なぜ、お母さんに対してだけ悪態をついてしまうのか?


それが私の甘え方だから。
そして、そんな嫌な自分を受け止めてもらえた時にお母さんの愛を感じられるから。

いつもブログで勉強させて頂いております。
親子関係について悩んでおり投稿いたしました。

私は、両親+兄+母方の祖父母という家庭で育ちました。
母は祖母(実の母)に対していつもぶっきらぼうな態度で、すぐヒステリックに怒っては祖母を罵っていました。
決して祖母が嫌いなわけではなく、素直になれない、イライラが押さえられない、といった感じです。
(思春期の反抗期が大人になっても続いてる感じ)

子供たちに対しては基本的に優しい母だったため、私も母を愛していますし、大切にしたいと思っています。
が、結局、私もかつての母と同じことをしてしまっています。
母の言動にいちいちイライラし、素直な笑顔や言葉をかけることができません。

私の2歳の娘の前ではそういう態度を見せてはいけない、と思うのですが
どうしてもイライラしてつい母にきつい言葉を投げてしまいます。
このままでは私の娘も同じようになってしまう…と焦っています。

ちなみに私は、歴代の彼氏に対しても、親密感が増し家族のような距離感になると
同じようなぶっきらぼうな態度をとるようになっています。。
(Aさん)

心の距離と人間関係についてはテーマに上がることも多いので、ブログでも何度か紹介させていただいていますよね。

私―母、というのは人間関係でも最も近い距離で、その関係性が親密感が高まったときのパートナーとの関係性を示唆することはよくあることです。

つまり、Aさんが体験されてるように、お母さんに対してきつい言動をしてしまうとしたら、お母さんと同じ距離までパートナーと親密になると、パートナーに対してもきつい言動をしてしまう、という奴です。

これ、何とかしたいんだけどなああああああ、という場合には、彼との関係を見つめてもいいですが、その彼に投影しているお母さんとの関係を見つめ直す方が早いケースも多いですね。

で、Aさんの場合は、そのおかんもおかんで、自分のおかんにきつく当たってしまう、というまさに母型に脈々と繋がる伝統芸がお披露目されているわけです。
ということで、近い将来、娘さんがAさんに対して・・・・という怖い想像もできてしまいますね。

こういう伝統はぜひ、Aさんの代で終わらせたいところですね。

※こういう風に子どもをダシに母親に変化を迫るアコギなやり方を、我々は「子どもを人質に取る」と表現しております。子どもへの愛情が深い人ほど、「おら、その伝統、子どもが引き継ぐことになんで。どうすんねや」と脅すと「は、はい。それは嫌です。な、なんとかします」とやる気になってくれるのです。ふふふ(笑)

学習という言葉を使うならば、「母親が自分の母親にしていることを見て、Aさんはそれを学んだ」という言い方ができます。

これまた使い古された話ですが、私たちは一番身近である母親から、言葉、価値観、考え方、生き方などをコピーします。真似るわけです。
だから、Aさんのお母さんが自分のお母さんを「この、くそばばぁ!」と呼んでいたら、Aさんは「なるほど、実の母親のことは『くそばばぁ』と呼べばいいんだな」と学習するわけですね。

でも、なんでそんな母親のコピーを熱心にするか?というと、そこに愛があるからです。好きだからです。
そして、お母さんみたいになりたい・・・と子ども時代に思ったのです。

そして、子どもたちは「くそばばぁ!」が良くない言葉だなんて知りません。
ありのままを、そのままにコピーしていきます。

だから、Aさんがお母さんと同じことをしてしまう、ということは、それくらいお母さんのことが大好きだった、と言えるんです。

そして、愛する人がしていたことだから、健気にそれを守っているのです。

でも、もちろん、その行動は変えられます。手放せます。
愛しているままにその態度を変えることは可能ですよ。

さて、「なぜ、愛する人に自分は良くない態度を取ってしまうのか?」というテーマはほんとうによくあります。

大好きなのに冷たくしてしまう。
愛しているのにぶっきらぼうになってしまう。
仲良くなりたいのにきつい言動をしてしまう。
一緒にいて嬉しいのにイライラばかりしてしまう。

そんな問題を扱うとき、カウンセラーさんという用務員のおっちゃん、おばちゃんはこんな質問をするわけです(このくだりについては昨日のブログをご覧ください)

「あなたは子どもの頃、どんな子どもだったの?」と。

例えば、自由闊達で何でも言いたいことを言ってたのか、我慢してお母さんに気を使う子だったのか、甘えん坊でいつもお母さんと一緒に居たがってたのか、その他もろもろあるけど、あんたの場合はどないやねん?ということです。

