次女の逆襲~姉に虐げられてきた妹が抱える「ラスボス姉」との葛藤とその壁を越える方法について~



姉妹というのは年の近い同性のきょうだいであるがゆえに様々な葛藤を抱える存在になり得ます。
親からの愛を奪い合う競争相手であり、姉から見れば妹はナマイキな存在であり、かつ、あれこれコントロールするのにちょうどよい相手ですから、その分、妹は様々な恨み辛み不平不満を姉に対して持ちやすくなります。
その一方で、姉との比較からいつまでたっても自信が持ちにくい傾向もみられます。

根本さんこんにちは、いつも勝手にお世話になっています。
私のラスボスは母ではなく姉なのかな?と思い始めて質問です。
どっちがラスボスでも向き合えば良いのはわかってるんですけど。(笑)

ちなみに母は威圧的な父に対して弱く病弱で(ため込んでひきこもるタイプ)でしたが、私にはまったく怒らず、どちらかというと母は私が守る側という意識が働いていました。

しかし忙しさもあってあまり両親にかまってもらえなかったので、姉が小さいころからがっつり私の面倒を見て小姑のように口うるさく私を躾けた感じでした。
(思春期の体の悩みや下着も姉が気づいて用意しました)

そのためか私には「年上の女性は最初は仲良くするけど、すぐに私を嫌ってほかの子をかわいがる。」という思い込みがあり、実際そのパターンで女性の友達や上司とは長続きしません。

従妹やよその子をかわいがる姉に対して「あんたは私を面倒見る係でしょ」と嫉妬していた気もします。

自分の女性性も幼くちっぽけな感じがあり、女性に対して下の立場を取ろうとしてしまいます。
 
女性として女性上司や友人と対等になるには姉から自立する?気持ちが必要な気がしています。

ただ、母には感謝もできるし、ああするしかなかったんだなって目を持てるんですが、姉に感謝するとかは反吐が出そうです。

根本さん、姉がラスボスとみて間違いないでしょうか?
それともやっぱり母がラスボスで、姉とは競争してるだけ(ぼろ負けで悔しすぎる)なのかな?

兄弟に関するブログなどでも出てこなかったので、リクエストやコメントいっぱいだと思いますが、もし使えそうなら取り上げてください。
(Yさん)

実のところ「誰がラスボスなのか?」というのは個別論になりまして、ある人は母、ある人は父、ある人は姉、というケースバイケースなんですよね。

もちろん、一見ラスボスに見えて実は違った!というケースもありまして、例えば、酒を飲んで暴れまわって家族を泣かせていたお父ちゃんのことをずっと嫌悪していた娘にとってはそのお父ちゃんがラスボスに見えます。
しかし、よくよく見ていくと「お母ちゃん、けっこうお父ちゃんのことぞんざいに扱ってたよなー。そりゃあ、お父ちゃん、キレるよなあ」という事実も見えてきて、そして、そんなお母さんにまんまと丸め込まれていた自分に気付くと、「母、許すまじ!」という激怒が生まれます。
となると、ほんとのラスボスはおかんだった・・・なんてこともあるわけです。

さて、話は変わりまして、私はなぜか「次女」や「三女」との絡みも多く、「お姉が怖い」「あいつ、嫌い」「あの女、ヤバい」などの話をたいへんよく伺っております。

うちのスタッフにもなぜか次女が多く、私はごく自然と「次女怖い」というトラウマを日々植え付けられております。なので、本日の話は私のそうした体験を元に若干、偏った印象を与えるかもしれませんが、どうか怒らないでください。お願いですからいじめないでください。お願いします。

・・・だって、次女ってさ・・・ニコニコしながらナイフをブスっと刺してこない?冷静沈着に毒盛ってきたりしない?「えー、そんなことないですよー。優しいですよー」とか言いながら背後から鈍器で殴ってきたりしない?え?偏見?え?私だけ??

