夫とのセックスで、突然父の存在が浮かんできて血の気が引いてしまう。


私たちは「もう過ぎたこと」と思っていることでも、「現在進行形」なできごとを実はいくつも持っています。
旦那さんとのセックスでお父さんのことが浮かんでくる、ということは、あの経験はまだ終わっていないのかもしれないのです。

こんにちは。
いつも読ませていただいています。
親や夫との事で悩んでいます。
子供の頃から親からの虐待があり、高校生になってから父からの性的虐待も加わりました。
成人後、夫と出会って「この人なら」と虐待の事を打ち明け、実家を逃げ出て夫と同棲するようになり、子供が出来て結婚しました。
夫とのセックスで、ふと、父と致していた事を思い出して、重なって見えてしまう事があります。
ついさっきまで、幸せや心地よさがあったのに、突然父の存在が浮かんで来て、ハッとして血の気が引くような感覚になって、自分が汚らしく思えて、嫌悪感があって、辛くなってしまいます。
わたしは、夫との関係を望んでいるのではなくて、本当は父や母から愛されたかったのではないかと思う事があります。
セックスについても、本当は父との関係を望んでいる部分があるのではないかと思う事があります。
考えて、ゾッとして、息苦しくなって、辛くて、だんだん分からなくなってしまいます。
こんなわたしは、夫といる資格がないのでは?と思う事もあります。
どうしたら良いのか、どうしたいのかが見えて来なくて悩んでいます。
もしネタにして頂ければ幸いです。
よろしくお願いします。
(Yさん)

こうした性的な問題ってのは表に出にくいし、大人になると大したことがないように思えたり、封じ込めたりしちゃってることが多いですよね。
そもそも恥ずかしいと思うし。

で、ふだんは「大丈夫~」と思っているのですが、何かの瞬間にふわっと出て来て、うぐぐぐぐぐーっ!と苦しくなったりします。

先日も20歳の頃の中絶経験が意外と尾を引いていて「不倫はできるが、フリーな人とは付き合えない」「セックスは好きだけど、子どもを産むことは想像できない」という話をお聞きしてました。

普段の生活ではあまり問題はないと思っていても、いざっ!って時に出て来るんです。

Yさんもそうした体験を持ちながらも結婚して出産することはできたわけですが、旦那さんとの心理的な距離が近くなると、やはりフラッシュバックが起こるのかもしれません。

私から言わせれば、Yさんの体験は自然現象ですね。
感じていることも全部自然なことで、何ら不思議ではありません。
そういう体験をすれば、そういう風に感じるもんだよなあ、そらそうだよなあ、という感じです。

例えば、家族からの虐待から逃れられる方法が彼氏であり、結婚であることは珍しくありません。
時には、結婚する以外にあの家を出ることはできなかった、という話もありますね。

だから、そういう意味では旦那さんに感謝ですね。

ただ、時には「結婚したかったのが旦那」というよりも「あの家を出るためにこの男が必要だった」というケースもあるんです。

そうすると結婚の目的が家を出ることだったわけですから、結婚してしまえば目的を果たせたので旦那への気持ちが覚めて行くのです。

Yさんのケースとはちょっと違いますね。
ちゃんと旦那さんのこと、愛してらっしゃるようです。

あと、子どもたちにとって親からの愛情は絶対のものですね。だから、いつになっても親からの愛情を求める気持ちは心の中に残っています。
Yさんのような家庭で育った場合、それは無理のないことでしょう。

そういう両親の愛を求める自分がいる、のもまた、自然なことですよね。

そして、時に私たちはその両親の代わりを優しい夫に求めることも少なくありません。
夫を親代わりにすることで、親からもらえなかった愛情をもらおうとするんです。

でも、そうすると「夫=親」になってしまうわけで、今度は異性として見られなくなることも良くあります。

これもまだYさんは大丈夫かな?

で、やはり性的なトラウマはそこで時計を止めてしまうことがよくあります。
お父さんに虐待をされていた時のまま、時が止まるんですね。
そうすると感覚もまたそのまま残ってしまいます。

>自分が汚らしく思えて、嫌悪感があって、辛くなってしまいます。

この気持ちこそ、当時からずっと感じ続けていた気持ちだと思うんですね。

距離感と感情は非常に密接な関係にあります。

普段は大丈夫でも、その人との距離が縮まると、かつてその距離で感じていたトラウマが蘇ります。
旦那さんとの心理的な距離がお父さんと同じくらいまで近づいたときにYさんが感じるのは、お父さんに対して感じていた感情なのです。

だから、逆にその感情をそこで解放することができます。

汚らしい自分、嫌悪感がいっぱいの自分、スーッと血の気が引いていく自分。
そんな自分を「夫」に差し出すんですね。

そこで感じている素直な自分をできるだけ隠さずにご主人に伝え、見せて見ましょう。
それだけで癒されてしまうこともあります。

セラピー的なアプローチの一つは、その当時の自分を助けに行く、というもの。
それによって止まってしまっている時計の針を動かそうとするのです。

私たちは強いショックなことが起きたり、嫌な思いをすると、そこで自分の心を守るためにブレーカーを飛ばします。いわば、フリーズした状態ですね。
それが「時計が止まった状態」と言うのですが、時にそのままずーっと心の一部がフリーズしたままのケースがあるんです。

すると、例えば16歳の時に性的虐待を受けたとしたら、大人になった今の心の中にあの傷ついている16歳の女の子が今も存在しているのです。

そして、その子は感情をフリーズさせたまま、その行為が終わるのを待っているのです。

だから、すごく意外な感じがするかもしれませんが、その行為の最中に強く心を閉ざした分、未だにその行為が終わっていないような心理状態になってしまうのです。

もちろん、これは性的虐待だけではありません。いじめにしても、大切な人の突然死でも、失恋でも、災害でも同じことが起きています。(個人差は大いにありますよ)

例えば、Yさんのケースで私が良くやるのは、「その当時の自分を助けに行って愛する」というもの。
お父さんをどうのこうのする、と言う前に、当時の自分を今の自分が助けに行く感覚なんです。

そうすることで、そこに滞っていた様々な感情が解放され、時をまた刻み始めます。
この行為が「完了した」ことになり、「過去」になるのです。

ちょっとピンと来ないかもしれませんが、今、旦那さんとセックスをしているときにお父さんとのことを思い出す、ということは、それはまだ「過去」になっていない証拠なんですね。
「現在進行形」なんです。
だから、その時の感覚が蘇ってくるのです。

心には時間の観念はありませんから、それが何年前だろうが変わりません。

だから、「過去」なんだけど「過去」じゃなくて「今」なんです。

そこがポイントですね~。

そんな風に自分を見つめてみると、旦那さんとお父さんを切り離せたり、その体験を過去のものと認識して捉えられたりするようになると思います。

ご主人はYさんを救ってくれた大きな存在ですから、これからもステキな関係を築いていきたいですよね。
応援してますぜ。

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