怒りを認めることと、相手に悪意を持つことの違い~自分の感情に責任を持つ、とは?~



感情は天気と同じ。ただ受け入れ認めてあげることが賢く生きる方法です。
しかし、相手を攻撃したり、悪意を持ったりすることは行動。
行動は選択可能ですし、リカバリーもしやすいのです。

親愛なる根本さま

いつも楽しみにブログを拝見しております。
根本先生のブログで色々と学び、母親と距離を置き始めたことで頭の中の母親濃度が下がって来て、やっとこさ最近自分の感情が見えるようになって来ました。
中には何十年前の出来事を唐突に思い出しては、「あの時の私は本当は悲しいのを我慢して母の言う通りにしてたんだな」「死ぬほど悔しいのを我慢して母の意見を正しいと思い込んでいたんだな」と今になって気がつく事も。
それを繰り返すうちに、私は頑張って来たんだな。良くここまで生きてこれたな。ってしみじみと思えるようになってきました。

さて、そこでです。
そんな経験から自身の感情を素直に認めることの大切さに気がついて更にそれを実践しようと思っているのですが、怒りや恨みのような負の感情を認める、又は心に思うことに対しての抵抗感がいまだ抜けません。

というのも、よく「悪口を言ったり思ったりすると、脳は主語を認識せず、全て自分にかけた言葉と認識する」といった言葉を時々目にするからです。
多少言葉のニュアンスが違えど似たようなことを言っている方は割といらっしゃって、どうにもその言葉が頭をチラついてしまいます。

怒りを認知する、という事と他人に悪意をもつことは一緒ではないような気もしますが、腹が立つとどうしてお世辞にも綺麗とは言えない言葉が脳裏をよぎりますし、う~ん…
この辺をスッキリさせて更なるステップアップをしたいです。
(Aさん)

>それを繰り返すうちに、私は頑張って来たんだな。良くここまで生きてこれたな。ってしみじみと思えるようになってきました。

おぉ、素晴らしい~!!!!
めっちゃ素晴らしい~~!!!!

おめでとうございます(^^)

そんな自分をめっちゃ褒めてあげてくださいね~!!

今、書いてる本の一節に「自分の感情に責任を持つ」という少々上級編な話を書いてます。
編集前なので、実際本になったときには違う文章になっているかと思いますけど、シェアしちゃいます。

人間関係を円滑に築くための効果的な考え方に「自分の感情に責任を持つ」というものがあります。
 例えば、せっかく相手の気持ちを汲んで行動をしているのに、そのことに相手は全然気づかなくて、悲しくなったり、ムカついたりしたとします。もちろん、そういう気持ちになることは全然悪いことではなく、むしろ、自然現象だと思います。

 自分がした行動に対して、悲しくなったり、怒りを感じたりしたときに、「それは私が感じている感情だ」という当たり前の事実に目を向けてみるのです。
同じ状況になっても悲しくならない人もいるだろうし、怒るどころか楽しめる人もいるかもしれません。相手の態度によって自分の気分が害されたとしても、嫌な気分になったのは私自身であって、相手のせいではないのです。
相手の態度を自分がネガティブな形で受け取ってしまったがために、自分の感情が乱れたのです。

 もちろん、これはあなたが悪い、とか、間違っている、ということを言いたいのではありません。

 どんな感情であれ、それを感じている自分自身が作り出した感情であることを知っていただきたいのです。自分の感情は自分にしか処理できないのです。
しかし、私たちは「こんな悲しい気持ちになるなんて責任取ってよ!」と相手にその感情の処理を押し付けてしまいがちではありませんか?
しかし、それこそ、「他人軸」な態度ですよね。相手があなたの気分を良くしてくれるかどうかは自分にはどうしようもないことですから。

 相手が取った態度によって自分の感情が乱されたのであれば、それは自分自身の責任なのです。

 とすれば、自分の感じた気持ちをちゃんと自分が大切に処理してあげることが、自分軸で生きる秘訣になります。だからこそ、自分の感情をどう解放してあげるか?という方法を知っておくことが役に立つのです。

