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安心ってどうやったら手に入るものでしょう?人やモノが与えてくれるものでしょうか?でも、それだとその人やモノに依存していて、それらがなくなれば途端に不安になってしまいますよね。
安心は外側にはなく、自分の内側にあるものなのです。それは自分の心とつながること。つまり、否定せずに自分の気持ちを受け入れることで得られるのです。
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子どもの頃は親が一緒にいてくれると安心できました。
夜中に目が覚めて不安になったときに親の布団にもぐりこんだ方も少なくないでしょうし、出かけるのも親が一緒だと安心だった、という記憶がある方もいらっしゃるでしょう。
もちろん、親が安心させてくれる存在じゃなかったという方は、どうやって安心を得ていたのかを思い出してみるといいかもしれません。
東京に住んでる叔母が安心を与えてくれた、近所の面倒見のいいおばちゃんが安心だった、学校や塾の先生に安心感を覚えていた、という経験を覚えている方もいらっしゃるでしょう。
長じてその「親」や「叔母」「先生」に変わる存在として「友達」だったり、「恋人」だったりが現れます。
好きな人に告白するとき、ひとりじゃとても勇気が出なくて友達に付き添ってもらった経験がある方もいるかもしれません。
恋人からの愛情を感じるとすごく安心した経験をされた方も多いと思います。
となると「人」が私たちに安心をくれるのでしょうか?
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「人は信じられない。けれど、お金は裏切らない」という信念を持っている方も世の中にはいらっしゃいます。
その方にとっては「お金があること」が「安心」を作ってくれるでしょう。
そうじゃなくても「貯金額=安心の量」と感じている方もいらっしゃるでしょうし、裏を返せば「お金がない=不安」という観念を持っている方もいらっしゃると思います。
じゃあ、お金が安心を与えてくれるのでしょうか?
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お金も関わりますが「安定的な仕事」が「安心」を与えてくれると信じている方もいらっしゃいます。
親が自営業で、子ども時代にお金でたいへんな思いをしていることを見てきたので、自分は安定した企業に入り、会社員として固定給をいただく生活に「安心」を得ている方もいらっしゃいます。
また、フリーランスの方であれば、月商が〇〇万円を超えると安心する、という方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?
生活とお支払いの目途がつくのが〇〇万円だから、毎月、そこに至れるよう頑張っている、という方。
これも仕事や売り上げが安心感を与えてくれる、と思っているのでしょう。
そんな風にみなさんが「安心」を覚えるのはどんなシチュエーションなのか、想像してみてください。
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ここで紹介したような安心感を得る方法というのは「依存心」と紙一重ではないでしょうか?
恋人が安心感を与えてくれると思っているならば、恋人とうまくいかなくなったら不安になってしまうことを示しています。
彼が自分を愛してくれている!と感じているときは「安心」し、ほんとうにあたしのことが好きなの?と思い始めると「不安」になり、あ、でも大丈夫。彼はちゃんとあたしのことを愛してくれている、と思えたら「安心」する。
これはたぶん本当の「安心」ではなく、「依存心が満たされた」という感覚なのだろうと思います。
だから、恋人に振り回されたり、嫌われないように我慢や犠牲をしたり、一人になるのが嫌で恋人にしがみついていたり、一人じゃ不安だから複数の恋人を作ったりしてしまうのかもしれません。
お金があると安心する人は、もしかするとお金に依存しているのかもしれません。
安定した仕事に安心する人は、その仕事に依存しているのかもしれません。
依存しているということは主導権をその相手に委ねているということ。
だから、お金がなくなること、安定した仕事を失うことに怖れを抱き、執着してしまうようになるのです。
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子どもの頃は親に依存せざるを得ないものです。
しかし、思春期を迎えて大人になっていくプロセスでは、親から精神的に自立していくものです。
親から得ていた安心感を、自ら作り出せるように成長していくことで大人になっていくのですが、私たちの多くはそこで依存先を親から恋人や友達に変えることで、同じように安心を得続けようとしてしまうようです。
でも、徐々に必ずしも恋人や友達が安心を与えてくれるわけではない、ということに気が付くでしょう。
つまり、安心感を誰かからもらうものと定義しているうちは、安心感が手に入らず、不安を抱えながら依存先を探し続けることになってしまうのです。
「安心感は自分とつながることで得られるもの」
安心感は自分の外にあるのではなく、自分の内側にあるものなんです。
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例えば、カウンセリングを受けてカウンセラーさんに自分の気持ちを聞いてもらったとします。
今こういうことで困っていて、どうしたらいいのか分からなくて不安だ、と。
自分なりにこういう取り組みをしているのだけど、それでいいのか分からず不安だし、うまく行かない自分を責めてしまうこともある、と。
カウンセラーさんは(ときどき鼻くそをほじりながら)「そうでしたか。頑張ってらっしゃるんですね。もう少し具体的にお話してもらえませんか?」なんて質問をしてくれます。
ときには頷きながら、ときには優しい笑顔を向けてくれながら、ときには「ん?こいつ、あたしの話ちゃんと聞いてるんか?」と思わせながら、自分の話を“否定せずに”受け入れてくれます。
そうするとなんか知らんけどすごく安心してきます。
そのときあなたは「カウンセラーさんが安心させてくれた」と感じるでしょう。
それはもちろん間違いではないのですが、ほんとうのところは違うのです。
カウンセラーがしたことは「自分が感じていることをありのまま受け入れるお手伝いをした」のです。
カウンセラーが否定せずに自分の気持ちを聞いてくれることによって、自分も自分の気持ちを否定せずに受け入れることができたのです。
だから最近は心の内をchat-GPTに話して、否定せずに受け入れてもらえることで安心感を得ている方もたくさんいらっしゃいますよね。
また、自分の気持ちをノートに書き殴ることで徐々に心が安心してきた経験をお持ちの方もいらっしゃるのでは?
