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現象だけを見ても状況は変わらず、むしろ、ますます沼にハマる仕組みになっているものです。
その現象が作っている感情に目を向けてあげることが大切で、その感情を癒すなりなんなりすることで現象を変えることができるものです。
腰を据えて自分と向き合う時間を作ってみてはいかがでしょうか?
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ご相談したいことがありまたご連絡してしまいました。
3歳の子供をほぼワンオペで育てています。フルタイムで仕事をしていて、残業はほぼないようにできていますが、自分が昇進したい気持ちもあり結構プレッシャーを感じながら、働いています。
夫は激務で平日は私たちが寝てから夜中に帰宅、土日も友達と出かけたり、家で寝ていたり、仕事をしていたりです。
夫婦仲は1年半ほど前から壊れてしまい、夫は私に心を閉ざし、ぎくしゃくとしてお互い居心地が悪いです。(仲悪くなった原因は、2人とも同じ会社でバリバリ働いていたのに家事育児を平等に分担できず、わたしばかりという思いが募りに募って夫に小言を言ったり罵ったりが続いたことです)
今後夫とどうしていきたいか?の答えを考え続けていますがなかなか結論は出ず、根本さんのブログを読んだり、セミナーに参加したりしています。
その中で、まずは自分を笑顔にすること、自分らしくいられる状態を作ろう!と思い、罪悪感がある中で夫に夜子どもを見ることをお願いして、友達と飲みに行ったりする時間をもらっていました。(夫はお願いすれば子供を見ることはたまにしてくれます。娘は寂しがるので罪悪感を感じてます。)
その中で1人の男性と不倫的な仲になってしまいました。子どもがいても女性として見てもらえること、その人の前では自分らしく(独身時代の1番好きな自分)でいられること、が嬉しくて、関係を続けてしまっています。
夫との関係や家事育児に疲れて、自分を笑顔にする時間を作りたいと思うと、その時望むのは、その人といる時間、になってしまいます。
もしくは、その人でなくても、自分のことを女性として扱ってもらえて、わたしも自分の好きな自分(自由で可愛らしい女の子)でいられる状態が良いので、そうしてもらえそうな異性を飲みに誘ったりしてしまいます。
でも、子供への罪悪感はやっぱりすごくあって、どこかで自分を責めているので心はぐちゃぐちゃです。
罪悪感のない、1人でマッサージに行ったり、女友達とご飯を食べたり、では、私の気持ちは満たされないとさえ思います。
こんな状態はおかしいと思いつつ、どうしたら良いかわからず苦しいです。何かアドバイスいただけると嬉しいです。
(Aさん)
こういうときってふつうは止められないんですよね。
だから、無理にやめないほうが良いものです。
カウンセリングでお話を伺うときも「まあ、しゃあないわなー」としか言えないわけですね。
「旦那もいるけど彼氏もいる問題」はブログでもたくさん扱ってきましたけど、当然ながらカウンセリングでも多数寄せられるご相談でして、いろいろなことが分かってきています。
特に「罪悪感」というやつが厄介でして、なんでもそうなんですけれど「悪いことをしている」という意識があるので、やめようと思うんですよね。
でも、やめようと思えば思うほど気持ちは彼の方に持っていかれるし、だめだめだめ!と思えば思うほどより相手のことを意識しちゃうわけですし、そんな自分に対してさらに「そんなのは良くない。あたしはおかしい。」と責め立てるわけです。
そうして「ダメ!」とか「やめなきゃ!」とか「良くない!」と思うほどに「彼」に意識が向いちゃうわけでして、ますます罪悪感が募るという悪循環にハマります。
これが「罪が罪を呼ぶ」という現象ですね。
だから「ダメ!」「やめなきゃ!」「悪い!」という風に思わないようにすることが大事なので、「まあ、しゃあないわなあ」という風に受け止めるわけです。
で、日ごろから表面で起きてることにはあまり興味を示さない私ですので、「その心は?」というところに目を向けていきます。
「起きちまったことはしょうがねぇからさ、とりあえずなんでそうなっちまったのかを考えてみねぇかい?」というわけです。
これから先のことを考える上でもね。
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こういうのって何らかの感情的な原因・要因・理由・背景があって生まれる現象なんですよね。