ブログ上ではAさんと会話できないので、よくあるケースを紹介しましょう。

例えば、小さい頃、お母さんの前でいい子をしていたとします。

ニコニコしてかわいい子。
お母さんから見れば育てやすい子。
だから、とても仲良しでお母さんも私のことをとても可愛がってくれました。
でも、いいことばっかりじゃないじゃないですか。
辛いことも嫌なこともあるし、お母さんにムッとするときもある。
その時幼い私は、お母さんを困らせたくない、とか、ムッとしてしまう自分が嫌だったことから、その思いを我慢していました。
実は私は根本さんのブログの愛読者に相応しく情熱女です。
だから、正直に言えば感情のアップダウンも大きく、感情的です。
でも、それをお母さんの前で出しちゃいけないと思って幼い頃は我慢をしていたのです。
ところが思春期になっていわゆる反抗期というの始まると、お母さんに対して今まで我慢してた不満や怒りがマグマのようにあふれ出て来たのです。そう、私は熱い女。イニシャルはA(Atsui Onna)。
それ以来、お母さんに対してはなぜかずっと嫌な態度ばかりを取るようになってしまったのです。

つまり、このケースでは「いい子」なのですが、別のケースでも、幼少期に嫌な感情を抑え込み過ぎた結果、思春期に爆発して、未だに反抗期が続いている、というわけです。

で、長年お母さんに対して「きつい態度」を取り続けると、それが習慣・癖になりますから、それ以外の態度が取りにくくなります。
「今日はお母さんに優しくしよう」と思っても、お母さんを見た途端、長年の習慣でお母さんのイライラするところを探して見つけてそれを指摘する、という態度を取ってしまうんです。

つまり、それが「母・娘のコミュニケーション方法」になってしまってるわけです。

で、その抑圧していた不満や怒りというのがポイントで、そうすると、子どもの頃のその感情をちゃんと解放してあげましょうね、というプロセスを提案できるようになります。
これがいわゆるインナーチャイルドワークというものですが、心の中にいる子どものAちゃんに寄り添いながらその気持ちを解消させてあげるのです。

で、そういう自分でも嫌なんだけど、お母さんに対してそういう態度を取ってしまう、というところに何があるか?というと、「それが私なりの甘え方」と言えるのです。

熱い女Aちゃんのケースで言えば、いい子をして我慢していた気持ちは何か?というと、甘えたい、駄々こねたい、寂しい、分かって欲しい、などの思いです。

つまり、普段はいい子にして隠している裏側の私を出して「こんな私を愛して欲しい、許してほしい」と思っているわけです。
逆に言えば、素直に甘えられい私が甘えようと思えばきつい態度になってしまう、というわけです。

これ、実によくあるケースでして、例えば「母親に暴言を吐きまくる父親」というのも、「そういう形でしかお父さん甘えられないんだね」という解釈をします。

甘え方=イライラをぶつける、きつい言い方をする、全否定する、みたいなことになってしまってるわけです。

猫みたいに、素直にごろにゃんってできないわけですね。

それは幼少期にそうした嫌な気持ちを我慢した人ほど強くなります。

「ねえ、ママ、よしよししてー。ギュッとしてー」って言えなかった分だけ、「なんで私を受け入れてくれないのよ!」と怒っています。

「お母さん、私、寂しいんだよ」と言えなかった分だけ、お母さんが話しかけても無視して冷たい態度を取ってしまいます。

「お母さん、私頑張ったよ!偉いでしょ?」と言えなかった分だけ、「お母さん、なんで水を出しっぱなしにするの!もったいないじゃないの!ほんと最悪な母親!」と言ってしまうのです。

素直に甘えられない、というか、素直な気持ちを言えない、出せないから、傷つかないための防衛手段として「怒り」を盾に使って甘えようとするのです。

これは基本的な人の心理です。

だから、Aさんも、Aさんのお母さんも、何か素直に気持ちを出せない事情があったんじゃないかなあ、と思います。

そもそもそんな冷たい態度や嫌なことを言って長年ケンカできる相手が、お母さん以外にいるでしょうか?

もし、お母さんに対するのと同じ態度を他の人に取ったらAさんの人間関係ってどうなっちゃうと思います?ヤバいでしょう?

つまり、Aさんは素直になれずに嫌な態度を取ってしまうかもしれないけれど、それを長年ずっと受け止め続けているお母さんってすごいと思いません?

他の人ならさっさと関係を切られてしまうのに、何度暴れても自分を見捨てないお母さんって偉大だと思いません?

それを「そりゃ、お母さんだから」って思ってしまうものだけど、でも、ほんとは違うんですよね。

それがお母さんの愛し方でもあるのです。

暴れることが娘の甘え方。
それを困りながらも受け止めるのがお母さんの愛し方。

それを潜在意識では理解し合っているから、ずっと同じことを飽きずに繰り返してしまうのです。

そして、娘であるAさんは「他の人なら嫌う自分をこうして受け入れてくれるお母さん」を見たときに、私って愛されてるな、と感じられるんです。

パートナーシップでも、関係が深まってくると「私にはこんな嫌な部分もあるんだ。受け入れてくれる?」という時期が来ますが、それと似ています。ただ、母子ですからもっと深いですけどね。

お母さんとおばあちゃんの関係も同じですね。

だから、二人はその時、愛し合ってる、愛を確かめ合ってる、と言えるのです。
表面的にはまったく見えないことなんですけどね。

さて、素直にお母さんに言いたいことってどんなことでしょうか?
子どもの頃、我慢していたのはどんな気持ちでしょうか?

そんなお母さんへの素直な思いをぜひ、3~5回くらい手紙に書いてみてください。
直接伝えるにはまだハードルが高いと思いますので。

 

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