父親からの性的虐待により夫や男性との性的関係に嫌悪感を覚える問題をどう解決していけばよいか?



性的虐待に限りませんが、幼少期の親子関係で受けた強いトラウマを取り除き、現在のパートナーシップで幸せを感じられるようになるためのプロセスのひとつを紹介しています。
ざっくりと方法論だけを書き述べた形になっていますが「何とかできるんだ!」と思っていただければ幸いです。

こんにちは。ネタにご利用下さいましたら幸いです。
私は父親から精神的な強姦をされ続けて育ったのではないか、という思いが夫への性的嫌悪感の原因ではないかと疑っています。

昔からお付き合いする人とは、精神的距離が近くなるとセックスが嫌になって、夫には出産以来触れられるのも嫌になってしまいました。

父親はアルコール中毒で6年前に他界しました。私は社会人になるまで実家暮らしで、10歳くらいからは夫婦も親子も家庭内別居状態でした。私と母親の関係もその頃から最悪で、中学生くらいからは一緒に暮らしながらも縁を切っています。

まだ家族っぽい体裁があった頃から、父親はスキンシップのつもりか私のお尻を触ったりしてきて、私は嫌だと思いつつ、まだ幼少で強く逃げることもできず。ある日、酔っ払った父親にお風呂で「おっぱい~!」といいながら乳首を吸われたことを、大人になってセックス中に思い出しては嫌になることを繰り返してきました。
思春期になってからは着替え中に不意を装って部屋を開けられるのが苦痛で、今でも着替えを家族に見られるのが嫌でたまりません。

父親による性的虐待を受けた、という決定的事実があるか否かに関わらず、私は物心つく前から性的な精神的苦痛を受けてきたことに変わりはなく、それが夫に対する嫌悪感に繋がっているのかな?と少し前から考えるようになりました。

夫と子供なしで二人きりで過ごすのが怖いです。いつ、キレて襲われるんじゃないかと妄想して安心できません。性に対して緊張して過ごすのも疲れます。

苦痛を手放すエクササイズなどご教示下さいましたら嬉しいです。
(Aさん)

それはなかなか修羅の道を歩んでこられたのですね。
性的嫌悪という問題はあれど、一方で、相当精神的にはタフに育ってこられたのではないでしょうか。

さて、Aさんの今の問題を解いていくにあたってはざっくりいくつかのプロセスが考えられるところです。

(1)幼少期の逃げ場のなかった自分をいかに救うのか?

(2)お父さんの影響から生まれた性的嫌悪感(これは自分自身への嫌悪感になります)をどう才能に転化していくのか?

(3)夫や過去の男性たちに投影されているお父さんの姿をどう剥ぎ取るのか?

(4)本文ではあまり触れられていませんが、母親との確執から生まれる影響(競争心とか自己否定とか女性としての自己評価とか)をどう手放していくのか?

まず、(1)について。
幼少期のトラウマに対して、それはもう過去のことだから、と受け入れられるものは良いのですが、こうして強く影響が残ってしまうとなれば、やはり素通りするのはおススメではありません。

その際、父と向き合ったり、その姿を見て見ぬふりしていた母親への恨みを解消するといった方法もありますが、まずは内なる自分をどう救うか?に目を向けてみてはいかがでしょうか。

過去のことであっても、その記憶(感情)がありありと残っていたり、あるいは、その影響が今に強く残っていたりするならば、それは過去のことではなく、現在進行形と言ってもいいんです。

つまり、Aさんにとっては父親に性的虐待をされたできごとが「過去」ではなく、どこか今現在も続いているような感覚を抱いていらっしゃるわけです。
すなわち、今もあの虐待されていた頃の幼い自分が心の中に生き続けているのです。
それが夫と二人きりになることへの怖れであり、過去の彼氏との関係でセックスに嫌悪感を抱く要因になっていると解釈できます。

だから、その少女をいかに救い出すか?がひとつのテーマになると考えられます。

私はそこでイメージワークなんぞを用いて、今の私がその子とつながり、その子の恐怖心や嫌悪感、そして、自己破壊的な思いを受け止める方法を考えたりします。

「もし、その当時の自分にタイムマシンに乗って会いに行くとしたら、あなたはどんな風にその子に接してあげたいですか?」というイメージをしてみるんです。

あるいは、宿題としてその子に「お手紙を書く」という方法もよく提案します。
そのときの「私」と今の「私」が文通をするような感じです。

こうして心の中で行き場のなかったその子の思いを、大人の私が受け止めていくんです。
そうすることで、不思議な安ど感を心の中に抱くことができるようになり、改めて、そこで両親と向き合っていくことが可能になります。

私たちはよく辛いことがあるとそこで時を止め、成長を止めてしまうことがあります。
大人になってはいるのだけど、心は辛いできごとがあった10歳のままで止まっている感じです。
その子を今の私が救い出すことによって、徐々に成長を促すことができるわけですね。

