子どもを叱って泣かれると、小さい頃に母親に叱られてたことを思い出して罪悪感でいっぱいになってしまう。



子育てをしていると子ども時代の自分を自分の子どもに投影していろんな感覚・感情を思い出してしまうものです。
子育ては自分育てと言われる所以ですね。
そうすると子ども時代にしんどい思いをすると、子育てもしんどくなってしまうのです。
そこ、どう解決していけばいいでしょうか?

根本先生、お世話になっております。
いつもありがとうございます!

子供を叱るときに出てくる感情について相談させてください。
4歳、6歳の子どもを育てています。子供がイタズラや危ないことをした時に叱る場面で子供に泣かれると小さかった自分が母親に叱られていた時を思い出して、とてもしんどくなります。
当時はよく理由も分からず理不尽に怒られて(脅されていた印象です)とにかく怖かった記憶があり、自分の子供もそう感じていたらいやだな、と不安です。落ち着いてから子供に大きな声で叱ったことを謝りますが、しばらく罪悪感が抜けません。
子育てをする以上、叱るべき場面は必ずあるのでこのしんどくなる状態を何とかしたいのですが、いい方法はありますか?
(Aさん)

親の子供への愛情ってのはたいへん深いものがありまして、それゆえ、「同一化」と言いまして、自分と子どもとを一致してみてしまうことがよくあるものです。

特に子どもが小さい頃は距離も非常に近いものですから、子どもに起きてることが自分に起きているように感じやすいものです。

それが子どもが自立を始める3,4歳くらいから徐々に心理的距離が空き、学校に通い始めるとさらにそれが進み、やがて本格的に親から精神的に自立する思春期を迎えます。

ただ、その子どもの自立を無意識に阻んでしまい、いつまでも自分の手元に置いておこうとすると、「癒着」という状態になり、自分と子どもとの境界線が見えなくなります。

そうすると子どもが学校で先生に怒られると、まるで自分が怒られたかのように凹み、子どもが宿題をやっていないと不安になって自分がその宿題をやってしまうようなおかしな現象も起こります。

さて、その幼少期の心理的な距離の近さは、かつての記憶を呼び起こすものです。

そうすると子どもが3歳になると、自分が3歳だった頃の記憶がよみがえるわけです。

もちろん、はっきりと記憶がよみがえることもあれば、感覚的に思い出すこともあります。

そうするとAさんのように、子どもを叱ったときに、かつて自分が子ども時代に叱られた記憶が呼び起こされて、混乱してしまうこともよくあるのです。

つまり、「自分の子どもに、自分の子ども時代を投影する」のです。

だから、自分がかつて感じていたように、自分が叱ることで子どもが怖がっているのではないか?脅されているように感じてるのではないか?という風に不安になってしまうわけですね。

そしたら、叱るべきところで叱れなくなったり、子どもの顔色を窺うようになったりしちゃって苦しくなりますよね。

ということはそれを解消しようと思えば、改めて自分の子ども時代と向き合う、親と向き合うことがやはり重要になるわけです。

子ども時代に感じていた不安や怖れを解消して安心感を感じられるようになり、また、親を理解することでそのわだかまりを解消していくと良いでしょう。

よく「子育てをしていると自分のインナーチャイルドも癒されていく」ということがあります。

私もそれを利用して、子育て中のママに「お子様をギューッと抱きしめてよしよししてあげてくださいませ~」という課題を出すことがあるほどです。

子どもに自分自身の子ども時代を投影するのであれば、その子どもを愛することで自分自身の子ども時代(=インナーチャイルド)を愛することになる、というわけです。

この辺、日本語が難しくてすいません。汗

ただ、この“セッション”を行うためにはある程度、自分の子どもとの間に線引きができてる必要がありますね。

子どもと自分を同一化してしまっているところでは、子どもを客観視できず、抱っこしてよしよししている対象がまるで自分自身のように感じられてしまいますから、自分のエゴを子どもに押し付けてる図になってしまいます。

だから、今のAさんの場合、子どもたちに対して(いつもではないと思いますが)自分自身の子ども時代をまんま投影してしまっているところがあるようなので、先ほどの方法を使う場合は、ご自身がご機嫌なときなどに限り、叱らなきゃいけないときや、自分が怖れや不安にとらわれているときは使うべきではないでしょう。

ということで、やはり「また親と向き合うときが来たのじゃのぉ」と悟るのが得策と言えるのではないでしょうか。

例えば、各種セッションではこのような話をお聞きしていきますので、良かったらカウンセリングを受けるような感覚で向き合ってみられると良いと思います。

*親はあなたにとってどのような存在でしたか?

*子ども時代に親のことをどう感じていましたか?

*子どもの頃の自分はどんな子どもだったかと思いますか?

*子ども時代に好きだったこと、楽しかったことってどんなことでしょう?

