ヴィジョンを描いたり、アファメーションを唱えたりするときは原則として「肯定的な言葉」を使います。
しかし、今、とても頑張っている状態で、緊張やストレスが高まっている場合には、逆にネガティブな言葉が効果的なときも少なくありません
一気にプレッシャーから自分自身を解放してくれる効果があるんですね。
例えば、あるセラピストの方は二世社長が集まる会に呼ばれて講演したことがあるそうです。
二世社長が怖れること、何かご存知でしょうか?
それは「父親が作ったこの会社をつぶしてはいけない」ということ。
そのプレッシャーでがちがちになってる人も少なくないそうなんです。
だから、そのセラピストは参加者を前にこう言ったそうです。
「潰してもええやん!」。
それを聞いた参加者は一様にびっくりしたのち、ものすごく安堵の表情を浮かべ、拍手喝采が上がったそうです。
「潰しなさい」ではなく「潰してもいい」というマイナスの許可を与えるんです。
私たちが余裕を失うのは選択が無いときです。
「こうするしかない」
「ああなるしかない」
それが不安やプレッシャーになるのです。
「潰したくないけど、潰れちゃったらしゃあないやん」くらいの気持ちが持てたら、もっと自分自身の力を発揮できます。
「潰したらどうしよう。」と不安を持っている状態では、「潰さないように」という発想しかできませんものね。
私のカウンセリングでも時々この手を使います。
「うまく行かなくても大丈夫」
「失敗しても大丈夫」
「結婚しなくても大丈夫」
「別れても大丈夫」
「辞めても大丈夫」
「逃げちゃっても大丈夫」
過去にその失敗があって、引っかかってる人にはさらに過酷な言葉が・・・。
「また失敗しても大丈夫」
「また別れても大丈夫」
「また逃げちゃっても大丈夫」
みたいに。
使い方は要注意です。
みんながこれ効果がある(使っていい)わけではないと思います。
例えば、前の失敗を引きずって今、力を発揮できない状況に居る方や、うまく行くことへのプレッシャーを必要以上に感じている方にはすごく効果的だと思います。
その判別は、上の言葉を言うことに強い抵抗を感じるかどうかです。
仕事のご相談で、頑張ってるのに成果が出ない方に
「また失敗しても大丈夫」
って言ってもらいました。
でも、彼女、「ええっ!?」と絶句したまま数分固まっていました。
「言えません・・・」
そう小さく呟いた声に、彼女が仕事にどれくらいプレッシャーを感じているかが伺えます。
そのことを伝えたのち、もう一度、お願いしました。
“敢えて”言ってみてください、と。
そして、その言葉が言えた時、彼女の表情が一気に緩みました。
ふーっと大きく息を付き、安堵の表情に変わりました。
「また失敗しても大丈夫」と思えたら、失敗を恐れずにチャレンジすることができます。
「でも、そんなんやっぱりあかんやろ~!」とツッコミが来た場合は「ええねん。また失敗してもええねん。」と言ってあげましょう。
「一生懸命やってるんやから、しゃあないやろ」くらいまで思えたら最高ですね。
きっと成功すると思います(^^)
→正確には失敗が失敗と感じられず、また次、チャレンジすればいい、くらいに思えるようになるでしょう。