頑張らなくてもいい人、頑張らなくちゃいけない人



よく「もう頑張るの辞めましょう」という言葉を私も使うのですが、それは「自立」の状態にある人向けなのです。
「依存」の状態はむしろ頑張り時であることも多いのです。

「今まで頑張って来られたんだから、もう頑張らなくてもいいんじゃないでしょうか?」

そんな話をよく書いている私が言うのもなんですが、実は頑張らなきゃいけない人もいるんです。

そう、この話を読みたくないな、と思った方には当てはまるかもしれません。
そして、「そうだ、そうだ」と思った方は、むしろ読まなくてもいいのかもしれません(笑)



様々なプロセスで「依存」と「自立」があります。
新しい職場に入った場合、先輩や周りの人にいろいろと教えてもらわなければなりませんね。そういう時は「依存」の段階です。
それで仕事覚えて一人前になっていくと今度は教える側になります。そこでは「自立」。
でも、同時に新しい仕事を任されて、その部分では「依存」で、やはり周りのサポートを受けて仕事を進めます。

ある部分では自立、ある部分では依存になるんですね。

また、人間関係なら相手の顔色を伺ってしまう状態を依存、逆に人と一緒にいることに抵抗を感じるのが自立です。
恋愛なら、不安や怖れを感じる側が依存、逆に相手のことが好きかどうか分からなかったり、自分主導になってる状態を自立です。

ただ、お金の管理に関しては自立的なご主人も、家事のこととなると依存になったり、と、やはりその場面、場面で、自立と依存は入れ替わるものなのです。

さて、そんな「自立」の人は、1人でやってきたり、それが当たり前になって来ていて問題にぶつかっているわけです。
そこでは誰かに頼らずに一人で頑張ったり、自分のやり方で突き進んできたりして行き詰っているので、その方法を手放す必要があるのです。

だから「頑張らない」ことが大事になってきます。

一方、「依存」の人は自分では何もできないから、自分には何もないからと周りの人に助けてもらったり、周りに何とかしてもらわないといけないと思っています。
そうして行き詰っているのですから、この依存を卒業する時期なんです。

だから、「頑張ること」が大事になってきます。

依存というのは、飛行機が離陸して安定飛行に移るまでのプロセスだと思って下さい。ジェットエンジンをふかし、加速して空に舞い上がって行きます。そこで力を抜いてしまったら墜落してしまいますよね。

一方、自立というのは安定飛行に移った後の状態。そこで頑張ってしまうと、大気圏に突入して宇宙に飛び出してしまいます。
そこでは頑張らなくても大丈夫なんです。

とはいえ、自分の状態がどっちなのか分からなくなることがありますよね。
だから、私のところにもいっぱい質問がやってきます。

単純な見分け方としては、こんな感じ。

依存の場合は、自分ではできないと思っているので必ず誰かをあてにする表現になります。すなわち、

・~してくれない
・~してほしい
・~できない

あるいは、次の接続詞が多くなります。私が良く言う「3D」です。

・だって
・でも
・どうせ

こういう言葉が多い状態は「依存」だと思って間違いないでしょう。

ちなみに自立はずっと重く、厳しくなります。

・他人なんてあてにならない
・相談することに意味はない
・自分がしなければならない
・誰かに頼るなんてありえない
・弱音を吐いてはいけない
・誰かに任せるより自分がやった方が早い
・自分で解決できないのは情けない、等々

ただ、例えば同じジャンルでも両方出てくることがあります。
例えば「彼と最近うまく行っていない」というケースを取り上げましょう。

「忙しいからって全然時間ないわけじゃないでしょ?連絡もっとくれたらいいのに(依存)。どうせ、『元気?』ってメールしたってスルーだし(依存)、私の気持ち、全然考えてくれてないんだよね(依存)。とはいえ、私も彼に優しくしてたか?と言われたら必ずしもそうじゃないわけで、彼が私と距離を置きたくなる気持ちも分からなくもない(中立)。彼が何かしてくれても私も拒絶することもあったし(自立)、何かと私一人で決めてることも多かったし(自立)、彼としては私を信頼できなくなったとしても仕方ない(中立)。でも、そこで我慢してたのは彼の方だし(依存)、文句があるなら言ってくれたら良かったのに(依存)。どうしたらいいんだろう?」

(中立)というのもありますが、これは依存でも自立でもない状態のことです。

こんな風に思っているとすると、比較的「依存」の方が多いので、「彼と最近うまく行っていない」という状態に対し、自分はやや依存的な態度を取っていることが分かります。
となれば、彼との関係改善のために何かしら頑張る時期だな、と見るわけです。

一方、自立が多ければ「頑張らない」わけですが、頑張らない=何もしない、ではありません。
今までは自立的に行動して何かをしてきたわけですが、「信頼して待つ」とか「受け取る」などやることは色々あります。
それを頑張らずに、力を抜いてやることが今求められている、ということなのです。

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