10褒められても1のネガティブな言を気にしたり、その逆だったりするココロ。



今の自分をありのままに受け入れるためにどこに意識を向けましょうか?という勝手なシリーズの続編です。
自分がどこに意識を向けているかを知ることが一番大事なのかもしれません。

最近、「意識の向け方」というテーマをつらつらと書いているわけですが、今日もそんなネタを書くわけです。
そう、気に入ったアイスを見つけると、毎日をそれを食べる男子。それが私です(笑)

自己嫌悪や自己否定を履歴書の趣味・特技欄に書けるほどに磨き上げた人たちは、誰から言われた10の褒め言葉よりも、1のネガティブ発言に飛びつくことを得意としています。

「○○ちゃんはちょっとぼーっとして頼りないところがあるけど、可愛いし、明るいし、周りの人にちゃんと配慮できるし、天使みたいな笑顔でみんなを癒してるし、とっても素敵女子だよね」

って言われたりすると、記憶に残るのは「ぼーっとして頼りないところ」だけ。

その後褒め言葉はほぼほぼスルーで、「そうか、私ってやっぱりぼーっとしてるんだ。頼りないんだ」ということをぐるぐると考え続けてしまいます。

こういうのは「いい人(いい子ちゃん)」「完璧主義」な人にも言えますね。
そもそも完璧になるためには完璧じゃないところを見つける癖が付きますし、いい人でいたい!という行動をいやいやながらも取ってしまう人は、誰からもよく思われたい、嫌われたくない、という思いを持ちますから、当然のことなんですけどね。

また、それは自分の発言にも出て、人に対してもついネガティブな要素を見つけて伝えてしまうわけです。

「根本先生、最近、オシャレしてるけど、いつもパンツに食べ物のシミが付いている」とかね。
そう、クリーニングに出すたびに「染み抜きお願いします」と伝えるのが定番です。はい。
奥さんから6歳男児と一緒に「ほんとにもうあんたたちは」と言われるのですが、食べ物ってなんでこう見事に白パンを履いてるときに落ちるんでしょうね・・・。不思議ですよね。

カウンセリングしていると当然かもしれませんが、まだできていないところ、まだ変わっていないところに目を向けます。
だから、敢えてカウンセラーは「この半年、1年で成長したところはどこ?」って聞くんです。

○○ちゃんには、後半のいいところにもう一度目を向けてもらいます。
受け取れないんですよね。褒め言葉にしても、いい変化にしても。
だから、意識してそこを見つめていくのです。

「そっか、あたし、可愛いんだ。かわいいと思っていいんだ。調子に乗っちゃいそうだけど、でも、少しは思ってみようかな」ってできたら最高。

先日も『「変わってない」という前提を、「変わった」という前提に変えると自分に自信が持てるようになる。』という記事を書きました。
http://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/19299

自分が色々と変化して成長してきているのに、そこに気付かないようにしてしまうのももったいないことです。

出来てるところはスルー、できていないところに〇を付ける感じ。

そのパターンの逆の人もいます。

「できてる人って思われたい」という人もいます。
頑張ってる方に多いですね。

そういう人は何かと自分の実績をアピールしてしまいます。聞いてもないんですけどね(笑)

そういう人の場合、人から言われる痛い言葉は反発反撃反抗して一通り暴れまくった上に「あの人はおかしなことを言う人フォルダ」に保存します。
そして、時々その人のことを思い出して念を飛ばします(笑)
なぜか、そういう言葉は忘れられなかったりするからです。

だから、そういう人の場合周りにはイエスマンしか残りません。

そして、人に対してはマウンティングしてしまうのでちょっと嫌がられてます。
だけど案外そういう人に限って上司だったり、実力者だったりするので渋々付き合ってくれるいい人たちもいます。

