抱っこをせがむ2歳児に関する考察。



うちの2歳4か月の息子はすぐに抱っこをせがむ。パパが仕事から帰って来ると抜群の笑顔を見せてくれるのだが、すぐに「抱っこ~」と両手を万歳する。
パパが駅から坂道を歩いてきて汗びっしょりだろうが、関係ないのである。

「待て」をして、着替えを済ませ、素直に抱っこすると、「こっち!」と指をさしてパパを誘導する。
大抵はキッチンにあるお菓子置き場へと連れて行かれて、「これー」と再び指をさすのである。
そこで「もうすぐご飯やろ?あかん、あかん」というと、身をよじらせ、嫌だ嫌だ、と抵抗する。
2歳半にもなっていないのに、3歳児くらいの貫禄がある息子が暴れると、それなりのダメージが腰に来る。
そこで下に降ろそうとすると、いやん、いやん、と言いいながら「がっこ~(涙)」と泣き付いて来るのだ。
「だっこ~」と泣かれると、つい頑張ってしまう私はいいパパだと思う(笑)


また、男の子らしく外遊びが好きな息子は「くっく、くっく」(靴、靴、すなわち、外に遊びに行きたい)と朝昼晩を問わず叫んでいる。
今日も朝から「くっく~」を連発しているので、いいパパである私は「お散歩行こうか~」と連れ出してあげた。

しかし、予想通り、外に出て10メートルも歩けば「パパ、だっこ~」と抱き着いて来るのである。「あんたがくっく行きたい言うたんやから、もうちょっとあんよしようよ~」と言うと、やはりプラス10メートルほどは歩いてくれるのだが、やはり「パパ、だっこ~」である。

「こいつ、ほんまに甘えん坊やな」と思っていたのだが、先日散髪しに行った際、ほぼ同じ月齢の息子を持つ美容師さんとこもまったく同じことが分かり、あることが判明した。

息子の場合、パパは“乗り物”なのである。

パパが出かけるときは車に乗るように、息子はパパに乗るのである。
パパがウインカーを出すように、息子は「こっち~」と口で指示を出す。

これが子供たちの“戦隊もののロボット”への憧れと繋がるのも容易に想像が付く。
2歳児にとってのパパは、少年たちのマジンガーZなのであり(たとえは古いが)、私にとってはレッドミラージュなのである。

自分は小さいし、何もできないが、パパに乗れば視界が広くなり、世界が広がる。自由に移動ができる。
そんな思いをパパに寄せているのであろう。

ともあれば、少々頑張って抱っこしてあげようと思うのであるが、しかし、彼が望むスペックには到底及ばず、そのうち乗り捨てられるのではないかと危惧が拭えない。

乗り物の性能に不満げな2歳児。乗り物の性能に不満げな2歳児。帽子はパタゴニアで、服は沖縄産とペアルックである。

日々のミニコラム


あわせて読みたい