体調が崩れるほど誰かを熱狂的に崇拝してしまう心理



崇拝と言っても意味は広いのですが、体調を崩すほどに崇拝してしまうとすれば、それは心の中に何らかの「渇望」が広がっていると解釈できます。
それはおそらく無価値感や劣等感と呼ばれるもので、その多くは完璧主義や比較・競争といった思春期に端を発する行動にあると思うのです。

「崇拝」についてリクエストします。私は、有名人、天才肌の人、手の届かない相手等、羨ましく感じる「才能や魅力」のある人を好きになると、崇拝してしまう事に気がつきました。

生きてる、死んでる、現実、架空、関係なしに…です。

「彼らに愛され、認めて貰えるような人間になりたい」
「彼らはすごくて、自分はちっぽけだ」と思い、体調が崩れたりする事があります。

崇拝の対象がいる時は、幸せも感じますが…
のめり込みすぎて、妄想も止められず、胸も締め付けられ、全てを乗っ取られる感じがして辛いです。
でも、手に入らないモノを憂うのもまた気持ちいいような…
自分がキモいです。笑

私自身、小学生の頃、友人に崇拝のような輝いた目で見られ困ったことがありました。
最初は仲良くしていましたが、何でも私の言うことにはYESなので、それではダメだよと思い、不完全な部分をあえて表すのですが、余計好きになられ…。
段々、つまらない、鬱陶しい、怖い、という感情から離れてしまいました。
それから、誰かと親密になる事を避けるようになった気がします。

それなのに…自分も同じ事をしています。

どうして人は誰かを崇拝してしまうのでしょうか。
しっくりくる答を探せなかったので、回答していただけたら幸いです。
(Kさん)

えー、ご存じのように私のような偉大なカウンセラーともなりますと、みなさまからたいへん崇拝される存在になりますので、その気持ち、よおおく分かりますよー(ええ、この一文に真実は何一つないので信じちゃダメですよ)

ええ、いいご質問をいただいたかと思います。

で、例によって本題に入る前に脇道に寄っていくことにしましょう。本題を知りたい方はずーっと下にスクロールするといいと思います(たぶん)。

そもそも「嫌なことをされたのに、自分も同じことをしてしまう」ということは大変よくある事例なんですよね。そこからお話していきましょうか。

一言で言うと「学習」してしまうんですね。
で、嫌だ、という感情はとてもインパクトがありますから、なおさら、印象に残りやすいですよね。
なので、より学習効果が高まってしまう、というわけです。

例えば、かつて付き合った恋人が自分に都合が悪くなると逃げちゃう野良猫気質な奴だったとしますね。
それがすごく嫌だったんですが、「都合が悪くなれば逃げちゃえばいいんだ」ということをあなたはその嫌な体験を通じて学ぶわけです。
そうすると、あなたは次に付き合った恋人との間で、なんか都合の悪い展開になってきたら、すーっと逃げだすことをしてしまうわけです。

これが行ってみれば「いじめっ子は元いじめられっ子」という論理にもつながっていくかと思います。

同じことはポジティブなこと(前にしてもらってうれしかったから、自分もしてあげる)に対しては推奨されているんですけれど、やはり嫌なことの方が本能的に印象に残るのでしょうか。

さて、「崇拝してしまう心理」ですけれど、Kさんの意味する「崇拝」という言葉には若干、「盲目的に信じる=盲信」や「相手に夢中になっている状態=傾倒」とちょっと似ているところがあるようなニュアンスを受けます。

・・・というのも「崇拝」というのはなかなか意味が広いようで、一般的に「崇拝」というと偶像崇拝をはじめ、宗教的な意味で用いられることが多いんですよね。
となると、宗教的な意味での崇拝となると、それこそ「熱狂的な信者」もいれば、「とりあえず関わっとく」程度の者もいますので、なかなかとらえにくいんですよね(つまり、意味の広い言葉)。

>「彼らに愛され、認めて貰えるような人間になりたい」
>「彼らはすごくて、自分はちっぽけだ」と思い、体調が崩れたりする事があります。

という風に思ってしまうということは、いわば、「某アイドルグループの熱狂的なファン」みたいな感じにも思えるんですけど、いかがでしょうか。

・・・ということで、何をごちゃごちゃ言ってるんだよ!!と気の短い方もいらっしゃるかと思うんですけど、なんせ「崇拝」ってなかなか意味が広いので、あれこれ解釈が成り立っちゃうんですよね。

つまり、今日のお話は「生まれた家がプロテスタントだから、まあ、キリストを崇拝してると言えば崇拝してるよね~」という方には当てはまらない内容になるってことです。

一方で、「いやあ、とあるメタルバンドを偉く崇拝してましてな。髪型も服もギターとAさんをがっつり真似てるんですわ」という方には少し当てはまる内容になると思います。

さて、皆さんはKさんの気持ちに共感できますか?

