安全・安心・安定な彼氏ができた今だからこそ、向き合える問題ってのがあるんです~関係を破壊せずに成熟した大人の関係に導くための大切な心がけ~



ヘラクレスオオカブトくんとお付き合いができたら有頂天になってすべての問題が解決されたように思っちゃうかもしれませんが、それはロマンス期だから!笑
その後はいわゆる「慢性的な問題」が出てきますし、パートナーができたからこそ扱える領域を癒していくいいチャンスでもあるのです。

根本さん、こんにちは。
「恋がうまくいかないのは「恋愛=悪いこと=アンダーグラウンド」になってるから?~「ふつうで退屈な幸せ」を自分に許してあげる~」
で取り上げていただいた、Tと申します。

親から男女関係を禁止され、不倫を繰り返しています、とご相談し、根本さんから「まあ、大丈夫ちゃう?そない心配しなくてもそのうちうまく行くと思うで~。」と言われ
「そんなバカな!!信じられん!!」と思ったのが約2年前です。
それから約1年半後(今から半年前)に、なんと、本当に超・安全健康体なヘラクレス君と出会いました…。
出会って数日で付き合うことを決め、1か月後には両家族への挨拶を済ませました。
根本さんが書かれていた通り、自分の気持ちを癒やし、キャリア面でも自分らしさをを模索し続けた結果、起こった変化です。
(その間、根本本は勿論、お弟子さんにもお世話になりました)
本当にありがとうございました。

その御礼と合わせて、後日談としてのご相談がございます。
恋がうまく行ったら今度は、愛と甘えとやりたい欲が爆発しているんです。

人生で初めて、親にも祝福され、周りにも公表できる相手が出来た途端、もう触りたくて抱き着きたくて、色々したくて、デート中はずっと、彼を襲う瞬間を狙っています。しかし、彼は全ッくそれに乗ってくれません。

彼は実に平和的手法で、沢山の愛情を示してくれています。ただ私は…もっと…刺激的なことがしたい……。
ここ数か月、私が襲い、彼が逃げ、私が泣き、彼がなだめる。という一連の流れを定期的に繰り替えしています。
「いずれセックスレスになり、一緒にいることが辛くなり、私はまた孤独に…」と思う妄想が止まりません。

あれ、これって、前回のご回答で、根本さんが書かれた
「恋というものは刺激物であり、刺激的な恋じゃなきゃそれは恋ではないみたいな思い込みがあるんですよ。」
という状態なのでしょうか。約2年前に、ここまで予測されていた…!?

沢山のご相談者さんがいる中で恐縮ですが、ぜひ、またご回答いただけますと嬉しいです。季節の変わり目ですので、どうぞご自愛ください。
(Tさん)

まあ、そこまで予測してたんですよ、やっぱりそうなりましたか・・・と訳知り顔で語りたいところですが、パターンですからねー、「恋=刺激」となり、相手が刺激物でなく安全帯になれば、今度は彼との関係で刺激を求めたくなるのが情熱系武闘派女子の面目躍如というところでしょう!

そこから「安全な彼を手に入れて心の平和を手に入れた!よし、刺激物を求めて浮気相手を探しに行くぞ!」とライフルを担いでジャングルに分け入る猛者どもも少なくないものですので、Tさんもご注意あそばせ。笑

さて、Tさんのように「許可が下りた途端、性欲が止まらん!」という話はちょくちょく耳にするところでして、長年夫とのレスと浮気問題から解放された(つまり離婚した)奥様が「猿のように」とっかえひっかえヤリまくってる話とか、彼氏ができた途端「頭の中が男子高校生のようでそのこと以外考えられん」という状態になっている話とか、ほんとあるあるな話です。

