カウンセリングの中で「問題」が移り変わっていくシーンに出会うことがあります。
今までは元彼への執着だったのに、それが、今は次の恋へ視点が変わってきたり、かつては夫婦問題が主題だったのに、それが、今は仕事についてだったり。
「半年前はそんなこと考えられなかったよね」
そんな話をすることもあります。
問題がなくなるわけではないのです。
一つクリアすれば、また次の課題が示されます。
ようやく仕事の問題が片付いて手が空いたと思ったら、次は家庭の問題が出てきたー!みたいに。
私たちはつい、そんな風に次々やってくる“目の前の問題”に気を取られがちです。
私も「本を出す」ということが目的だったのだけど、それがクリアになったら「また次に本を書きたい」だったり、「出た本が売れますように」だったり、テーマが移り変わってきました。
勝手に課題を作り出しているようにも見えます(笑)
また、一見、問題は変わっていないように見えるかもしれません。
でも、詳細に見て行けば“離婚問題”は変わらずとも、「かつては妻に恨み辛みばかりを感じていたが、今はそれとは別にしてあげられなかったことを考える時間が増えた」というような繊細な変化も見えて来ます。
その変化に気付いたら、それまでに成長した自分を褒めて、認めて、自信にすることが大切なのです。
「ステップアップしたから今の問題がやってきたんでしょうね」
そんな表現をすることがあります。
今までの自分は仕事のことでいっぱいいっぱいだったけど、仕事に対する意識が変わったから「結婚してもいいかも」と思うようになり、「ああ、こんな年になって相手がいない!」という問題が生まれたのかもしれません。
相手がいない!という問題は一見深刻に見えますが、それまでの仕事に対する意識を変えた自分ってすごいですよね。
えらいなあ・・・
すごいなあ・・・
ほんま頑張ったなあ・・・
なかなかやるなあ・・・
って受け取ること、褒めること、認めてあげること、忘れないでほしいんです。
時々「ぜひ、今日はそんな頑張ってきた自分を労う会を開いてください」ってお願いすることもあります。
ワイン好きなら「シャンパンで乾杯してください!」ってね。
そうして、自分を承認してあげられたら、それが「自信」になるんです。
半年前は仕事のことでずいぶんと悩んでいたじゃないか。
だとしたら、今の結婚の問題もなんとかできるんじゃないか?
そんな自分への信頼(すなわち自信)が出てくるんです。
そしてそして、肝心なことがもう一つ。
必ずその成長に携わってくれた人たちがいますよね。
その人たちへ感謝の気持ちも改めて湧き上がって来るでしょう。
「その人たちにその感謝の思いを伝える、簡単なメッセージカードを書いてあげたらどうでしょうか。」
そんな提案をします。
書くだけでもいいですが、たとえば、今の時期ならクリスマスカードにして贈っても喜ばれるでしょう。
新たな課題がやってきたら、それは自分自身が成長した証拠。
そんな目でこの半年、1年、2年を見渡してみてください。
「自信のタネ」がたくさん落ちてるかもしれませんよ。