パパは人間なのか?ロボットなのか?



自室で仕事をしていると(今日は広島のラジオ局から仕事の依頼を頂いた嬉しい日)、耳からおもちゃの聴診器をぶら下げた娘が登場。

パソコンに向かう私にかまわず、「診察しまーす」と一方的に宣言して胸の辺りに聴診器を入れてくる。
それなりに手付きは様になってるなあ、と思っていたのだが、「あれ?」という表情をして「パパ、自分で自分の心臓の音聴いてみて」と聴診器を押し付けてくる。


何度も言うが、私は仕事中であり、パソコンに向かって格闘している最中である。

勝手に耳に突っ込まれたので、仕方がなく両耳にスタンバイする。意外と音が拡大され驚く。が、自分の心臓の音をなんで仕事中に聞かなきゃいけないのか理解できず、変わりに、非常にこそばがりやな娘の胸を聴診器を当ててみる。
客観的にはお医者さんごっこであり、変態オヤジ降臨であり、セクハラであり、思春期だったら一生口を聞いてくれなさそうな暴挙である。

娘はむずがり、笑い転げ、逃げるように部屋を出て行った。

これでよい。一件落着。

そう思って、夕食時、リビングに行くと再び聴診器を持った娘が登場。
どうやら弟やママにも手を出していたようで、「ママもハルキも心臓の音が聞こえたよ。パパもちゃんとやって」。

一体、どういう理屈なのだろう?娘の頭の中は理解不能である。

そこで、手を当てたり、耳を当てたりして、心臓の音を探してくれるのだが、なぜか見当たらないらしい。
きっと胸板が厚いため、ちゃんと聞こえないのではないか?と思うのだが、娘にはその理由が理解できないようで、もはや「もしかしたらパパはロボット?人間じゃないんやないん?」と新説を打ちたて始めていた。

そんなわけないやんか、と思うのだが、娘は必死というか、むきになり、「パパの心臓がない」などと騒ぎ立てている。

結局ママも捜索に手伝い、無事、心臓の音が聞こえたようである。

「パパ、良かったね。人間だったね。」

お前は神か?


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