そもそも姉妹というのはそれだけでなんか色々と渦巻いてそうな感じがするじゃないですか。
母と娘も女同士ですけど、姉妹ってのは年の近い女同士なわけですよね。
同級生でもあれやこれやとあるのに、数個の年齢差があればそりゃあ、なんていうんですかね、虎の穴?いや、それは虎に失礼ですよね・・・。なんだろう?って感じがするじゃないですか。
しかも、思春期の頃の姉妹の葛藤なんてさー、そりゃあ、もう想像するだにおぞましいような気がするんですよね。

#お前、何があった?というツッコミは心の中でのみお願いします。

ということで、次女をカウンセリングする際は、防御を固め、逃げ道を確保した上で「ああ、ラスボスは姉だね」などとお伝えする次第です。

ちなみに兄弟の場合、「弟」くんにとってもラスボスが「兄」になることもあるのですが、男子だからか姉妹のような葛藤が生まれていないケースも多いような気がします。
とはいえ、昭和に育った兄弟の場合はいろいろと葛藤を生む場合も多いようですが。

また、兄妹や姉弟の場合に下の子が上の子をラスボスに指定するケースはそれほど多くないような気がしています。
一般的に兄妹の場合は、兄と妹の心理的距離が遠くなりがちで、また、妹が兄のことをあれこれ心配したり、面倒を見たりということがよくあります。その場合、兄は我が道を行きますね。
また、姉弟の場合は、気が付けば弟はパシリとして鍛え上げられており、「姉が黒いものを白と言ったら白!」というまるでヤ〇ザみたいな厳格なルールに基づいて今日もコンビニにアイスを買いに行ったりしているようです。

もちろん、これらはあくまで一般論であり、例外が多数存在することは言うまでもありません。

うちの奥さんは8つ下の妹がいるんですけど、親友みたいに仲良しです。(年の差がありすぎるからかもしれません)
また、うちの子どもたちは「姉弟」ですが、7つ離れているからか、とても仲良しです。姉は弟をパシリに使うことはまだなく、弟のためにアイスを買いに行くことがあるくらいです(ついでの自分のアイスも買ってくる)(もちろん、お金はパパに請求される)(結果的にパパが娘の奴隷?)。

ということで「姉妹」の話に戻りたいと思います。
三人姉妹の場合は女が3人になるので、これまた傾向は多少は変わりますが、二人姉妹の場合は1対1、すなわち、タイマンなわけですから葛藤もいや増すものです。

さまざまなケースが存在しますが、今日はYさんのお話を元に見ていきます。

母が弱くて溜め込む、父が威圧的という図式は昭和の時代には数多く見られたと思いますが、特にYさんのお母さんのように病弱だった場合はなおさら父親がすべての権力を握るケースことになります。

そこに長女が出現するわけですが、こうしたケースでは長女が身を挺して母を守り、父親と戦う図式になることが多く、その結果、長じて彼女は「自立系武闘派女子」を名乗るようになり、「あたしより強い男はいねーのか?」と棍棒を振り回しながら狩場を荒らすようになります。

父親が感情的であれば長女は思考的になり、父親が理屈っぽければ長女は感情的に対抗します。
そんなストーリーは私のブログでもちょくちょく登場するので、「ああ、これ、あたしの話だわ」とブランデーを片手に葉巻をくゆらす読者も多数いらっしゃることでしょう。

さて、そこに次女が誕生します。

当然、家庭内の実権をめぐって父親と葛藤する姉にとって妹というのは願ってもない味方になるので、あれやこれやの策を弄して「身内」にしようとするものです。

それが「面倒見の良い姉」「妹のことには何でも口出しする姉」という形になります。

母親が弱く、自分の意志を表現しないタイプであれば、なおさら「母親の希望」という形で自分の願望を妹に押し付ける姉もいます。

ところが、妹も女であり、その辺の事情を汲む能力には長けています。
そもそも次女というのは「母、姉」と女が2人そろった舞台に殴り込みをかける根性を持っているわけですから、そりゃあ、一筋縄ではいかないキャラの持ち主です。

よく次女がアスリートになって活躍している姿が報道されますが、姉に対抗して競争心を燃やして頑張れる妹は基本的にめちゃくちゃ精神的に強く、根性があるんです。

ある時はチャーマー(愛されキャラ)としていじられることで自分の居場所を確保しますし、ある人は鉄壁の防御にて姉の侵略を防ごうとしますし、ある者は「へえへえ、姐さんの言う通りにしまっせ」と手もみして従順に従うふりをして利益を総取りしようと策略を立てます。

