男性は女性に比べて自分に自信を持っている人が多いように見えるんですけど?~男性性の自信と女性性の自信の違い、そして、見せかけの自信と本当の自信とは?~



いわゆる「俺は自信があるんだぞ!」という態度をあからさまに出している人ってのは案外逆に自信がないもので、そうして自分を強く見せなきゃ!と頑張っている姿なのです。
そして、そういう風に自信満々にふるまう女性は少ないので「男性の方が自分に自信があるのでは?」と思っちゃうんですけど、そういうわけでもありません。

男性の自信について根本先生にお聞きしたいです。
何だか失礼な質問かもしれません。
以前から不思議に思っていたのですが、男性は女性に比べて自分に自信を持っている人が多いですよね。
もちろんそうでない人もいますし、自信を持っていてもそれを表さない人もいますが、女性より自信を持っている人の割合は体感で多いと感じています。

というのは、私の職場の男性は自信満々に見える人が多く、仕事で大したことなくても(失礼)すごくできると思っている様に見えます。
自信を持っている=自己評価が高いというニュアンスです。
その自信で、どんどん突き進んでいける感じがしますし、とても羨ましいです。

その心理は…生物的なもの?文化的なもの?
なぜなのかなと…
よろしければネタにして頂きたいです。
(Eさん)

そうね、生物学的にも大いに検討の余地はありそうですが、残念ながら生物学はあまり詳しくない(何なら高校時代、危うく単位を落としそうになった)ので、詳細は語れませぬ。

文化的という点については大いに賛同するところでして、「男は強くなけれならない(弱みを見せてはいけない)」「職場は戦場である」「仕事は弱肉強食の社会である」等々の“昭和的”な香ばしさが今もまだ残っているのかもしれません。

だいぶ変わってきましたけど、業種によっては未だに昭和が続いているところも少なくないでしょう。

だから「張子の虎」も大量に発生していますよね。

>仕事で大したことなくても(失礼)すごくできると思っている様に見えます。

つまり、「言動の不一致」がここにも大いに現れているわけですね。

最近、そんなネタが続いております。良ければ参考になさってください。

ロックマン氏が言動の不一致を起こす理由について~思考と感情の分離と主導権争いの件~

よく「自信満々な人」や「自信家」に見える人たちのことを「いやあ、ほんとうは自信がない人たちでね」なんて解説するのが心理の世界です。

ほんとうに自信のある人は、自分を強く見せたり、カッコつけたり、自慢したり、“しごでき”を装ったりすることはほとんどありません。

そんな疲れることをする必要なんてなく、ふつうにしています。

飲み会などで自慢話や説教をしても周りはつまんないだけってことをよくわかっていますから、むしろ盛り上げ役をしたり、静かに人の話を聴いてニコニコしていたりするものです。

また、自分が強く出てしまったら相手を引かせてしまったり、ビビらせたりしますから、むしろ穏やかな雰囲気を作っているものです。

つまり、わざわざ「俺は自分に自信があるんだぞ!」ということをアピールする必要がないので、とても自然体なのですね。

だから、自信がある人ほど他人にダメ出しはしないし、注意しなければならないときは相手に配慮した物言いができます。

ただ、本気で怒ったらガチで怖いですけど、それはよっぽどのことだと思います。

「自然体」なわけですから、人間的な魅力にあふれているかと思います。

・・・という風に「ほんとうに自信がある人」と「自信がある風な人」とは真逆の言動をとるものです。

実際、みなさまの職場や習い事でも「すごい人なのにそういう風に見せてない人」っていませんか?