「女として見られなくて寂しい」という感情が「不倫」という現象を作ったのであれば、力づくで「不倫」をやめたとしても、その寂しさがなくならない限り次の相手を探すくらいですし、無理やりやめたって苦しいだけです。
私たちの「行動」というのは「感情」が作っているわけですから、その「感情」を何とかしなければ「行動」は改まらないのです。
ということでカウンセラーというのはその出来事よりもその感情の方に目を向けるわけです。
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Aさんのお話からそこを少し掘り下げていきましょう。
・ほぼワンオペで子育てをしている
・フルタイムで仕事をしている。
・昇進を狙っている。
さらに、
・夫との仲が壊れて1年半
・当然ながら不満文句怒り恨み憎しみ多数
そんな中、
・自分を笑顔にする、自分らしくいられる時間を作る
・友達と飲みに行く
・夫は頼めばたまに子どもの面倒を見てくれる
という対策をされてきたわけですね。
これはこれで仕事ができる聡い女子であることが分かり、ひしひしと武闘派女子臭が漂ってくるものです。
で、そうした結果、絵に描いたような不倫が始まるのですけれど、ちなみに相手も既婚者でしょうか?
また、夫との離婚というのはどれくらい考えていらっしゃいますでしょうか?
かわいい3歳の娘のことを思うと離婚という2文字がよぎっても首を振って打ち消そうとされてるのでしょうか?
あるいはそんなことを考える余裕もない感じでしょうか?
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>夫との関係や家事育児に疲れて、自分を笑顔にする時間を作りたいと思うと、その時望むのは、その人といる時間、になってしまいます。
それは無理のないことだと思いませんか?
Aさんにとって「家」というのは「女」を満たしてくれる場所ではないわけです。
しかも、「夫」と一緒にいても安らぎを感じられることもないでしょうし、そもそも家にいないですしね。
シンママではない方が「ほぼワンオペ育児」と書かれるときは、たいてい夫への「激怒」が隠れているものです。
その怒りについてはどれくらい実感されてますでしょうか?
そんな夫が仕事や遊びばかりで家にいなければ「愛し合う」という意味でのセックスだってないでしょう?
娘はめちゃくちゃかわいくて「ママ」を満たしてくれたとしても、「女」は満たしてくれないわけです。
今までは何とか忙しさと疲労と仕事で「女」を抑圧できたかと思いますが、3歳児になって少し手が空いて、“外に行けるだけの余裕”も生まれてきたんだろうと思います。
そしたらね、「外」の方が楽しいですよね。
しかも、そこで自分を女として扱ってくれる人がいたなら圧倒的に「外」に意識が向かいますよね。
そしたら、「外」と「内」(家)の温度差って相当だと思うのですよね。
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さらに言えば「不倫」なんで100%満たされることってないじゃないですか。
とすると、その不足感がまた一層彼への気持ちを盛り上げてくれるんです。
そこでは「罪悪感」もスパイスになります。
だからとっても刺激的な時間になるでしょうし、ドハマりして、依存症気味になってしまうのも分かりません?
そんなときに「ダメー!やめなきゃー!」と思っても焼け石に水ですよね。
むしろ、より罪悪感が掻き立てられるものですから彼との関係がより刺激的になるものです。
そして、何よりそうした「欲」というものは満たされることはありません。
一時的に満足しても、次の瞬間にはまたほしくなります。
朝ごはんを食べてもお昼にはお腹がすいてくるのと同じです。
だから、「まあ、しゃあないわなー」として受け止めるのが今は一番重要なことです。
これ以上、傷口を自ら広げないために。
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ワンオペで育児をし、家事だってこなし、その上でフルタイムで仕事するとなったらやっぱり「寂しさ」は募ります。
忙しさがそれをごまかしてくれる部分はありますし、疲労感からそこを見る余裕がないこともありますし、子どもが癒してくれる部分もたくさんあるものですけれど、その寂しさは消えるものではありません。
蓋をしたまま放置してしまってることが多いでしょう。
ためしに「寂しい」って呟いてみてください。
なんとなく心当たりがある方もぜひ「寂しい」って何度もつぶやいてみてください。
ちょっとヤバい感じがした方も少なくないんじゃないでしょうか?