(2)については、この問題における分かりやすい本線と言えますが、(1)のプロセスを経ていることにより、より大人としての視点を持って向き合うことができます。

とりあえず御恨み帳をガンガン書きましょう!という話でもあるのですが、まずは、お父さんに対して感じている様々な感情を心の内から外に吐き出してあげる必要があります。

実際、お恨み帳を使ってもいいですし、カウンセラーなどにその思いを吐き出してもいいですし、イメージワークなどを使ってお父さんと対峙していくのもいいでしょう。
長年、心の内に押し込められた感情を吐き出していくのですから、少し時間が必要かと思います。

このプロセスに関してはこちらの本やセミナーDVDが役立つと思いますが、ゆるしだの手放しだのという前に、とにかくお父さんに対する恨みつらみや憎しみ、そして、悲しみや絶望、恐怖心などを吐き出していくことを重視しましょう。
とりあえず、御恨み帳は10冊、20冊に達してもよいと思います。
感情は外に出してあげるとその分だけ解放され、心が軽くなっていきます。

「もう傷つきたくない」あなたが執着を手放して「幸せ」になる本」(学研プラス)
*セミナーDVD『本気の手放しワーク』

そうしたプロセスを経ると、その問題がもたらしてくれるAさんの才能・魅力に関して受け取れるようになっていくでしょう。
それは今は想像だにできないことかもしれませんが、ライフワークにすらつながる道が示されることも珍しくないものです。

(3)については、現実面におけるもっとも重要なポイントですが、(1)(2)のプロセスを経るだけで、だいぶ意識は変わってくるかと思います。

要するに「夫」としてAさんが見ている姿のうち、性的な部分に関しては「夫」ではなく「父」を見てしまっている、という現実があるんです。

男性との性的な関係を感じると、心の中にいる幼ない自分が恐怖を感じ始めます。
そして、父親がしたように理不尽かつ理解不能な行動を体が思い出します。

もちろん、意識上では夫と父は別人だと分かっているのですが、その性的な体験が父親の姿を浮かび上がらせるため、嫌悪感や恐怖心を感じてしまうのです。Aさんが「夫がいつキレて襲われるのではないかと妄想して」とおっしゃる部分は、まさにこれを指しています。

この点については可能であれば、ご主人に自分の性的な嫌悪感やトラウマについて話をして理解しあえたら幸甚なのですが、果たしてそのようなコミュニケーションがとれる関係でしょうか。

そうしたコミュニケーションの上で、セックスまでとはいかなくても、体に触れてもらうなどしていくと、「ああ、この人は父とは別人なんだ」と感じることができるので、徐々にその嫌悪感はなくなっていくでしょう。

ただ、これに関してはもう一つ問題がありまして、「出産後、触れられるのも嫌になった」というくだりですが、これはAさんに限らず、よくよく耳にするものです。

母になることで、女であることに抵抗を覚え、それで夫とのセックスが苦痛になる、という話は非常に多く聞かれるところですが、そこには(4)母との関係が影響していることも少なくないのです。

父親に性的虐待を受けいていながらもそれを助けてくれなかった母。
関係性が最悪で、中学以来、縁を切っているという母。

もしかすると、Aさんにとって一番根っこにある問題はこの母との問題かもしれません。

女性にとって母親というのは、良くも悪くも女として、母としての先輩でして、その生き方の基準になる人です。

その母親をの関係が最悪で関係を切ってしまうことになれば、Aさんは母親を反面教師としてそれとは真逆の人生を歩もうとするでしょう。

つまり、それくらい母親に縛られた人生になってしまいかねないのです。

母親が女らしい人であれば、娘は中性的な人になります。
母親が感情的な人であれば、娘はクールに思考する人になります。
母親が父親を嫌っていれば、娘は夫を何とか愛そうと努力します。

そうなってしまうのは仕方がないこととはいえ、それにより、自分本来の魅力などが失われてしまうことになるのです。

だから、ここについてもまた母をゆるし、手放すプロセスを経て、本来の自分らしさを取り戻していくことが役立つと思うのです。

さて、そんなAさんにとってふだんからできるエクササイズというのは、この手放し本などを活用して両親と向き合うのもひとつですし、また、そのほかの本(私の本はワークがたくさん載っていますので)から気に入ったものに取り組んでみてもよいと思います、

ただ、その際、とても大切なのが「その方向性」でありまして、何のためにこのプロセスをたどるのか?という大義名分が肝心なんですね。

旦那さんとの関係を改善したい、もっといい女になりたい、子どもたちのよい母親でありたい、ライフワークを生きたい、もっと自由に生きたい、なんでもいいんですが、にんじんをぶら下げておくことはモチベーションの維持にもすごく大事なことです。

私から見ると、Aさんというのは「女であること」に相当な才能があると見込んでおりまして、もちろん、セクシャリティの豊かさは疑うまでもありません。
その才能を開くことができれば、さらに大きな自由や幸福を受け取ることができると思うのです。

とはいえ、そのような豊かな才能は、時に辛いトラウマによって固く扉が閉ざされていることも多いので、じっくりとその心をほぐしていけば、いずれ「ああ、生まれてきてよかった」とか「ああ、女でよかった」という思いをひしひしと実感できるようになると思います。

大事なのは必ずそう思える日が来るので、諦めずに「今できること」を一つずつやっていきましょうね!という話です。

参考になりましたら幸いです。

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