踊り場~現状がベストではないけれど、ここよりも後退するよりはいい場所~



始めの頃の不安や怖れはなくなったけれど、かといって問題が解決したわけではない。
でも、前にも進めず停滞気味。そんな踊り場状態を抜け出すにはやはり初心に戻り、「愛」からモチベーションを取り戻すのが良さそうですね。

行き詰ったり、不安でいっぱいだったり、何となしたかったりして受けたカウンセリング。
何度か通ううちに、その当初の思いはだいぶきれいに流れて行きました。
しかし、かといって問題が解決したわけではなく、どちらかというと停滞気味、というか、前に進んでいないような状態・・・。

そんな「踊り場」に差し掛かることが良くあります。


ある方にとって問題解決とは「離婚問題の回避とセックスレスの解消」でした。
離婚問題は早々に解決し、セックスレスの問題に向き合い始めた途端、この踊り場に入りました。

離婚を避けられたことで安心した部分もあります。
ここで自分から動いたことが相手の気分を損ね、また離婚話を蒸し返されたら困ります。

現状がベストではないけれど、ここよりも後退するよりはいい場所。
それが「踊り場」です。

人間関係でも、ビジネスでも同じことが言えないでしょうか?
当面の危機は回避したものの、そこからリスクを犯すことが怖くなる瞬間。
だとしたら、ベストではないけれど、現状維持を考えてしまうのかもしれません。

この踊り場って変な感じなんですよね。
状況は何も変わっていないように感じる・・・
以前あった不安や怖れはない・・
でも、このままではいけないと思うし、焦りも出てくる・・・
しかし、かといってどう動いていいのかが分からない・・・
当初の必死さはもう影を潜めている・・・
そこからどうエンジンを再稼働したらいいものか分からない・・・

こうなってくると、カウンセリングに通ってもあまり意味はないな、と感じて足が遠のいてしまうことも良くあります。

実際、そんな感じで半年ぶりにお会いして「実は、何も変わっていなくて。やはり、ちゃんとカウンセリングに来なきゃと思って来ました」という方にもよくお会いします。
(でも、ちゃんとその半年は無駄ではなく、意味があるものなんですよ。なのでご安心を)

実はこの段階ってカウンセラーとしてもなかなか迷いが出るところなんですね。
確かにこのまま前向きに飛び込んで行けるタイプの方はいいのですが、そうでない方の場合は踏み込むことにどうしても怖れを抱きます。
かといって、今のままではずっと平行線だし・・・。

そこで、やはりもう一度モチベーションを取り戻そう、改めて、目標設定をしていこう、ということで、月並みですが「愛」をベースにしていくのです。

「どうなりたいか?」という目標を改めて明確化します。
カギは「ワクワクする状態」。
こうなれたら最高だなあ~!という状態を改めてイメージしていきます。

もちろん、モチベーションが落ちた状態でそれをやっても意味がないので、その目標に対する情熱を改めて思い出していきます。

パートナーへの愛情、仕事への愛情を取り戻していくんですね。

すぐに戻る場合もありますが、しばらく時間を要することもあります。
そのため、こんな宿題を出したりするんですね。

「パートナーの好きなところを5個、パートナーに感謝したいことを5個、毎日リストアップする」

「この仕事の好きなところを5個、周りのスタッフや同僚に感謝したいことを5個、毎日リストアップする」

1,2週間続けると、なかなかの効果を見せてくれます。
もし、この方法でダメならば、また新しい方法を考えていきます。

そうして、モチベーションが戻ってきたら、再スタートです。
いよいよ、新たな本題に取り組んで生きます。

この宿題で自信を取り戻した人も案外多いですよ。
そんな実習に興味のある方は10/13から始まるこちらのワークショップをどうぞ!

停滞してるなあ、と思ったら、一度、振り返ってみてください。
きっとそこに登ってきた足跡があるはず。
そして、もう一度、気持ちを入れ替えて、また登りはじめましょう。
今までよりもきっと楽しく登れるはずです。

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