>怒りを認知する、という事と他人に悪意をもつことは一緒ではないような気もします

まさにそう。ほんまそれなんですわ。

相手の態度や状況に対して怒りを感じるのは自然現象です。
「感情と天気は同じ」というわけです。

しかし、それを他人に向けるかどうか?という行動は選択が可能です。

誰かの態度に対して、

「それ、めっちゃムカつく!!」

ということは自然現象です。

「なんで、そんなひどいことするの?信じられない!」

と相手に攻撃を向けるのは自分の選択の結果です。

とはいえ、相手に攻撃を向けるのがダメだということを言いたいわけじゃないんです。

それらは一続きのように見えて、別ものなんだということに気付きたいんです。

アンガーマネジメントというジャンルもあるようですが、「ムカつく!」と思ったときに、すぐに衝動的に行動するのではなく、深呼吸して、3秒数えてみるんですね。

ちょっと待った!!!と自分に言ってあげるわけです。

怒りは認めてあげましょう。

しかし、その怒りをどう処理するかは自分で選択できるということを思い出すと、行動の選択肢は無限に広がります。

そもそも相手に怒りをぶつけるとか、悪意を持つ、というのは厳密に言えば「怒りから逃げてる行動」の一つです。

自分でその感情を処理できないから相手にぶつけて相手に何とかしてもらおうとう他人軸的態度です。

怒りを怒りとしてちゃんと感じてあげると、その怒りは昇華していきます。

「自分の感情に責任を持つ」というのは、怒りを感じてるのは他ならぬ自分自身である、という事実を受け入れることなのです。

とはいえ、、、いい人をやってきた人とか、賢い人とかは、この辺をこねくり回して考えてしまい、余計にモヤモヤしてしまうんです。

こういう話を聞くと、「そうか、怒りを感じたときはそれを感じておけばいいんだ。相手にぶつけるのは間違ってるんだ」と解釈してしまい、それが怒りを溜め込む原因になることも少なくありません。

>というのも、よく「悪口を言ったり思ったりすると、脳は主語を認識せず、全て自分にかけた言葉と認識する」といった言葉を時々目にするからです。

という“知識”があると、それが邪魔して、感情が行き場をなくなって自分に怒りを向けてしまうこともあるんです。

確かに「 」内の話は私も同意します。

しかし、その知識に振り回されて自分の感情の処理に困ってしまうのであれば、その言葉は無視してもいいんです。

 怒りを感じちゃったものはしょうがない。
 相手に悪意をもっちゃったものはしょうがない。

まずはここから始めるんです。

これが自己肯定という奴です。

「で、どうする?」とその後の行動を選択していけばいいんです。

相手に悪意を持ったとしても、それを後ほど訂正すればいいんですな。

日本人はミスを怖れて行動にブレーキがかかることが多いって言われますが、ミスをしても、それをリカバリーすればいいと思うのです。

相手に攻撃の刃を向けちゃう武闘派女子なんてわんさかわんさかわんさかおります。
しかし、その後に「ごめーん!!」「すまなかった!」「切腹して詫びるでござる~!」とやっておけば、まあ、いいんじゃない?というのが私の考えです。

>腹が立つとどうしてお世辞にも綺麗とは言えない言葉が脳裏をよぎりますし、う~ん…

って思ったときは「あたしも武闘派ってことか・・・じゃあ、しょうがないよね」と思えばいいんじゃないですかね?

そんな皆さんの頭の中にはとても公共の電波には乗せられない言葉が常に渦巻いているでしょう??

そういうもんなんです。人間って。

だから、そんな自分を肯定してあげて、「ミスったなあ」と思ったら後から訂正すればいいと思うんです。

もちろん、それでこじれてしまう人間関係もあるかもしれないけれど、きっとそうなることになってたんです。

それくらい軽く扱った方が、きっと怒りや悪意の気持ちと上手に付き合えます。

>怒りや恨みのような負の感情を認める、又は心に思うことに対しての抵抗感がいまだ抜けません。

Aさんはそもそもお母さんにずっと支配されてきたんでしょう?
だとするならば、負の感情を認めたり、心に思うことを受け入れることに対して、まだまだ初心者マークなんです。

いきなりうまくやろうなんて思わない方がいいですよね。

失敗しながら学んでいきましょう。

冒頭に書いてくださっているように、お母さんとの関係と向き合って自己肯定感がだいぶあがってきたんでしょう?

そこにまた意識を向けて自己肯定感をあげていくと、そうした難しいことはあまり考えなくなると思います。

自己肯定感が高い人も怒りを感じます。
そして、時には相手にぶつけちゃうときもあります。
それぐらいの衝撃があったのでしょう。

しかし、それに対して自分を否定したり、責めたりしないし、素直に相手に謝れるんです。

もちろん、自己肯定感が高い人は怒りを感じてもそれをすぐに相手にぶつけることはあまりしません。よほどの時だけです。

自分軸がきちんとできているから、その怒りを自分のものと捉えて処理しようとします。
御恨み帳を取り出してガンガン書き出してスッキリしたり、第三者に話を聞いてもらったり、とりあえず、その怒りに任せて家の中を掃除してピカピカにしたりするんです。

つまり、自己肯定感が高くなる、ということは、自分との付き合い方が上手になるんです。

Aさんも今、そこに向かって着実に成長されてるわけですから、その経過にいろんな迷いが起きることもまた自然現象です。

そのたびに、自分軸、自分軸、自己肯定、自己肯定って呪文のように呟きながら自分と接してあげてはいかがでしょうか?

・・・ということで自己肯定感本

「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法」(あさ出版)

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