「楽をするとしんどいことが起こる」という自立系武闘派女子あるあるなパターンを手放すにはどうしたらいいのか?



頑張る教を脱会して楽ちん教に改宗したいと思いつつも、いざやってみると、楽をした次の日にトラブルが起こるなんてことが意外とあるものです。
それを「罪悪感」という視点から見ることもできるのですが、今日は「ワークバランスをデザインし直そう!」という点からお話したいと思います。

1/17 楽ちん教vs頑張る教の記事を読みました。
まるで、私のことのよう。

私も管理職になり、プレイヤーからマネジメントになり、仕事も随分と手放しました。
自分のご機嫌を自分で取るのも、随分、上手になりました。
変化の真っ最中なんだと思います。

ここで質問があります。
「今日は仕事ヒマだなぁ」とか、「有給休暇を取ってホテルランチで大満足」の次の日には必ずっていいほど、トラブルやこれまでにない大きな案件がやってきます。
(もちろん、最終的には解決出来ちゃう私です)
このトラブルを私が引き寄せてるとしたら、何なんでしょうか?
楽ちん教への信仰心が足りないのでしょうか?

また、あのブログを読んだ次の日に、娘から、
「私(娘)に任せるとママは私に言ったのに、ママは口を出してくる。
それって、私に失敗して欲しくないからだよねー。どれだけ私のことが好きやねん」
と突っ込まれました(笑)
こんなところも関係あるんでしょうか?
(Yさん)

あら、娘さんに愛されてるママですねー。
しかし、ずいぶんと大人な娘さんですな。笑

かつてこんな本を著しておりまして、

忙しすぎて辞める人。暇すぎて病める人。(主婦の友社)

「ヒマはメンヘラを作る」というテーマで書いているのですけれど、やっぱトラブルが起きたほうがやることできていいヒマツブシになってませんか?

というのが今日のお話です。

>私も管理職になり、プレイヤーからマネジメントになり、仕事も随分と手放しました。
>自分のご機嫌を自分で取るのも、随分、上手になりました。

めちゃくちゃ素晴らしいです!!ブラボーです!!

管理職になると今まで以上に頑張っちゃう人も少なくない中で、そうして「ヒマ」という名の「自由」を手に入れられることはほんと素晴らしいことです。

ただ、そんな我々に忍び寄るのが「習慣」というものかもしれません。

例えば、ハードワーカーな方が諸事情によりヒマになると「ああ、楽になったなあ。こんな調子で給料もらえるならありがてぇなあ」と最初の頃は思うのですけど、だんだんむずむずした感覚がやってくるわけです。

ずっと「やるべきことで時間を埋める」ということをやってきたがゆえに、やるべきことが少なくなった途端、時間の過ごし方が分からなくなるんですね。

中には「何もしてない自分に価値はあるのか?」「この職位に意義・意味はあるのか?」「俺はいったい何をしてるんだ?」という思いを持つようになり、自由であるはずの時間を「ヒマ」ととらえて、せっせと「やるべきこと」を作り出そうとするのです。

で、まことに信じられないことにこうした取り組みは意識レベルでとどまらず、潜在意識レベルでも起きることになり、そんなことは全く望んでいないはずなのにトラブルとか大きな案件とかを“創り出して”しまうのです。

そういう意味では

>楽ちん教への信仰心が足りないのでしょうか?

という解釈は正しいと言わざるを得ないでしょう。
もっと熱心な信仰心を求められているようですよ。

さて、娘さんの発言はまことに意味が深いものでして、「任せる」と言いながら「口を出す」ということは、Yさん自身、心配性とか過保護とか過干渉の気があるってことですよね?

面倒見が良い、というのと、過保護・過干渉というのは紙一重なところがあるものでして、ヒマになって余裕ができて視野が広がった分だけ、いろいろなものが目に付くようになってしまってるのかもしれません。

まあ、特に突撃部隊所属の軍人たちからよく耳にするのですけれど、基本的に自立系なみなさまは、

「任せるくらいだったら自分がやった方が早い」

というポリシーをお持ちなんですよね。

で、娘に限らず、部下とかに「お前に任せた!好きなようにやるがよい!}とかっこいいことを言うものの、その部下の行動を見ていると「なんでそんな風にやるかな?」「もっと要領よくできるでしょ?」「あ、あのプロセス忘れてる!」「あたしだったらもうその作業終わってるわよ!」「もう!しっかりしてよ!」などとイライラしてしまい、つい、口も手も出てしまうってことが起こるのです。

楽ちん教の正しい信者は「任せたんだから勝手にやって。あたしは見てないから。何かあったら相談して。あたしはカフェで茶でもシバいてくるわ。」と堂々と職場を出てカフェに行くつもりが気が変わってエステなんかに入っちゃったりするわけです。

まあ、件の記事でも書きましたが「頑張る教」を脱会して「楽ちん教」に入信するのはなかなかハードルが高く、仮に無事入信を果たしたとしても、頑張る教時代の癖がなかなか抜けないものですよね。

けど、こうしたプロセスを経て、立派な楽ちん教信者になっていくものですから、これもまた、

>変化の真っ最中なんだと思います。

ということなんです。

だから、そんな話を根本先生にしますと「まあ、順調っすね!」の一言で片づけられることが多いと思います。

さて、「楽をしようとすると、しんどいことが起こる」という報告は自立系なみなさまから多数寄せられているテーマでして、先ほど述べたような潜在意識が引き寄せたものとして解釈するのが心理学の世界です。

「反動」と言いますか、「好転反応」と言いますか、「神様のテスト」と言いますか、やはりいろいろあるようです。

まだまだ楽をすることに許可が下りておらず、つい、今まで通りのハードワークを引き寄せちゃうとも言えますし、楽をすることに罪悪感が出てきてしまい、そんな自分を罰するようにトラブルを引き寄せるとも言えますし、先ほどのように「習慣」から説明することもできるものです。

だから、Yさんにとっては改めて次の視点で自分を見つめてみると良いと思うのです。

1)今までの自分(頑張る教の信者だった頃)の仕事に対する“考え方”“価値観”は何だったのか?