まさに、Tさんも

>デート中はずっと、彼を襲う瞬間を狙っています。しかし、彼は全ッくそれに乗ってくれません。

という「刺激物」を新たに手に入れられたわけですね。
俗に言う「放置プレイ」というやつでして、彼もなかなかの策士とお見受けします。

そうするとTさんもどんどんM性が開発されていて、焦らされるのがたまらん!と新たな性的喜びを得られるようになるかもしれません。

さて、話を遡って「許可が下りた」とは何か?と言えば、「誰にはばかることなく堂々とヤっていいっすよ!」という許可でして、「親にも祝福され、周りにも公表できる相手」との出会いにより、後ろめたいものが一気になくなっちゃったんだと思います。

逆に言えば、それくらいTさんは「親の目」を気にしながら生きてきたと言えますし、それを投影して「社会の目」にだいぶ気を使って来られたんじゃないかと思うんです。

だから、表の社会では緊張しっぱなしなので、アンダーグラウンドで息抜きをするしかなかったんですよね。

さて、「久々に彼氏ができてほんと猿のようにヤリまくっててお股も腰も痛い」なんて話を伺えば、とりあえず「まあ、一過性のものだからしばらくはそのままでいいっすよ」ってお伝えするのが一般的です。

ふつうは数か月で徐々に収まってきて(落ち着いてきて)二人のペースや二人のやり方を見つけていくものなんです。

でも、その一方で、今まで抑えてきたものが雪崩を打って出て来ちゃってパニックになることもよくあるんです。

だから、そういうときは「何が出てきたのか?」つまり「今まで何を抑えてきたのか?」というところに注目するものです。

性欲が爆発している以外に「甘えたい欲求」「くっつきたい欲求」などが出てきてることは分かるのですが、そのほかにどんな感情が出てきているでしょう?

>「いずれセックスレスになり、一緒にいることが辛くなり、私はまた孤独に…」と思う妄想が止まりません。

この部分は妄想なのでスルーしてもいいのですが、Tさんにとってもやはり「孤独感」というのは最大の怖れのひとつには違いないようです。

ずっと孤独で寂しい思いを抱えてきたから、甘えたい気持ちがあっても堂々と甘えられる環境になかったから、その思いが暴走しちゃうのも無理はないでしょう。

逆に言えば、強がってたけど実は寂しかった、大丈夫なふりをしてたけどほんとは辛かった、という本音がそこから見えてくるかもしれません。

「幸せ」になり、「安心」を与えてくれる彼が現れたからこそ、今まで封印してきた感情、あきらめていた気持ち、見ないようにしてきた思いなどがあふれ出てくるものです。

そういう意味では「平和的手法で、沢山の愛情を示してくれています。」という彼はまことちょうど良い相手なのかもしれません。

相手もTさんと同じようなタイプで、情熱的かつ刺激的に愛情を示し、求める人であるならば、ふたりは即「癒着」していたかもしれません。

今の彼が逃げたり、拒否したり、恥ずかしがったり、怖がったりしてくれるからこそ、適度な距離が作り出せているのかもしれないってことです。

愛情に飢えてるときって目の前に出されたご飯を貪り食ってしまうでしょう?
相手に余裕があれば「ずいぶんお腹が空いていたのね。たんまりお食べ」とニコニコしながら見守ってくれるんですけど、お互いが飢えていたらご飯の奪い合いになってしまうでしょう?

だから、Tさんはほんといい感じの彼を見つけられたものだと思います。
改めて深く感謝ですね。

>自分の気持ちを癒やし、キャリア面でも自分らしさをを模索し続けた結果、起こった変化です。

こうしてTさんが自分自身と向き合い続けた恩恵なのでしょう。
素晴らしいですね!

