傷ついて生きてきたら人の痛みも分かりそうなものなのに、どうして人を傷つけるの?

人の痛みが分かるためには痛い思いをするだけでは足りないようです。
その傷と向き合い、人に意識を向けるだけの余裕があり、そして、誰かの優しさを知っている、という条件が必要です。

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根本先生こんにちは。

「自己攻撃が転じて他者攻撃となる」
という点について質問があります。

私の父親は完全なるモラハラ男で、私が幼い頃から理不尽な理由で母親を怒鳴りつけ、もちろん子供たちにも手をあげ、当然のように家族中から嫌われるようになりました。
明らかに自分が間違っていても決して自分の非は認めず、「お前はどうなんだ」と、ひたすら相手を攻撃し続けるのです。それは私が大人になった今も変わりません。
幼い私には、ずっとそんな父親が恐怖であり、憎しみの対象でしかありませんでした。

そうして成長した私が、父親と同じような男性を選ぶようになってしまったのは、言うまでもありません(笑)
「お前はどうなんだ」という父親とまったく同じセリフを吐かれた時には、愕然としました。
間違いなく、自分は情熱の女であると思います(笑)
父親がどうしてそうなってしまうのか?私がどうしてそのような男性を選んでしまうのか?という点にについては、先生のブログを読み理解してきたつもりです。
父親も、これまでお付き合いした彼も、とても傷付いてきた人たちなのだろうと思うのです。

ただ私が疑問なのは、そうやって自分が傷付いて生きてきたら、他人の痛みも分かるはずじゃないか、と思うのです。
そのような人たちは、同じような思いを相手にさせたくないとは思わないのですか?
こういう言い方をすれば相手を傷付けてしまう、というところまで考えが及ばないのは何故ですか?

自分が傷付いているから、愛する人を平気で切りつけるという心理が、まるで理解できないのです。
愛する人に対しては、自分と同じような思いをしてほしくない、と思うものではないのでしょうか?
(Mさん)
***

そもそも「傷つけられる」ということはあり得ずに、すべての傷は自分で自分を傷つけているに過ぎない、という話はちょっと横に置いておきます。

その点についてはこちらをご覧ください。
>http://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/14090

今日は珍しく、人のことを分析して参りたいと思います~(^^)

>そうして成長した私が、父親と同じような男性を選ぶようになってしまったのは、言うまでもありません(笑)
>「お前はどうなんだ」という父親とまったく同じセリフを吐かれた時には、愕然としました。
>間違いなく、自分は情熱の女であると思います(笑)

素晴らしい!!!
素晴らしすぎてとーちゃん涙がでるよ・・・(意味の分かる人は少なくてもover 40ですね!はははははは!!)

>ただ私が疑問なのは、そうやって自分が傷付いて生きてきたら、他人の痛みも分かるはずじゃないか、と思うのです。

そう思いますよね。
おっしゃることは確かです。

ただ、その答えはちょっと想像の斜め上を行くと思います。

【弱いから自分の傷に向き合えない。だから人に痛みを見られない】

次のお話は実はカウンセラー向けにする内容なんですけど、通じるところがあるので、こちらで紹介させていただきますね。

***
「カウンセラーは心の傷を癒しておいた方がいい」

もし、あなたが過去の失恋の傷がまだ癒さておらず、生々しい状態だったとします。
そこにクライアントさんがやってきて、失恋の話をされます。

その時点で、痛いっ!なんでその話題!って思うの分かります?

でも、クライアントさんはそんなこと知ったこっちゃないので、自分の辛い気持ちを涙ながらに切々と話し出します。

私はカウンセラーだから!ってちゃんと話を聞こうとするのですが、クライアントさんの話はずんずん心に突き刺さります。

ああ、私の彼もそうだった・・・
ああ、私も実は同じ気持ち・・・
ああ、痛い、痛い、ちょっとちょっともうこれ以上話をしないでほしい!

そしたら、クライアントさんのこと、受け入れてあげられますか?
「それは辛かったよね」って共感してあげられますか?