>私は、有名人、天才肌の人、手の届かない相手等、羨ましく感じる「才能や魅力」のある人を好きになると、崇拝してしまう事に気がつきました。

多くの方は「崇拝とまではいかないけれど、尊敬というか、すごいな、という目で見ちゃうし、多少影響を受けちゃうのはわかる」という感じではないでしょうか。

また、「恋愛対象の人」にそんな思いを持ってしまう人は少なくないんじゃないでしょうか?

すなわち、

>「彼らに愛され、認めて貰えるような人間になりたい」
>「彼らはすごくて、自分はちっぽけだ」と思い、体調が崩れたりする事があります。

とか、

>のめり込みすぎて、妄想も止められず、胸も締め付けられ、全てを乗っ取られる感じがして辛いです。
>でも、手に入らないモノを憂うのもまた気持ちいいような…

この「彼ら」が「意中のロックマン氏」とか「狙ってる野良猫君」だとしたら、皆さんも共感しやすいんじゃない??

一気に話が身近になったんじゃない???(笑)

さて、じゃあ、なんでそんなことが起きるのか?という話です。

まず、大前提として言えるのは、Kさんがうちの読者の132%を占めると言われる「超絶情熱系の女である」ということです。

その情熱の矛先が「才能や魅力のある人」に向かうと「崇拝」が出来上がって、時に苦しんでしまう、ということになりますね。

そのうえで、ポイントとなるのが、何度も引用しておりますけれど、この部分かと思うんですよね。

>私は、有名人、天才肌の人、手の届かない相手等、羨ましく感じる「才能や魅力」のある人を好きになると、崇拝してしまう事に気がつきました。

>「彼らに愛され、認めて貰えるような人間になりたい」
>「彼らはすごくて、自分はちっぽけだ」と思い、体調が崩れたりする事があります。

実は似たことが思春期によく起きるんです。
「ファンタジー(空想)」と呼ばれるもので、少なからず全員に起こるものです。

思春期の心理ってアイデンティティの構築にものすごく重要な時期でして、この時期に

・比較と競争
・嫉妬
・無価値感
・完璧主義
・理想主義
・正解主義

と言った、うちのブログでよく出てくる出来事が次々起きるのです。

それぞれが関連性があるわけですけれど、特に、

「周りの子と比較して、自分にはこれがない、これがダメだ、と強い劣等感(無価値感)にハマり、コンプレックスを抱くようになる。そして、完璧になろうとして頑張るものの、思い通りにいかずに挫折を味わう。その分だけ、完璧な人に羨望を抱き、時にはそれが激しい嫉妬になる」

という現象が起こります。

でも、たぶん、これ、思春期頃に全員が少なからず体験してるんじゃないかなあ???

だから、思春期って「完璧にかっこいいアイドル」にハマったり、「みんながいいと言ってる流行もの」に殺到したりするんですね。

それは

「自分には“ない”と思い込んでいるものを持っている人に熱狂的にハマることによって、あたかも自分が“ある”かのように思い込む」

という心理を作り出します。そこから一歩進めれば、

「その人に自分が愛されることによって、自分が“ない”と思っているものを直接補完できる」

わけですよね?

となると、推しのアイドルに顔や名前を覚えてもらおうとしたり、クラスで一番のイケメンとお付き合いしたかったりする心理も理解できると思います。

つまり、完璧主義から生まれる「自分は完璧でない/自分には何もない」という思いを埋めるために、自分が完璧だと感じる対象を取り込みたくなる、というわけです。

で、これは思春期に端を発するだけで、大人になってもその思いを持ち続けることって少なくありません。
対象が「アイドル」から「野良猫男子」に変わるだけでね。

・・・なんか今日は一生懸命解説してますなあ・・・。オンラインスクールみたいですやん(苦笑)

ということで、Kさんがそうした人たちに崇拝してしまう心理って理解できましたか?

どうやらKさんの中には「無価値感」「劣等感」「完璧主義」といったものが強く残っているみたいです。

心当たりはあるでしょうか?

ということで、その辺を癒してあげようじゃないか!というのが、今後の課題になると思います。
熱狂的に誰かのファンになることって別に悪いことじゃないと思うんです。
けれど、その裏側にそうした「自己否定」がわんさかあるとしたら、それは苦しいです。

ただひたすら楽しく、面白く過ごせるように、自分を見つめなおしていきましょうね!!

★ということで、そうした自分を癒すためのワークブックとワークショップ

『「いつも無理してるな」と思った時に読む本』(大和書房)

*セミナー動画:心のメイクを落として本来の自分らしさを取り戻すワークショップ3days

★自己肯定感本

自己肯定感とは?(Youtube)

動画配信/DVD「自己肯定感をあげる3daysプログラム」

「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法」(あさ出版)

「マンガでやさしくわかる敏感すぎるあなたがラクになる方法」(日本能率協会マネジメントセンター)

「ムック本「書くだけで「自己肯定感」が高まるワークブック」」(宝島社)

ムック本「自己肯定感を高めるお得技ベストセレクション」(晋遊舎)


今日の話を無料アプリのvoicyで音声でラジオみたいに聴けます!

誰かを熱狂的に崇拝してしまう心理

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