継続的なカウンセリングの場合、「幸せになったからこそできること」に手を付けていくものです。

安全・安定・安心を手に入れられたからこそ、それを命綱として扱える領域もまた存在するわけです。

例えばTさんの場合はその「飢え」とも言える愛情不足であり、親の束縛に捉われていた暗黒時代であり、不倫時代の痛みであり、そうして傷ついてきた女性性を癒すことであり、Tさん本来のセクシャリティに触れることです。

もちろん今までもそういう試みはされてきたと思いますが、パートナーができたことでより深くその問題と向き合えるんです。余裕ができましたからね。

それは今の彼との関係をより親密にするものであり、絆を構築していくものであり、ネガティブに言えば、そうした問題が彼との関係を破壊しないように手を打つものでもあります。

それが「彼との関係はすごくうまく行っているのですが、、、セックスにちょっと問題がありまして・・・」という風にセクシャルな部分ですでに表面化していることもありますが、多くはロマンスや情熱や喜びの陰に潜んでいるものです。

だから「親との関係はもう解消した!」なんて思っていたのに、後々両実家を巻き込んで大問題が勃発することもありますし、彼に甘えまくって頼りまくって「幸せ!」と思っていたら彼が「重たいよ」と言い出してハートブレイクすることもありますし、またロマンスが終わって落ち着いてきた途端、平和的な彼にものすごく不満が出てくることもあります。

その安心感を担保に「内なる自分」と改めて向き合っていくのです。

代表的なものとしては「親密感への怖れ」というのもパートナーと親密になってこそ出てくるものもありますし、結婚を意識すれば「親との関係」が改めてクローズアップされるものですし、また、「対等性」「競争」「劣等感」もあれば、パートナーができたことでなんか無気力になっちゃうこともあるし、新たなステージに入ったわけですからそこでまた問題が出てくるんですよね。

だからパートナーができたから、素敵な彼を捕まえたからもう安心、というわけじゃないんです。残念ながら!笑

前回頂いたネタを珍しく引っ張ってくるのですが、その後、Tさんの頑張りによって両親と仲良くなったものの、

>私の両親は別居婚で、父親はほとんど家に居ませんでした。加えて、母親が敬虔なカトリックで、恋愛はご法度。

という環境に育ったならば、子ども時代~思春期の頃に「抑圧」してきた思いが「平和的な彼」との出会いにより暴走するんですね。

アンダーグラウンドってのはやっぱアンダーグラウンドなので「痛み止め」にはなりますが、「根本的治療」にはならないものです。(あ、この「根本的」というのは「こんぽんてき」ですので読み違えぬようお願い申し上げます。)

両親との関係ってのは表の社会ですから、表でできた今の彼によって、その頃の様々な痛みが出てくるんです。

父親と距離があったことに対する寂しさ、孤独感もあり、甘えたい気持ちを抑圧せざるを得ず、また、母と揉めたときも逃げ道がない状態だったわけですよね。

そうするとどうしても母親の言う通りにするほかなく、また、母を愛する気持ちも当然あったことから、経験なクリスチャンの母親を絶対の存在として見ていくでしょう。

そこで支配され、箱に押し込められたTさんのマインドも少なからずあると思うのです。

例えば、Tさんも彼に対して「まるで赤ちゃんか幼い子どものように甘えてしまう」ということはありませんか?それは、パパやママに甘えたかったけどできなかった思いが今出てきている、と解釈できます。

それに気付けば彼に対しても「子どもの頃に甘えられなかったからあなたに子どもみたいに甘えちゃうの。だからしばらくはそれを受け入れてもらえると嬉しいの。」という風に説明&お願いができますね。

また、性欲に限らず感情が爆発してしまうのも、母親の元でクールに冷静に理性的に振舞うことを求められたからかもしれません。

そのことも彼に説明し、ある意味での「育て直し」を行っていることを理解してもらえれば二人の絆をより深めることができます。

「なぜ、自分はこういうことを彼にしてしまうのか?」ということをきちんとコミュニケーション取っていくんです。

そうすると単に子ども返りするのではなく、ちゃんと客観的な自分をキープすることができます。

>ここ数か月、私が襲い、彼が逃げ、私が泣き、彼がなだめる。という一連の流れを定期的に繰り替えしています。

こういう流れだってそうですよね。
きっかけは「私が襲い」という大人なことにしても、かつてのTさんは辛いときに泣きじゃくって駄々をこねることができていたのでしょうか?と思うのです。

感情を過度に出そうもんならお母さんに怒られてた、なんてことはありませんでした?

