『自分の欠点を一つ許せると、人の欠点もまた一つ許せる』



自分にもできないこと、ダメなところ、劣っている感じるところ、失敗すること、恥ずかしいこと、惨めなこと・・・ありますよね。

私たちはついそれを自らダメ出しし、責めてしまうものですが、その行動パターンは当然他者にも及びます。

誰かが失敗したり、ダメなところを見付けると心の中で、あるいは、声に出して批判してしまうんです。

逆に言えば、いつも人の愚痴を言ってる人、他人にダメ出しばかりしている人が、いかに自分を責めているかが分かります。
だから、そういう人のそばにいるとしんどくなってしまうんです。

人に悪口を言うから、もあるけれど、しんどくなる本当の理由はその人が激しく自己攻撃をしているから。
逆にあまり自己攻撃をしていない人のそばにいると、あなたはとても楽なはずです。


欠点ってあなたの個性なんです。
あなたがあなたである理由の一つであり、自分ではいやだなあ、と思うけれど、周りから見れば、かわいげがあったり、ツッコミどころになったりする、大切なコミュニケーションツール。
そして、人生をより楽しくさせる大切なスパイスの一つ。
だから、無くす必要はないんです。

私の友人でよく物を無くす人がいます。特に酔った勢いで携帯を落とすこと数度。
カバンだって、財布だって無くします。
でも、彼はそんな自分を「しゃあない、しゃあない」って笑って許してます。
「何とかなる」って思ってます。
そして、実際、何とかなってるんです。(携帯が戻ってきたり)
なので、「さすが!」「やっぱり」「相変わらずだねえ」とネタにして周りも喜んでいます。
いちいち怒ったりしません。
携帯に連絡して反応がなくても「また落としたんだろうなあ」って思います。
ので、もっぱら彼との連絡は奥さんを通じての方が多いかもしれません。
とても平和な関係が築かれていきます。

さて、そんな風に、もし、あなたが自分のダメなところを一つ許せたとしましょう。
許すってのは、ここではそのダメなところをOKって認めるってこと、そのままでいい、しゃあないって前向きに開き直ること。

例えば、自分はいつも時間の計算ができなくて家を出たい時間に出られない、としましょう。
10時に家を出たいのだけど、どうしても10分、20分遅れてしまう。

そんな自分にずっと自己嫌悪してきました。

しかし、その行動パターンを改めて、たとえば「10分遅れても後で取り返せばいいか」とか「待ってくれた相手に思い切り“ありがとう!”って言ってご機嫌直してもらおう」とか、逆に「10分の遅れで済んで素晴らしい!!」なんて思うようにしたとします。

そう思ってもすぐには潜在意識には浸透しないので、しばらく内外の葛藤がありますが、その時期を乗り越えると、今までは10分遅れてもイライラしていた友達が「ま、そんなことだろうと思ってたよ」と、ニコニコして待ってくれるようになったりするから不思議です。

自己攻撃が無くなると他者からの攻撃もなくなるのです。

#逆に言えば、誰かから攻撃されるということは、内面的に自己攻撃がある、という証になります。

更には、自分のそうした欠点を一つ許せた分、あなたは「寛容さ」というものを学びました。

だから、買い物に出かけた友達が「なかなか決められない人」だったとしても、今度はあなたも気にならなくなるんです。

「ねえ、これどう思う?やっぱりさっきの方がいい?でも、これも気になるんだよね」とああだこうだ30分も粘っていたとしても、「いいんじゃない?あたしはこっちの方が似合うと思うけどさ」みたいな感じになるのです。

欠点を一つ許せると、器が広がり、世界が広がった感覚がします。
そうすると、他のことも許せる土台が生まれるのです。

その方が楽しいこと、増えるでしょう?
幸せって感じられることが多くなるでしょう?
感謝できるものがいっぱい出てきますよね?

今日は何か自分のイケてないところを一つ、許してみませんか?

「ま、いいじゃん」
「しゃあないよ」
「そういうこともあるって」
「大丈夫、大丈夫」

そんな言葉を自分にかけてあげて、実際、世界が広がる感覚を味わってみてください。
そうすると人にも寛容に接している自分に気付けると思います。

試していただけたら幸いです。
ありがとうございました。

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