(4/27)僕にできることって?



身近なところで痛ましい事故が起こってしまい、ニュースを見るたびに、とてもやるせなく感じます。
JR沿線を利用している知人やお客さまも多く「もしかしたら誰かが・・・」という思いで新聞やニュースを見ています。
それぞれに家族がいて、友人がいて、同僚や同級生がいて・・・思いを馳せるとなんとも痛ましい気持ちです。

お客さまから「無事でしょうか?」というメールを頂きました。
僕や家族は元気にしています。
ご心配くださってありがとうございました。


こうした事故や災害が起こると、どうしても原因は何か?という目で見られることが多いと思います。
確かに原因を追究することは、再発防止や補償問題に関しては重要な問題です。
また、原因が分かることで、心理的に安心する場面が多いのも事実です。

でも、僕としては心に関する仕事をさせていただいている関係もあって、実際に被害に合われた方、そのご家族、ご遺族の憤りや悲しみ、また加害者として見られるJR関係者の方々の気持ちにもっと注目してあげてもいいのではないかと思うのです。
今、この瞬間にも、苦しんでいらっしゃる方が多いんですよね。

そして、その心の痛みはじわじわと時間が経つごとに強まっていくものです。
体の痛みは癒えたとしても、心の痛み、不安、怖れはすぐにはなくなりません。
でも、その頃には報道すらされなくなることだって少なくないと思うのです。
そしたら、社会からは「過ぎたこと」のように忘れられてしまうことだってあるでしょう。

一人で抱え込まれることが無いことを願わずにはいられません。
人と人とのつながりというのが、何よりもこういう場面では大事なものだと思います。
話ができる相手、話を聴いてもらえる相手がいることで、どれくらい救われるか。
それは怒りを吐き出すでも、悲しみを分かち合うでもかまいません。
そういう人が周りに一人でもいれば、そういう人がいるって知っていれば、それだけ安らぐこともあるんじゃないかと思います。

阪神大震災から10年が過ぎました。
今でも災害をきっかけとして人生が変わり、もがいていらっしゃる方々がたくさんいます。
実際にカウンセリングをしていても、そうした方に出会うことも少なくありません。

このたびの福岡の地震で今も不安な夜を過ごされている方も少なくないでしょう。

地域によっては60年前の戦争の影響を色濃く受けている方々にもお会いします。

もちろん、そうした大きな災害や事件だけでなくとも、家族が亡くなられたり、怪我をされたり、あるいは、報道はされない事故で大きな痛みを背負われた方もたくさんいらっしゃいますね。

こうした心の痛みを癒すお仕事をさせて頂きながらも、僕自身の無力感を感じさせられる場面も、実は、少なくありません。
本当にただ話を聴くことしかできないんだな・・・と実感することもあります。
時には早く心が楽になるように、願うこと、祈ることしかできないように感じることもあります。
でも、それが今僕にできるベストなことならば、一生懸命願いたいと思うのです。

21世紀は心の時代という人もいますが、今よりももっと多くの方が自分自身や身の回りの方々の心を見つめられる時代になればいいな・・・と思います。
論理や分析だけでなく、もっと心に、感情に目を向けられる風潮が強まればいいな、と。
それは、人と人との心のネットワークをより広めていくことだと思うんです。

僕自身が子どもを持つ身になって、その思いはなおさら強くなりました。
そのために、僕自身ができることを今も模索しています。

亡くなられた方のご冥福と、怪我をされた方、そしてご家族の皆さまの一日でも早い回復を願ってやみません。

あわせて読みたい