客観的には「面倒見の良いいいお姉ちゃんと素直な妹」に見えるので、内情を知らない周りの人たちは「仲が良くてよろしいわね」なんて目を細めたりします。

Yさんのケースでは、そんな風に「面倒見のいいお姉ちゃん」だったみたいです。
とはいえ、まだまだ子どもの姉ですから、大人のような繊細な動きはできません。
大人から見ればかなり乱暴な扱いや理不尽なことをしてしまうことも少なくないでしょう。
それによって妹は姉に対して不満や怒りを持ち始めるのですが、それを出したところで姉に抑え込まれるのでふつふつと心の中にそうした感情を溜め込むようになります。
(中には両親を味方にすることで妹に一切口出せさせないようにする姉もいます。)

また、幼稚園や保育園の頃になると女の子はおままごとをしたり、ママの真似をし始める時期がやってきます。そこにちょうどいい感じで幼い妹が生まれたわけですから、お人形さんを相手におままごとをするよりもずっとリアリティのある遊びができます。

そこでも面倒見のよい姉を演じつつ、「お前は俺の言うことを聞いておけばいいんだ」という教育を妹に仕掛ける姉もいるようです。

その一方で、Yさんのケースに当てはまるかどうかは分からないのですが、一般的に妹が生まれると「姉」はその地位に危うさを感じます。

それまでは一人娘で両親の愛をすべて受け取っていたのですが、妹というライバルの出現によって一気に待遇が悪化するんですね。
それで、妹に嫉妬して妹をいじめる姉もいますし、親からの愛情を取り戻そうとしていい子になって手のかからない子、妹の面倒をよく見るいい姉になる場合もあります。

そうした要素が重なって、妹は姉から良くも悪くも面倒を見られるようになるのですね。

さらに、Yさんのようなお父さんが威圧的な場合、自分に戦いを挑む長女に対しては父親は厳しく接する一方で、ぼーっとしてる次女のことはめちゃくちゃかわいがるなんてケースも存在します。
そうすると当然ながら姉の嫉妬が妹に向くってことも想像に難くないでしょう。

・・・まあ、この辺は様々なケースが存在し、また様々な角度から見ることができるので、ややこしいですね(汗)

さて、幼少期からそんな姉・妹の関係が成り立ち、かつ、母が弱い存在であまり表に出てこないとなると、妹から見た姉の権力は相当大きなものになります。

姉にべったりとなって、どこに行くにも姉のあとをついていく妹になることだってあるでしょう。つまり、姉に依存してしまうようになるんですね(もちろん、姉が依存させたかった点もあります)

だから、お姉ちゃんが従妹の面倒を見てると嫉妬してしまうのかもしれません。

さて、そこで出てくる問題が「あんたは幼い、何もできない、お姉ちゃんがいないとダメ」という意識をかなり幼少期から植え付けられているところです。

これは「年の離れた末っ子問題」でも出てきたのですが、そちらと違い、姉妹間でうまれる競争心によって、姉が妹に対して「あんたは何もできない」と植え付けるところがポイントです。(もちろん姉も意識的にやってるわけではありません。)

「年の離れた兄・姉がいると疎外感を感じやすくなり、自信も持ちにくくなる話~けれど、長所ももちろんたくさんあるものです~」

そもそも年子ならばまだしも2,3個年が離れてしまえば、お姉ちゃんのことはずいぶん大人に見え、その比較で自分を幼く思ってしまうのが妹の心理です。

となると、その幼少期に感じていた思いを大人になっても持ち続けるため、「私は幼い、何もできない子」というセルフイメージを持ってしまうことになります。

もちろん、反抗期に姉と格闘をし、姉から自立した妹はまた違う路線を歩みますが、父と戦ってきた姉は相当骨太いわけですから、妹の逆襲になんざ、屁でもねえ、と軽くあしらっちゃうケースもあります。

また、姉が早くに自立した場合などは、妹は姉に逆襲する機会を与えられないまま大人になってるケースもあり、それらのケースでは「姉にはかなわねえ、あっしは何もできねえ女でやんす」と自信を持てないまま大人になってしまうものです。

当然ながら、それが職場の人間関係ならびに恋愛において大きく影響することは少なくありません。

ということで、改めてYさんの話に戻れば、姉をラスボス認定することは間違いないと思います。
そこには姉から受けた様々な仕打ちが恨みつらみとして心の中に溜まっていたり、姉との競争からくる劣等感や敗北感や自信のなさが尾を引いていたりするのでしょう。