でも、パターンは逆ですが、実は目を向けてるところは○○ちゃんと同じなんです。
背景には強い劣等感があって、実は自己否定がとても強いのです。

でも、そんな自分はダメだと思っているので、「俺はすごいんだぞ!」アピールをたくさん意識するし、それが周りに漏れちゃうんです。

そういう人って見てるとちょっと痛々しいでしょう?
確かに頑張ってるし、いいところいっぱいあるんだけど、一緒にいると疲れるんです。

あ、え?私のこと??どきっ。笑

このタイプの人はいつも自分のできてるところにだけ目を向けています。
それっていいことなんですけど、正確に言うと「できてることにしているところ」に目を向けてるんですね。
ほんとうにできてるかどうかはわかりません。
できる人になりたいので、できてるところに目を向けるんです。

たまに料理人でそういう人がいて「これ、美味しいでしょ?けっこう研究したんですよ」ってふつうの野菜炒めを持ってきます。
そして、色々と自分の苦労や頑張りを語ります。
認めて欲しいんですよね。

いいお客さんである私はそこで「美味しいですね」「すごいですね」って話を合わせるんですけど、当然ですけど、相手は「だろ?」とどや顔になってますます自慢話を始めます。

でも、いいお客さんである私は心の中で「二度と来ないだろうな」と思っています。

あ、この料理人の話は例え話ですよ。
皆さんの周りにもそんな人はいませんか?

ほんとうにできてる人って謙虚ですよね。
凄い人なのに聞き上手だし、褒め上手だし、穏やかです。
自分の実績は周りの人たちによって語られます。

だから、自信家の人ってのはほんとうは「自信のない人」なんですよ、って言うんです。

でも、そういう方は「できる自慢」はするけれど、自分の問題には蓋をするので相談が苦手になります。
質問や聞きたいことがあってカウンセリングやセミナーに来ても、質問ができないんですね。
自己完結しちゃいます。

こういう方、ほんとうに素晴らしいものを持っているのに、その態度で周りの人を引かせてしまったりするのですね。

等身大の自分をちゃんと見る、ありのままの自分に意識を向けるって難しいですね。
ついついネガティブな方に目を向けたり、ポジティブなところだけを見ようとしてしまいます。
しかも、そこに感情が入ってきますからますますややこしくなることもあります。

実は私の人生のテーマの一つが「自然体」です。いかに自分らしく、いかに自然に、いかに素直に生きるか?をずっと模索しています。

昨日も犠牲を手放す心理学講座で「自由だ!」ってアファメーションをみんなで一緒にしましたけど、それ自体私が今とても大切にしている言葉なんですよね。

「自由だ!」

そうするといい人仮面が外れたり、本当にしたいことや、ワクワクすることに意識が向けられるようになって、より自然になるかなあ、と思っているんです。

 出来てるところは認めてあげる。
 出来てないところは許すだけ。

そのためには、自分ができることとできないところの区別をちゃんと付けてあげることも大事。

そういう生き方ができたらいいなあ、と思って、自分が今、どこに意識を向けているのか、どこに目を向けているのかを注意深く見ているところです。

またダメなところに目を向けてるなあ。
ああ、また怒っちゃったなあ、イライラしてるなあ。
なかなか自分なりに上手いこと言うたな。
おぉ、笑ってもらえてよかった!よかった!

そうして、できてる自分もできてない自分もちゃんと愛することができたなら、きっと同じように人を愛することもできると思うのです。

できてないところを許し、
できてるところを認める。

それが私の仕事ですもんねえ。

今日のネタは少し前にある講師の方から「根本くんはどうしてる?」って聞かれたことがありまして。
セミナー後に時々ネガティブなアンケートをもらうそうなんですが、それを気にしてしまい、時にはその参加者に電話をかけてあれこれ説明して誤解を解こうとするらしいのです。
「言いたいのはそういうことじゃないんだ!」みたいな感じで。

「僕もそういう気持ちになりますよ」ってお答えしました。
彼はとても優秀な方だと思うのですが、時にマウンティングし、時に自己否定し、を繰り返してしまっていて混乱してるときがあるそうです。
「それが分かっていて、私にこうしてお話できるだけで十分なんじゃないですか?」ってお伝えしたら、「あ、そうか。そうだよね」って納得してくださったのでした。

さて、今日の文章を読んでくださって、あなたはどこに意識を向けたでしょうか?
今、どこに意識を向けているでしょうか?

それに気付いているだけでいいと思うんです。

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