*子ども時代の親との良い思い出はありますか?

*親はなぜ理不尽なことで子どもを怒ったのだと思われますか?

*親はどのように子どもに愛情を示すタイプですか?

*親にそんな風に怒られることで封印してしまったキャラがあるとしたらどんなものだと思われますか?(隠れた才能の可能性あり)

*親から理不尽なことで怒られたことが今にまで影響していることって何か思いつきますか?

*親の生い立ちについて分かる範囲で振り返ってください。(大人目線で)

*親に感謝できることを100個以上、リストアップしてください。

最後はワークを付けましたけど、改めて整理が付くと思います。

そして、この質問に答えていく中で子ども時代の感情(怖れ、不安など)が蘇ってくるならば、まだまだ痛みを引きずっている(今もまだ傷ついたまま)と言えるでしょう。

もちろん、これは誰にでも多少はあるものですし、今それが思い出せないのは単に忘れているだけですね。

だから、そうして子ども時代の自分を向き合っていきましょう!という話になるものです。

要するに「インナーチャイルド・ワーク」という流れですね。
(インナーチャイルド=内なる子ども)

先ほどリアルに自分の子どもとやってみると良い、という話をしましたが、お子さんがいらっしゃらなかったり、すでに大きくなっていたりする場合は「ぬいぐるみ」「クッション」「枕」などを使います。

イメージでやることもできますが、慣れてないと感情が飲み込まれてしまい、自分自身とインナーチャイルドの境界が分からなくなってしまいやすいのでちょっと危険ですね。

だからクッションを膝に抱きながら、それが3,4歳の頃の自分だと思って話しかけてあげます。

親に怒られて怖がっている自分。
理不尽なことで怒られて混乱している自分。
怒られるんじゃないかと不安な気持ちで親を見つめてる自分。

そんな自分に今の自分が話しかけてあげるんです。
そして、その子どもの自分の声を聞いてあげます。
さらに、ぎゅーっと抱きしめてあげることもお忘れなく。

そうして子ども時代の不安を解消していきます。

このインナーチャイルドを癒す効果ってのはものすごくデカく、Aさんがご自身の子どもに対してきちんと線引きして付き合えるようになって、叱るべき場面で堂々と「こらーっ!!」と言えるようになるだけではありません。

ご自身の無邪気さ、アクティブさ、情熱、セクシャリティ、インスピレーション、かわいらしさ、愛され上手などの要素も解放されていきます。

だからどんどんエネルギッシュに元気になっていくわけですね。

また、対人関係においても怖れや不安がなくなるので、人の顔色をうかがうことも少なくなっていくでしょう。

まあ、要するに生きやすくなるんですよね。

だからインナーチャイルドワークというのはあらゆるセラピーの基本と言われるのです。

ただ、Aさんにおいては

>落ち着いてから子供に大きな声で叱ったことを謝りますが、しばらく罪悪感が抜けません。

ってことができてるならいいんじゃないかなあ?とも思います。

ただ、謝るときに罪悪感丸出しだと子どもにもそれをコピーさせちゃいますので、「罪を憎んで人(自分)を憎まず」という姿勢は大事ですね。

また、いつも罪悪感に苛まれてるときばかりでなく、かわいいなあ、いとおしいなあ、と思うシーンも数多くありますよね?

そういうときに素直にそれを伝えたり、子どもが何か手伝ってくれたりしたら遠慮なく「ありがとう!」大げさに感謝を示すことは子どもの自己肯定感アップに大いに役立ちます。

こういうことが気になるとついマイナス面ばかりに目が行きがちですけれど、プラスしていくこともすごく大事ですよね。

だから、褒めるところは褒める、感謝するところは感謝する、という姿勢を意識してみましょう。

それと忘れちゃいけないのは「受け取ること」。

自立系武闘派ママのみなさまは相も変わらず受け取り下手なことが多いものですから、自分の子どもたちがどれくらい自分を愛しているか、自分のことが大好きなのかをちゃんと受け取ってあげることはものすごく重要なことです。(ついでに夫からの愛もちゃんと受け取りましょうね。)

そうして、ママとしての自己肯定感を高めていけば、自然と「こぉらぁーー!!!」と言えるようになるかと思います。

つまり、これもまた「自分の愛に自信を持つ」ということなのです。

罪悪感にとらわれると「ああ、あたしは悪いママだー!!」と決めつけてしまい、愛することに自信を失ってしまいますけれど、そんなことはないですよね?

命がけで産んだ我が子であり、命がけで育ててきた子どもたちなわけですから、そこにはAさんなりの愛がたんまりあると思うんです。

だから、その愛に自信を持っていただきたいのです。

完璧主義にとらわれる必要はありません。

「できることしかできないのだから、できる範囲で一生懸命愛する」ということを座右の銘にしつつ、日々鍛錬に励んでいただけたらと思う次第です。

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