あなたが痛すぎる分、クライアントさんを拒否ってしまうの、分かりますよね?

「先生、どうしたらいいのでしょうか?」
「知らないわよ。私が知りたいくらいよ!!」

って言ってしまいませんか?(笑)

癒し切る必要はないんです。
ただ、その失恋の痛みと自分自身がちゃんと向き合う機会を作ってあげないと、クライアントさんをちゃんと受け入れてあげられないんです。
***

情熱的女子Mさんの愛する傷つきまくった男たちというのは、このカウンセラーさんみたいなもので、人のことより自分のことでいっぱいいっぱい。

傷を癒すことをせずに、ひたすら「防衛的に」生きているのです。

【攻撃は最大の防御】

それで、他人を傷つけまくることをするんです。

二つ目の心理は

【自分に対してしていることと同じことを他人にしてしまう】

というものです。

【人は鏡】という言葉をMさんも、皆さんもご存知だと思います。

特に身近な人ほど鏡度はアップして、まさに自分、になります。

要するに「投影の法則」なんですけどね。

そうすると、自分を傷つけまくっている彼らは鏡に写る自分もまた傷つけまくります。

それと同時にあるメッセージを発します。

【俺はこんなにも痛いんだ、分かってくれよ】

つまり、相手を傷つけることによって、自分の痛みを理解してもらいたいって思いです。

要するに、痛すぎるんです。
めちゃくちゃ痛くて、相手の状況なんて見えてないんです。

それに、自分自身に対してもひどく攻撃しまくっています。
そうすると、他人に対しても同じことをしても良いって思います。

三つ目の心理は、

【人の優しさ、ぬくもりを知らない】

ということ。

失恋して自分が傷つき、本当に辛かったときに友達が側にいてくれたとします。
泣いても、怒っても、黙って受け止めてくれて、時には抱きしめてくれます。
それで少しずつ傷が癒えていきます。
その時、友達に感謝の思いが芽生えます。
辛い時に側に居てくれてありがとう。
今度、あなたが辛い思いをしたときは必ず私が側にいてあげるねって。

誰かに抱きしめられた経験がある人だけが、抱きしめられたときの安心感を知るのです。
小さい頃から殴られ、蹴られ、否定されてきた人は、人が抱きしめてあげようと近づいてきても、それは自分を殴りに来ているように感じます。

【人は与えられたものしか人に与えられない】

誰かに自分の痛みを分かってもらえた経験のない人は、誰かの痛みを分かる、という発想を持たないのかもしれません。

こういう話をすると、「え?お父さんのお母さんは優しい人だったのに?」って疑問が生まれてくることもあります。

これ、当人でないと分からないんですよね。
そこに優しさがあったとしても、受け取れなきゃなかったのと同じですから。

人の痛みが分かるためには、自分が痛い思いをするだけでは足りないようです。

【自分の痛みと向き合うこと。】
【相手の気持ちを思いやれる余裕を持つこと。】
【誰かに痛みを分かってもらえること】

これらの要素が必要みたいです。

で、Mさんはそういう男たちを助けたくて、救いたくて、愛したくて仕方のない人ってことですよね???
彼らに優しさや愛を受け取ってもらいたくて、ガンガン与えて、でも、拒否られて、でも、懲りずに与えまくってるんですよね?

Mさんが彼らにこの3つの要素を教えてあげてるんですよ。
それを受け取れるかどうかはあいつらの器量とタイミングによりますが、いつかは通じるもんです。
それは別れた後になるかもしれないけれど。

だから、Mさんは偉大なるセイバー(救う者)であり、ヒーローなんです。
これからもぜひ彼らに愛を伝えるべく、男らしい戦いを繰り広げて頂ければ、後に続く少年たちのヴィジョンになることと思います。

いつか、日曜朝の戦隊ものに登場してください!!
もちろん、赤ですよ。ピンクや白じゃないですよ!

今日は短いネタにしようと思っていたのになああ・・・結局長くなってもうたなあ・・・(笑)

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