こうしたできごとだって過去に抑圧された感情を解放しようとする行為のひとつなのです。

安心できる彼ができたとたん性欲が暴走してしまうのも、深く見れば「それくらい親密感に飢えていた」という言い方もできます。

例えば、ときどきセックス依存症じゃないかと思う、という女子をカウンセリングすることがあります。

けれど、彼女たちの話を伺っていくと性的な喜びを求めている以上に、肌のふれあい、くっついていることで感じるぬくもり、肉体的につながることでの安心感などを求めてることが分かります。

つまり、大人だからセックスという行為になっているんだけど、実際に求めているのは「抱っこ」であり、べったりくっつくことであり、彼の腕の中で丸まってることであり、「小さい子どもが親に求めること」なのです。

なので彼女たちは「セックスがしたいというよりも、ただ裸でくっついていられたらそれで満足」という思いがあるのです。

そういうマインドがあるからこそ、セックスという行為そのものに問題が出てくるんですよね。

それが痛い、濡れないであり、中折れであり、イケないであり、早漏・遅漏などの問題です。

また、セックス=刺激という図式を持っていれば、SMに限らず「メイクラブ」というよりは「刺激」を優先するプレイを交わすようになっていきます。

つまり、変な話ですけれど親密感や愛情に飢えた自分を癒すためにセックスをしているので、「セックスって何か?」という定義があいまいになってしまうんです。

逆に言えば、セックスを通じて愛情を交わすメイクラブを学ぶ良い時期とも言えるのですね。

でも、ほんと「愛情や親密感に飢えている」という方は多いですし、Tさんもそうなので、何かと彼を襲いたくなるのもそれが理由だと思います。

ほんとに欲しいのはセックスじゃないかもしれない、と思ってみるのもいいかもしれません。

・・・が、そんな風に思って「あ、確かにそうだ!」と気づいた瞬間から性欲が激減するなんてこともありますけれど。

不倫を繰り返していると「愛とセックス」が分離しやすいんですね。
不倫相手のことが好きで愛情があったとしても「そこから先」がない関係ですから、どうしても刹那的な関係になりやすいものです。

性的な喜びは追求できるけど、そこで親密感や愛は追求できないわけですし、むしろ、無意識にブレーキをかけてしまうものです。

だから、パートナーができたらセックスという行為の意味付けが変わるんですね。
「先のある関係でのセックス」ってまた違いますから。

それで「なんか彼とのセックスは刺激がなくて退屈」とか「彼とのセックスでは自分を出せない」なんて問題が生まれることもよくあります。

もちろん、それはセックスに限らず日常においても言えることなんですけどね。

Tさんも男女関係=刺激という図式を持っているなら、彼氏との関係はそのうち「退屈」しかねないわけです。

だとしたら、そのマインドを変えていく必要があるわけです。
それは簡単に言えばセクシャリティの扱い方を学ぶことだったり、愛し愛されるという基準を変えることだったり、より深いつながりを研究することだったり、手は様々あるんですけどね。

で、結局のところ、そうした自分の痛みを彼とのパートナーシップで癒しつつ、カウンセリングなんぞでその意味や方法を探りつつ、「大人女子」として成長を遂げ、かつ、ふたりの関係を成熟した状態に育てていくのが今からのプロセスだと思ってください。

「彼」という安全な環境の元で、ずっと抱えて来た慢性的な問題を本格的に癒すときなんだな、と思ってください。

その取り組みのひとつひとつが彼との関係をより深め、親密になり、絆が生まれていく過程だと思ってくださいませ。

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戦闘力上がりすぎてひとりで頑張っているあなたへ 1日5分、スキマ時間にととのう本

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