2)楽ちん教に入信することで、その価値観はどう変わるのか?

3)楽ちん教の信者になった自分はどんな風に仕事をするのか?それは果たして自分にとって心地よいものなのか?

この辺は詳しくインタビューしてみないと分からないのですが、そもそもなぜYさんは楽ちん教を信仰しようと思ったのでしょうか?

多くの方は「頑張る教はしんどい。ハード。体がもたん。メンタルやられる。」という理由によって改宗しようと思うものです。

つまり、ネガティブな理由から楽ちん教を信仰しようとするんですね。

でも、やっぱ根拠がネガティブだと結果もネガティブになりやすいってのがこの世の法則でして、はじめはいいんだけど、それだけでなくポジティブな理由を作っていく必要が出てくるんです。

つまり、3)が最も重要ということでして、この辺でバランスを考えていくことになります。

例えば、とあるハードワーカーな経営者さんが頑張りすぎて燃え尽きそうになっていて、これからの人生を考え直す機会に同席させてもらったことがあります。

業績は上向きなんだけど、だんだんモチベーションが下向きになってきている。
従業員を増やしてきたけどうまく管理しきれず、従業員満足度も下がってきている。
従業員に仕事を任せているけど、結局自分が稼働しなきゃいけない場面が多い。

そんな状況だったんですよね。

それで「楽ちん教」への改宗することにしました。

で、彼女は自立系な方にありがちなゼロイチ思考の持ち主だったので、会社員時代から可愛がっていた右腕に仕事の大部分をぶん投げちゃったんですよね。

当然、社長の仕事を投げられた後輩は処理しきれず、あちこちでミスを連発することになって、彼女はその尻ぬぐいのために以前よりも負担が大きくなっちゃったわけです。

もちろん、Yさん同様、仕事を部下にぶん投げた結果、けっこうなヒマができたはずが、「仕事を手放すと、別の仕事が入ってきて忙しさは変わらない」という状況だったんです。

「マインドが変わるには少し時間がかかりますから」などと彼女をなだめつつ、どれくらいのワークバランスがいいのかを考えていきました。

そこで必要な情報というのは彼女の「価値」であり、「得手不得手」です。

・人前に出るのは好き。そもそも人に会うことに抵抗はない。
・コミュ力高め。
・キラキラした、華やかな雰囲気が好き。おしゃれも大好き。
・大きな企画、長期的なプランを立てるのは苦手。
・細かい作業は案外得意だけど飽きっぽい。
・頑張ることは嫌いじゃない。目標があると頑張れるタイプ。

他にもありますけど、分かりやすくこれだけにしときます。

そこから「デザイン」をしていくんです。
まあ、社長だからできることですが、管理職のYさんもある程度は自由が利くと思います。

・人が好きなんだから前面に出たほうがいいよね。
・たぶん商談は得意だし、好きな方だよね。
・パーティとか発表会とかを企画してもらって自分が登壇したらいいんじゃない?
・大局的な視点を持つ従業員っている?いれば、その人に長期プランを考えてもらい、いなければ、外部コンサルに委託すればいいと思うよ。
・そのマネジメントは得意かもしれないからそこは社長がやった方がいいかもね。
・頑張る、頑張らないのメリハリを付けたほうがいいのかもね。完全に楽をするのは嫌いなのかもしれないよ。

このアイデアの半分くらいはすでに取り組まれていることでしたが、「自分らしいワークバランス」を改めてデザインしなおして、それを実践していくことにしたんです。

「どういうスタイルが自分に合うのか?」ということを探していくってことです。

目標ができると頑張る彼女は、そのアイデアを即実践することにされまして、ものの1か月で体制を整え、「分かりやすく言えば、週休3日くらいのつもりが自分にはちょうどよい」というポイントを見出されたんです。

以前と比べると、仕事量を2、3割減らす感じで収まったんですよね。

ある程度頑張るけど、任せるところは任せる、みたいな感じで。

それと同時に社員の親睦を図る会をたくさん企画したり、取引先を招いた小規模なパーティなどを開催したりしてまして、「あたしの仕事の大半は人としゃべってること」という状態になりました。

「自分にとってこれがちょうどよい」というポイントは試行錯誤が必要なものですけれど、そのために目星をつけておくことは大切じゃないですか。

もしかするとYさんも「完全に頑張る教を脱会するのは本意ではない」というところかもしれませんし、その辺のバランスを考え、整える時期に来てるのかもしれません。

「面倒見が良い」のであって「おせっかい」や「過干渉」にならぬ程度のバランスを探してみるってことですね。

ある意味、これも大局的な見方かもしれませんが、改めてYさんも何が好きで、何が嫌い、何が得意で、何が苦手、という風にお仕事を分類されてもいいかもしれません。

ぜひ、その点を考えてみてくださいませ。

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