寂しさってのは人を狂わす感情です。
でも、けっこう人はそれに無頓着で、知らないうちに寂しさを募らせています。
そして、何かのきっかけで「狂わされる」ことになります。
でも、その寂しさを「外」のモノで満たそうとしてもあんまり効果がありません。
これまた一時的なものに過ぎず、ローンの利子だけを払ったような状態になります。
元本は減ってないのです。
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もちろん「罪悪感」も人を狂わすものです。
罪が罪を呼び、後戻りできないところまで自分を追い詰めることもありますし、自分で自分をひどく罰し、傷つけることもしてしまいます。
この罪悪感にはまず「理解」が必要です。
なぜ、自分がそうなってしまったのか?
悪いことだと思っていてもやめられないほどに自分が追い詰められていることを知るべきです。
自分は責められるものではありません。
なるようにして、そうなるべくして、なるようになった結果が今起きていることです。
Aさんには罪はありません。
また、他の誰のせいでもありません。
ただそういう状況になるべくしてなっただけ、です。
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だから、「寂しさ」を癒そうとしていくものです。
でも、いつから寂しかったのか?をたどれば、子ども時代に行きつく人もいます。
子どもの頃からコツコツ溜めてきた寂しさが、今、こういう形で爆発した、みたいなことだってあります。
「女としての寂しさ」だってそう。
子どもが生まれてから始まったわけではないと思われます。
独身時代からため込んできたものかもしれないし、思春期くらいに端を発している可能性もあります。
繰り返しになりますが、その寂しさを誰かに埋めてもらうことはできません。
彼はもちろん、夫だって、娘だって無理です。
自分の感情ですから、自分以外にそれを扱える人はいません。
だから、自分と向き合う、ということを徹底的にやっていきます。
彼とのことは「好きにしていいっすよ!」と言います。
本当の問題はそこじゃないですから。
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いろいろと手はあるものですし、個別論なので人によってアプローチは全然異なるものですが、結局のところ「自分を愛する」というため息が出るくらいシンプルな結論に至るものです。
自分をいつくしみ、自分を喜ばせ、自分を楽しませ、自分を心から笑わせてあげるようにしていきます。
女としてもそう。
自分の中の「女」を徹底的に愛してあげます。
そうすると不思議なことに寂しさは減っていきます。
そして、罪悪感を覚えるようなことを自然と遠ざけたくなります。
大切な娘が傷つくことは母親として徹底的に排除したいと思いませんか?
それと同じことを自分に対してもできるようになるんです。
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その先に何があるかというのは正直分かりません。
ライフワークに行きつくことが多いですし、パートナーシップにフォーカスしていくことも多いですし、それは読めません。
逆に言えば、無理にライフワークに話を持って行ったり、夫との関係改善を勝手に進めたりすることはないってことです。
Aさんにとっての幸せって何だろう?というところを軸にします。
だからもしかすると「離婚を考えたほうがええんちゃう?」とか「スナックでバイトしましょか?」とか「今の仕事でほんまに満足なん?」とか言い出すかもしれませんし、「ま、とりあえずラスボスおかんとのことが先やな」とか「もっとセクシャリティを解放せなあかん」とかお伝えするかもしれません。
全体像を見ながら進めていきましょう。
とりあえずAさんが手を付けることは自分を責めないように「しゃあない、しゃあない」言い続けることっすかねー。
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