「与える」とは「相手が喜ぶことをしてあげること。かつ、相手を喜ばせること自体が自分の喜びでもあること。」
「受け取る」とは「相手の思いをそのまま感じること。感謝の思いが自然と出てくること。」
口で言うのは簡単。
しかし、実践するのは困難。
この「与える」も「受け取る」がまさにそうなんですよね。
だから、とりあえずは「相手が喜ぶことをしてあげる」をやってみて、「それが犠牲になってないかどうかを後からチェックする」という風にすると「与える」精度が上がっていきます。
また、とりあえずは「ありがとう、と思っておく」とか「善意だとして受け入れてみる」とかをやってみることで、受け取る練習にしたりします。
この「与える」も「受け取る」も「愛する」行為の一つであり、「相互依存」であり、「自分軸」でなければ成り立たない世界です。
自立している人は、相手を喜ばせることが好きで、得意なことは確かです。
しかし、その背景に「計算や戦略」があり、実は何か利益を得ようとする「取引」であることも珍しくありません。
「こういうことをやってあげたら相手も喜ぶし、今後、より自分に配慮してくれるようになるだろう」みたいな世界です。
また、自立している人は罪悪感が根強く残っていることもあって、与えるつもりの行動が「補償行為」(罪を償う行為)になりやすいものです。
「いつも我慢して俺に付き合ってくれるんだから、たまにはサービスして喜ばせてあげないと申し訳ない」みたいな思いです。
さらに、与えることが大好きなのですが、いつしかそれが「犠牲」に変わり、気が付けばしんどくなってることもあります。
「はじめの頃は彼が喜ぶと思ってしてあげてたんだけど、それが当たり前になったら感謝もされなくなって、やり続けるのが辛くなった」という感じです。
しかし、近年、与えるということを学べる格好の世界が一般化してきました。
それが「推し活」。
もちろん、推し活のすべてが与える行為とは言えないのですが、あの「存在してくれているだけで尊い」「ファンレターを呼んでくれるだけで十分幸せ」「何もお返しはいらないから課金させてほしい」という思いは純粋な「与える」という行動なのです。
つまり、「与える」というのは、見返りを求めない、無償の愛の形とも言えるのです。
ただ、現実社会で「純度100%の与える」を実践しようとするのはたいへん難易度が高いものです。
従って、デキる範囲で与えるということを目指していくのが正しいと思うのです。
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さて、自立している人は「受け取る」ということが苦手です。
「誰にも頼らずひとりで生きていく」という方針である「自立」は、誰かに心を開くなんてことはタブーなのです。
したがって、誰かからの愛を「受け取る」なんてことは怖いし、恥ずかしいし、、、、つい死んだふりをしてしまうほどなのです。
そう「受け取る」のは「相手の思い」です。
相手の思いを受け取るためにはハートを開かなければなりません。
散々傷つき、自立してきた人はそんな怖いことようせんのです。
だから、ある人は「遠慮」をします。
「いいよいいよ、僕はいいよ」と。
ほんとは欲しくても、それを受け取ってしまったら隠してきた「依存」が出ちゃうかもしれないから「遠慮」します。
また、ある人は「一部を受け取って、残りは返す」ということをします。
「じゃ、気持ちだけ受け取っておきます」みたいなことをリアルにやってます。
「受け取ってあげないと相手に申し訳ない」という補償行為があるのです。
だから、まるで、自分のために買って来てくれたホールケーキの一部を切り取り、残りをお持ち帰りくださいとしてしまうのです。
また、ある人は「受け取ったら負けみたいだ」と思います
そう、競争心があるのです。
与える方が上で、受け取る方が下、という感覚があるのでしょう。
誰かに何かをしてもらうことを嫌がり、何でも自分でやろうとしてしまうのですね。
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そんな一般論をまずはお話した上で、今回の講座ではまた少し高度なお話をしていきたいと思います。
○与えて受け取る/受け取って与える。
より良い関係性を構築するためには、与えて受け取り、受け取って与える、という「循環」を作っていく必要があります。
自立の人は与えるのだけど受け取らないから、この循環は長く続かなくなります。
そして、やがて「僕にはもう与えられるものがない」と「枯れて」しまいます。
例えば、ビジネスでは「とにかく始めはgive!give!give!」と与えることを推奨することが多いでしょう。
(もちろん、正確な意味でいえば、それは「取引」なので与えるにはならないのですが、ここは説明のため良しとしてます)
始めに与えて、後々受け取る、という流れを作ります。
パートナーシップにしても、人間関係も、まずは自分から与えるということが必須です。
より良い関係性を築くには、まず自分から与えて「橋を築く」ことをしていくのです。
しかし、それと同時に相手の思いを「受け取って与える」という流れが必要になることも多いのです。
自分がピンチになったとき、弱ったときは分かりやすいのですが、ステップアップしたいとき、成長したいときにはこの「受け取って与える」という流れがものすごく大事なのです。
相手からの愛を受け取り、それで自分を癒し、元気づけ、そして、また相手に愛を与えていく、という循環。
また、誰かからの応援やサポートを受け取り、それを愛する人に与える、という流れ。
自立の人にとって「自分を越える」「より成長する」ために「受け取る」ことが大事なのは、受け取らなければ与えられないことが増えてくるからです。
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さて、私はカウンセリングの中で「自分自身に与える」という話をよくしています。
私は自分との関係をパートナーシップと同等なものと解釈しています。
自分を愛せなければ、パートナーを愛せない。
自分に与えられなければ、パートナーに与えられない。
パートナーは「鏡」ですものね。
自分自身に与える、というのは、自分を喜ばせてあげる、ということ。
そのまんまです。
でも、多くの人は自分にたいへん厳しいものです。
大切な人に選ぶプレゼントは時間とお金を十分かけるのに、自分へのプレゼントはテキトーに済ませちゃいませんか?
誰かのためにはとっても頑張るくせに、自分のために頑張るのはバカらしいと思っちゃいませんか?
自分自身に与えるとは、自分を愛することです。
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この「与える」「受け取る」をより深く、広く学び、いくつかの実習と共に体幹的に学んでいただくのがこの講座です。
心理学的なお話から、少しスピリチュアルに感じられる話まで少し広めにお伝えしたいと思います!
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