「苦手な人を受け入れる(2)」



*「こんなとき、どうしたらいいの?」にお答えする心の処方箋シリーズ*

前回はハッピーになる!というお話をしました。

今回は別の角度から「苦手な人」が贈ってくれるメッセージについて考えたいと思います。

苦手な人を前にすると、当然、いい気分はしないわけですよね。
ネガティブな気持ちでいっぱいになってしまいます。



でも、なんで、嫌な気分をわざわざ感じてしまうのでしょう?

そこに苦手な人を受け入れるヒントが隠れています。

実は、あなたが「苦手」を感じる要素は、次のような性格を持っています。

1.あなたの中で禁止しているものを見せてくれている
2.あなたの心の傷を教えてくれる

1について。
例えば、あなたが「偉そうにしてたらみんなに嫌われる」と努めて謙虚に過ごしているとします。でも、私達の中には、自己顕示欲といって「私を見て欲しい、注目されたい」という欲求が少なからずあります。

偉そうにする人というのは、自分に注目を集めよう、自分を崇めてもらおうとする態度なので、「偉そうにすると嫌われる」と思っているあなたとしたら、自分に禁止してることを目の前でやられてるようで、すごく気分が悪いんです。

そういうわけで、あなたが「いつも小奇麗にしてないとバカにされる」と思っていると、下品だったり、汚れた服を着てる人が苦手になりますし、「優しくしないと嫌われる」と思っていると、冷たい態度を取る人が許せなくなるのです。

2について。
例えば、あなたのお父さんが厳しくて、とても高圧的な態度を取る人だったとしましょう。そして、子ども時代、とっても傷ついてきたと思ってください。
大人になって就職して、あなたの配属された職場の上司が、とっても高圧的な人だとしたら、あなたの心の傷が疼いてしまうんです。
また、子ども時代みたいに傷つけられるんじゃないか?って。
すると、あなたは入社当日から、その上司が苦手に感じるようになるんです。

じゃあ、どうしたらいいのか・・・というと。

1については、自分を許す、または、禁止していることに気付くことで、相手を受け入れることができるようになります。

また、その際は“理解”と言うアプローチが有効です。

なぜ、その人はそんな態度を取るんだろうか?
その態度の裏側に隠れた心理を見ていくんです。
ここでは心理学がとっても役立ちます。

そうして理解が進むと、自然と相手を受け入れられるようになるんです。

2については、やはり、その心の痛みを癒していくことが本質です。
上の例で言えば、お父さんから受けた心の傷を癒し、その関係性を改善していくと、上司のことは気にならなくなります。
これはちょっと時間はかかりますが、確実なアプローチですね。

心の処方箋


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