしいです。

ただ、一般的に女性性豊かな方は「把握していたい」という欲求を強く持つものです。
それは「プロセス志向」という特徴から言えることで、結果主義的な男性性とは反対ですね。

つまり「結果さえ出しておけばよい」と思う男性性(結果主義)に対して、「全部知っておきたい」と思う女性性(プロセス志向)なわけです。

それは「全部を知っていると安心」というのもありますが、そもそも女性性というのは、長い歴史の中で「家を守る」という役割を担ってきましたことが影響しています。

つまり、家の中がどんな状態か、家族の調子はどうなのか、どこにケチャップがあって、あといくつ乾電池のストックがあって、洗剤がいつ切れそうなのかを把握しておくのは、半ば本能的な欲求でもあるのです。

その家を守るという意識から「家をきれいに保つ」という欲求も生まれてきます。
(もちろん、この「きれい」はあくまで主観的なものです)

ただ、その一方で、潔癖だったり、何らかの不安があったり、心の中の汚れを取りたいと思う潜在的欲求から「部屋をピカピカにしたい」という思いが出てくることもあります。

他人の評価を気にして他人軸になっている人が「人に見られて恥ずかしくないようにしなければ」と常に部屋の汚れをチェックしているかもしれません。

また、親が片付けられない人で子ども時代に友達を家に呼べなくてすごく嫌な思いをした人は、子どもにはそんな思いをさせたくないと家をピカピカに保つことを意識するでしょう。
それがゆえに、ちょっとでも散らかっていたら「母のようになってしまう」と恐れて神経質になっているかもしれません。

また、自分の中に「罪悪感」のような穢れがあると、それを何とか拭い去りたいと思います。その穢れは部屋に投影されるので、部屋が薄汚れているように見えるのです。
そうすると、部屋をきれいにすることで、心の中の罪悪感を取り去ろうとするのです。

その罪悪感がお掃除によって流れてくれた場合、すごくすがすがしい清涼感に包まれますね。

「え?じゃあ、あたしが感じてた清涼感ってのは罪悪感が取り払われたからなの?」って思っちゃうかもしれませんが、確かにその可能性もあるけれど、でも、やっぱり掃き清められたお寺の清涼感にすがすがしい喜びを感じるのもふつうですよね。

つまり、「部屋をピカピカにしたい!」という欲求ひとつとっても、そこに見える「把握していたい」という欲求にしても、「清涼感」についても、様々な意味をそこに見て取れるので、やはり内観はとても大事です。

※こういう風に理屈をこねるので心理学は「ああ言えばこう言う学」と言われるわけですな。笑

そういうわけで「お掃除と心」というのはものすごく主観的なものであり、かつ、様々な要因が入り込みますので、自分自身の心に活かすのはいいけど、人の心を推し量るには丁寧にその心を聴いてみないと分からないものですよねー、というお話でした。

さて、皆さんの部屋やキッチンやデスクの上はどんな感じですかー?
クローゼットの中はー?

もし、「いやあ、お察しの通りたいへん荒んでおりますなあ」と感じられたなら、衣替えと同時に断捨離に励んでみるのもいいでしょうし、最近は雨の週末も多いですから、じっくりと部屋を掃除してみるのもいいでしょう。

また、部屋のお掃除と自分の心の闇がつながってるなあ?と思われた方は、ぜひともその闇と向き合ってみることをお勧めしたいですね。

罪悪感を手放したり、他人軸を自分軸に切り替えたり、できることはたくさんあります。

★心のお掃除本。

「朝9時までに1分間ください。不安が消えて、心が元気になります。」(キノブックス発行)

★罪悪感を洗い流す本と動画集。

「いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本」(ディスカバー21)
*セミナー動画:『私の幸せを阻む「罪悪感」を「愛」で癒して「私」を自由に解放するワークショップ』
*心理学講座動画:『罪悪感と癒着の心理』


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心と、部屋(デスク)と、お掃除・お片付けの環形について
 


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