短所(欠点)は直してはいけない(2)~短所と長所は表裏一体~



(その1)のお話でお気づきの方もいらっしゃるかと思うのですが、気分によって決められる「長所/短所」ということは、実はどっちもどっち、同じものなんですよね。

セミナーでもやっているのですが、すべての短所は長所になるのです。
(もちろん、長所は短所になります)

「見方」一つで変わるのです。

ある要素をネガティブに見れば「わがまま」ということになります。
でも、「わがままな人のいいとこってどこだと思う?」って視点を持つと・・・どうでしょう?
色々出てきませんか?

「自分を持っている」「自己主張ができる」「自分の意志が分かっている」と。

「怒りっぽい人」というとネガティブな見方になりますけれど、じゃあ、怒りっぽい人のいいところってどこだろう?って考えてみて下さい。
「あの人のいいところ」って考えるとややこしいので、「怒りっぽい人」って一般化する方が客観的に見やすいと思います。

実は「バイタリティがある人」とか「情熱的な人」って表現もあるんです。
イケイケでバリバリ仕事こなしてる社長さんとかって別の見方をすれば「怒りっぽい」と思いませんか?

「意気地がない人」のいいところってどこでしょう?
「繊細さを持ってる」とか「感受性が高い」とか「状況をよく見てる人」って分かってきませんか。

「引っ込み思案な人」は見方を変えれば「状況をよく見ている」「客観性がある」「分析能力が高い」に加えて、実は「表現力」という才能を持った人です。

「ネガティブな人」は「繊細さ、感受性の高さ」に加えて「問題発見能力が高い人」を言います。

「飽きっぽい人」は「好奇心旺盛」なわけだし、「優柔不断な人」は「やさしい人、人の気持ちを考えられる人」だし、ね。

ぜひ、自分や周りの人の「短所・欠点」を探してみて、「それをポジに言い換えたら?」って考えてみるゲームをやってみて欲しいわけです。
一人だと行き詰まり安いから第三者の意見があると嬉しいです。

そのネガを採るか、ポジを採るか、は昨日お話したように「気分」なわけです。
だから、皆さんが「自分のことなんて嫌いだ~!」と自己嫌悪教にどっぷり浸かっていると、どうしたってネガな見方しかできなくなるんです。

さて、長所と短所が表裏一体だとしたら、短所を直すのってまったく意味がないどころか、むしろ逆効果って分かりますよね?

あなたが短所を直そうとすると、その裏側にある長所もなくなってしまうんです。

「わがままだって親から言われ続けてわがままを言わないようにしてきたら、自分の意見が分からなくなり、自己主張ができなくなった。そしたら、今度はあんたは自分がないって言われるようになった。」

もうこれ、笑い話ですよね~???

「人に認められたい」という他者評価を基準に生きていると、どうしても、その人の気分に振り回されるようになりますよね。

だから、「お前は○○だから直した方がいい」と言われたときに、確かにそれも一理あるな、と受け止めることはいいんだけど、それを信じてそれを直そうとしちゃダメってことです。

また、逆に言えば、人の欠点が見えたときは、自分の気分(状態)の問題だってことに気づいて、自分自身のケアを優先するときなんです。
人のふり見て我がふり直せ、ですね。

だから、人に短所を指摘されたら、あとでこっそり自分を慰めてあげて下さい。
「お前は仕事が遅すぎる!って怒られたけど、慎重派だし、のんびりしてる癒し系てことだし、悪い事じゃないよな~」って。

ポジの要素が分からなくても「なんかこれも長所に変わるんだろうな」と思っていればOKです。

なんせ、自分を責めなくて済むからです。

「短所(欠点)を直そうとすると、長所がなくなる」
今日はこれを覚えておいてくださいね。

>(3)に続く
<(1)に戻る


あわせて読みたい