おもちゃ売り場やお菓子売り場に行くと、子どもたちの「これ買って~」という声によく出会います。
続いて「こないだ買ったばかりでしょ?ダメ、ダメ」というパパやママの声に続き「いやだ~。これがいいんだもん」と駄々を捏ねる子供の声。
そして、そのうち「もういいもん。いらないもん。」という諦める声が・・・。
もちろん、その子が諦めるまでには床に転がる、泣き叫ぶ、文句を言う等の段階を経ることが多いですね。我が家もおんなじです(笑)
さて、その欲しいものを我慢するプロセスは何もおもちゃやお菓子に限らないですよね。
子どもの頃、ふつうに思う気持ち、でも、手に入らないとすれば「欲しくない!」と思うようになります。
例えば、甘えたい気持ちがあっても、お母さんが忙しくしていたり、手のかかる弟や妹がいてなかなか甘えられない時、その子は「甘えたくなんかないもん」と思って我慢するのです。
でも、1回そう思っただけでは甘えたい気持ちはなくなりませんよね。
結果、甘えたい気持ちが強ければ強いほど、何度も繰り返され、自分に“暗示”をかけていくんです。
しかし、その暗示は大きくなってもあなたの中にしっかり残っていることが多いんじゃないでしょうか。
だから、誰かに甘えることができなくなり、いつも一人で頑張ってしまうのかもしれません。
話を聞いて欲しいけれど、それを我慢したら「誰も話を聞いてくれない」と諦めるばかりではなく、「話なんて聞いてもらいたくない」と思い込もうとするでしょう。
ちゃんと自分を受け止めてほしいけれど、それが手に入らなければ「いいもん。誰かに受け止めてもらわなくてもできるもん」と自分に言い聞かせてきたのかもしれません。
あなたが大人になった今、素直になれない分野に関し、そんな逆の暗示を昔自分で自分にかけてる可能性もあります。
本当は欲しいのに、「要らない」と言っているもの。
しかもそれは、今のあなたではなく、幼い頃のあなた。
まずはそこに気付いてあげることから始まります。
そして、幼い子供に語りかけるように「もう甘えてもいいんだよ」と自分自身に言ってあげてみてください。
もちろん、何回も何回も逆の言葉を自分にかけたわけですから、その言葉だって何度も何度も言ってあげてください。
あなたの中の子供はそれを聞いて拗ねるかもしれないし、反抗するかもしれないし、無視するかもしれません。
それだけ欲しかったんです。
だから、その気持ちを汲みながら、何度も何度もその言葉を伝えてあげてください。
そうすることで少しずつ心が解れていきます。
そして、欲しいものにも素直になれるのです。