>姉に感謝するとかは反吐が出そうです。

ってわけですから、相当な思いを心の中に溜め込んでいるのは間違いなさそうですから、ラスボスであれ、どうであれ、姉とは一度、心して向き合った方がいいかもしれません。

親子関係というが人間関係の基礎となり仕事や恋愛に大きな影響を与えるというのは心理学での常識であり、このブログでも頻繁に触れています。

しかし、私は長年いろいろな方とお会いするうちに、親子関係がベースなのは間違いないけど、きょうだいの影響ってめちゃくちゃデカくね?と思うようになりました。

年の近いきょうだいの場合、親の目の届かないところで様々な接点があり、そこには幼いながらの様々な感情を抱えます。

親とは取っ組み合いのけんかなんてしないけど、きょうだいではしょっちゅうしてたって人も多いでしょう。

それくらい実は心理的に近い存在がきょうだいです。

親からの愛情を求めて競争するのもそうだし、親から成績でも性格でも外見でも何かと比較される相手ですし、学校でも「お前、○○の妹か」なんて言われたりする上に影響だって受けるわけですから、常に意識する「目の上のタンコブ」みたいな存在にもなり得ます。

大人になって精神が成熟してきたり、あるいは、親が弱っていく姿を見たりして「親との関係改善」を求める方は少なくないですが、きょうだいに対してそういう思いを抱く人は相対的に少ないような気もします。

「中学生以来、兄とは口をきいていない」
「姉とはずっと関係がよくないまま疎遠になっている」
「弟は大学で家を出て行って以来、どこで何をしてるか分からん」
「妹はなんやかんやあたしを頼ってきてウザくなって関係切った」

なんて話も珍しくありませんよね。

もちろん、一方で子ども時代は仲悪かったけど、大人になったら親友みたいになった、なんて話もあり、振れ幅が非常に大きいような気がします。

きょうだいとの関係は大人になってからの人間関係にもやはり影響を与えます。

面倒見のいい姉は後輩や部下の面倒をよく見る一方で、上司との関係に苦手意識を覚えます。
きょうだいで喧嘩ばかりしてきて仲たがいをしているならば、職場の人間関係も居心地が悪いかもしれません。
姉に支配されてきて自信がない妹は、職場でも上に頼ろうとしてかわいがられる一方で、後輩ができることを怖れたりします。

心理的に見るときょうだいは「親を挟んだ向こう側」にいる存在ですが、物理的な距離が近かった分、心理的にも非常に近い距離にあるケースが多く、時には親以上に影響を与える存在なのかもしれません。

なんせ、家の狭い日本では勉強部屋も寝る部屋も姉とずっと一緒ってケースも多いでしょう?そうすると、心理的には親よりも姉の方が近くなっていることだってあるんです。

・・・ということで姉がラスボスだぜ!という話をしてきたのですが、当然ながら大事なのことはここからどう向き合うか?ってことなので、そこは心して頑張っていきましょう。

とはいえやることはこのブログでお話してきた親との関係を見つめ直すこととほぼ同じで、

・姉との葛藤の歴史を書き出してみる。
・姉に言いたいけど言えなかったこと、我慢したことを書き出してみる。
・姉に対する御恨み帳をガンガン書く。
・姉に感謝できることを探し、感謝の手紙を書いてみる。
・姉が姉でよかったことを書き出してみる。

と言った方法がお勧めです。
やってみると分かりますが、意外と親と向き合うよりも感情的な抵抗が大きいのは姉の方で、やはり長年ライバルとして切磋琢磨してきた間柄だからでしょうか。

そこからさらに、姉を手放すワークをしつつ、大人としての自分を受け入れ、その魅力を受け取ることも重要なテーマとなりますね!

でも、このプロセスは自分が大人として成熟し、自信を深めていくだけでなく、姉妹の心理的距離を縮めることができます。
お姉ちゃんを許せると、不思議なくらい大きな安堵感が得られるものですから、ぜひとも前向きに取り組んでみてくださいね。

なんせ、子どものころからずーっと一緒に育ってきた「同志」なわけですから、心強い存在に決まってます。

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きょうだいの心理。姉がラスボス!?姉に葛藤を持つ妹の話。
 


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