「納得できない」という執着の仕方



ラブ・カウンセリング

別れることや彼の気持ちの変化などで納得できないことってたくさんあると思います。
「どうしてそうなるわけ?」
「理解できない」
「ぜったいそれ間違ってると思う」
みたいな思いがふつふつと湧いてきて、「もう一回話がしたい」という気持ちになっていきます。

確かに彼女のおっしゃることはその通りです。
「結婚を匂わせていた彼がなんでたった1週間で別れたいってなるのか?」
「旅行に行く約束までしていたのに、もう会えないってどういうこと?」
「別れ話をすると泣いてすがってくるのに、なぜ、他の女を口説いてたりするの?」

そして、彼に会って実際に理由を聞いたり、自分の思いを伝えたりした方もいらっしゃるでしょう。


でも、やっぱり「納得できない」んですね。だから、また「会って話をしなきゃ」と思ってしまうこともあります。

納得できないことっていっぱいあります。
そもそも男女で考え方や感じ方が違うってこともあります。
だから、その溝を埋めるために頑張ったとしても、どうしても理解できない、受け入れられない状態になってしまいます。

基本的に人は「もし私だったらどうするだろう?」という前提で物事を考えています。
そして、少し範囲を広げて「もし私の周りの人だったら?」という仮定を持つ方もいらっしゃるでしょう。

ところが、その範囲外の人に対してはなかなか理解が及ばないところが出てくるんですね。
それはまるで文化の違いを理屈で納得しようとしているようなものですね。

「なんで、卵焼きに砂糖を入れるの?え?なんで?」
だって、そういう文化だから・・・。
「ええー、おかしいよ。卵焼きってダシを入れて大根おろしと一緒に食べるものでしょ?」
と主張しても、「そういうもの」という受け入れ方しかないものもあります。
どっちかが間違ってるとか、何が正しいとかではないんですね。本当は。

私の基準で考えれば「おかしいこと」も、彼の基準で見れば「普通のこと」かもしれません。

え?あの態度が?え?あんなこと言うことが?

ええ、そういうこともあるんです。「常識でしょ?」の「常識」が違うわけですね。

だから、「納得できないんです」というご相談に対しては、「納得するには、彼の考え方、価値観を受け入れてあげる必要があるんですけど、その準備はありますか?」なんてお聞きしたりします。

自分と違う価値観や考え方を受け入れるのは抵抗がある場合も少なくないと思います。
でも、納得する、理解するためには違いを受け入れることが何よりも大切になります。
本当は付き合っている間にも、そういう違いってあったんじゃないかな、と思うんです。
違いを受け入れるには柔軟な姿勢が必要ですよね。
だから、「その準備」という言い方をすることが多いんです。
でも、そうお聞きする理由が、実はもう一つあります。

それは「納得できない」というご相談の趣旨が「納得したい」ではないケースです。

「納得できない」という「執着の仕方」があるんです。

「納得できない」と主張を持つことによって「彼に連絡する」会う大義名分が得られますよね。
「納得できないからちゃんと説明して」ということによって、彼に会う正当性は保たれるわけです。

もちろん、「好き」で「やりなおしたい」という思いが、この場合の一番の本音です。

だから、会って話をするときに「彼の考え方を聞く」や「彼の価値観を理解する」という姿勢ではなく、(そのつもりがあったとしても結果的には)「自分の思いを彼に伝える」、つまり、「彼の価値観・考え方はともかく、ヨリを戻すことを目的とする」場合も少なくないようです。

だから、そういう気持ちがあるときは「納得できない」ですし、むしろ、「納得してはいけない」んですね。
だって別れを受け入れなければいけなくなりますから。
そして、何度話し合いをしても、納得することはありませんよね。
その時は納得したと思っても、次の瞬間から「やっぱりあれはどういうこと?」て言う出来事を引っ張り出して、また彼に連絡を取ってしまったりします。

こういうときのカウンセリングは基本的には、そんな自分の本音と向き合う方向で進めていきます。

本当は好きなんですよね。別れたくないんですよね。
でも、むかつきますよね。そりゃあ、腹立ちますよね。
彼、女心まったく分かってないですね~。まあ、無理もないかもしれませんけど。
でも、そんな彼のどんなところが好きなんですか?
やっぱりいいところがたくさんあるんですね。
でも、やっぱりむかつきますよね。確かに確かに。
でも、そうは言っても好きなんですよね?そりゃあ、辛いなあ。

受け入れるのは彼の価値観ではなく、自分の気持ちなのかもしれません。
自分の本音を受け入れるのは、時に恥ずかしかったり、惨めだったりすることもあります。
でも、そこに素直になると、「納得できない」という思いが軽減されることも少なくないようです。

もし、「納得できない」と思った時、「自分の素直な気持ちは何かなあ?」って思ってみてください。
そして、もし彼の意見・価値観・考え方を受け入れる余裕があるならば、話し合いをしてみてもいいと思います。
でも、まだそんな余裕がない場合は・・・まずは自分の気持ちを楽にしてあげましょう。
まだまだ手放しが必要なんだな、と気付いてあげるだけでも心はすっと楽になることもありますから。

参考になりましたら幸いです。

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