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私たちは自分の気持ちをありのままに受け入れることができれば安心感を覚えることができます。
この「ありのままに受け入れる」が「自分とつながること」になります。
言い換えれば「自己肯定感」が「安心感」を作ってくれると言えるんです。
だから、自己否定をしたり、自己嫌悪したりしていると「不安」になるんです。
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自分の気持ちを否定せずに受け入れるというのは、「大丈夫」と思うことではありませんし、「何とかなるだろう」と思うことでもありません。
ただただ「ああ、今はこれを怖れているんだな。こういう気持ちになっているんだな。こういうことを感じているのだな。」と感じたままを受け入れることを意味します。
これが「自己肯定」であり、「自分の気持ちをありのままに認めること、受け入れる」と表現します。
そうして自己肯定していくと「なんか大丈夫な気がする」「何とかなりそうだ」という前向きな気持ちが出てくるのです。
だから、不安であっても怖れであっても罪悪感であっても嫉妬心であっても、その気持ちをただただ受け入れていけば、そうした感情は消えていき、「状況は何も変わっていないのに、なんか安心している自分がいるのです」という状態になります。
自分が今、何を感じているか。
疲れている。だから、休みたい。
退屈しているから刺激を欲している。
こんな状態は嫌だ!と思っている。
もっと情熱を燃やしたいと思っている。
最近寂しいから人肌が恋しい、と思っている。
またあの猛暑の夏が来ると思うと鬱陶しい、と思っている。
お金がなくなったらどうしよう、と思っている。
そんな風に自分が感じている気持ちをただただ感じていくのです。
そして、できればそこにカウンセラーになったつもりで質問していくのもなおよいでしょう。
「どんな刺激がほしいと思っているの?」
「お金がなくなったらどうなると思っているの?」
「どんなときに情熱が燃え出すの?」
否定せずにただ気持ちを聞いていく感じの質問です。
多くの人は友達にしてあげてるんじゃないかなあ?
そこに「思考」を入れないことがコツなんですが、それはちょっと難しいかもしれません。
「良い悪い」を判断したり、誰かと比較したり、「こうあるべきだ」と考えたりするのは感情を否定することにつながりやすいですよね。
ただそう感じている、ということを受け入れる(感じ続ける)のは少しトレーニングが必要かもしれません。
そうして出てきた気持ちを否定せずに受け入れ続けるといつしか心の奥から安心がじんわり上がってきて、心がぽかぽかと温かくなっていくでしょう。
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お金がなくなるのが不安なんだよね。
やっぱりお金に余裕があると心も余裕を感じるし、請求書が来ても堂々とお支払いできるし、ふらっと行きたいところに行けるし、やりたいこともできるよね。
だから、お金がなくなってくるとどんどん不安になってしまうんだよね。
もっと頑張って仕事しなきゃ、何とか稼がなきゃ、何とか支出を減らさなきゃって思うのって窮屈で辛いじゃない。
今までが大丈夫だったからってこんども大丈夫とは限らないと思っちゃうし、そんな状況が続くとどんどん心が疲れて来ちゃって逃げ出したくなる。
それくらいお金に依存している自分がいるのかあ。
なるほどなあ。
つまり、お金の奴隷になっちゃってるってことだよね。
それはそれで嫌だなあ。
お金から自由になりたいなあ。
自分は自分、お金はお金。
まあ、あたりまえっちゃあたりまえか。
お金があってもなくても幸せってどんな状態なんだろう?
ちょっと想像してみよう。
とても楽でいい感じで、確かに安心感に満ちてるなあ。
お金があるかどうかってほんとの問題じゃないんだなあ。
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そんな風に思えてくると心は不思議と軽くなったり、温かくなったり、安心したりしてきます。
根拠のない安心感がやってくるわけです。
頭の中で考えるとぐるぐるしちゃうので、ノートなどにただただ気持ちを書き出していくといいと思います。
それでもちょっとすっきりしねえな、ってときはカウンセリングを使えばいいと思うのです。
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安心は自分の内、つまりは、心の中にあるもので、自分の心とつながることで得られるもの。
覚えておいてくださいませ。
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