もちろん、「自然体」でいらっしゃるので、バイタリティあふれる行動を取り、周りをぐいぐい引っ張っていくような「自信のある人」もいらっしゃるわけですが、「なぜか憎めない」「なんか魅力的」「むしろかわいいとすら思える」「愛嬌がある」みたいに受け取られる方が多いと思います。

だから、ほんとうに自信のある人ってのははたから見てても人間的な魅力があり、何ならセクシャリティがオープンになっているので異性としても魅力的だったりするものです。

そういう意味で、「あの人がほんとうに自信がある人か否か」というのはその言動ではなく、自分が感じる感覚の方で見分けることができますね。

さて、よく話題として上るものですが「男性性の強い人ってのは感情と思考が分離してる」という点に注目するのがポイントです。

だから、男性性を頑張って強くしている女性にもEさんの訴えは通用します。

そして、たまにお話していますが、ここで言う男性性というのは「自立心」を作るものでして、「真実の男性性」というよりも「傷ついた男性性」というのが正確な表現です。

この辺、ちょっとややこしいですね。苦笑。

で、そんな(傷ついた)男性性が強い人ってのは思考優位なので「こうあるべき」「こうしなければ」「ああいうのはダメ」という風に感情は無視して「どうあるべきか?」に従って振舞おうとします。

気持ち的には「嫌だ。むり。めんどくさい。」と感じていても「そんな風に思っちゃダメだ!頑張るぞ!気合いだ!」という風に思考で感情を制御しようとします。(それが感情の抑圧につながってのちのちヤバいことになるのです。)

だから、昭和の時代には自信なさげにしていると先輩や上司から「そんな弱々しい態度ではダメだ!相手から舐められるぞ!もっと自信を持て!ハッタリかませ!」という風に指導されることになっておりました。

自立な人々ですから常に競争心が旺盛というか、競争心を持つことを求められていたのですね。

特に日本は軍隊教育が行き届いているようで、令和の時代になってもそうした風潮が残っているところもあるようですね。

だから、自分に自信がなく、不安や恐れが強かったとしても、それを表には出しちゃいけないわけです。

子ども時代から「男の子なんだから泣いちゃダメ!」とか言われて育ってきたわけですし、泣いたらクラスの男子から笑われてしまうわけですし、そんなことをしてしまったら「女々しい」とか「女の腐った奴」とか現代では絶対タブーなレッテルを貼られたものですね。

そうした背景があるものですから、背伸びして自分を良く見せるというのは子ども時代から培ってきた習慣と言えるわけです。

「ほんとうは不安が強く、怖くて仕方がない。」という感情に蓋をして、その真逆の振る舞いをします。

「そんな怖いなんて言ってちゃだめだ!!」と強く自分を叱咤激励し、「全然怖くなんかないよ。余裕だよ。」という風に見せなきゃいけないわけです。

もちろん、その無理やりな態度は抱えている不安や恐れに比例するものですから、ビビりな人ほど自分を強く見せようとするし、自信がない分だけ自信があるように“演技”するわけです。

そういう人の近くに行くと、感情ってのは「共鳴」するものですから、あなたはその人が抑圧している恐れや不安を浴びるようになります。

そうすると「なんかあの人と一緒にいると怖い」とか「なんか不安になる」という体験をするわけですし、その相手が自分自身の恐れを強く否定している分だけ、あなたのことを否定されているように感じてしまうのです。

本当に自信のある人と一緒にいると穏やかで安心した気持ちになれます。
だって、その人には自己否定がほぼないわけですから、あなたが否定される心配もなく、安全なんです。

一方、見せかけの自信のある人はそうして感情を否定し、恐れや不安を抑圧しているわけですし、自己否定が満載されてますから、その逆の気分にさせられます。

ちなみにこの辺の話を銀座や北新地のホステスさんにすると「ああ!分かる!めっちゃ分かる!」といたく共感していただけます。

ママクラスになると一目見ただけで分かっちゃうそうです。

(もちろん、「え?僕はどう?どっち?」なんて聞く勇気はありませんので、「へえ、そうなんすねー」とだけ言っておりました。笑)

だから、意外な人がほんとうに自信のある人であり、逆に自信のない人であることが分かると思います。

まあ、自信のある人と一緒にいると「安心する」というのは想像に難くないと思います。

営業先に同行して、その先輩営業マンが抜群の成績を誇るエース級の方だとしたら、あなたは「自分がどんな失敗しても先輩がフォローしてくれる」って安心感を抱くでしょ?

でも、同行する先輩が「仕事で大したことなくても(失礼)すごくできると思っている」タイプだとしたら、「きっとミスしたら自分のせいにされるんだろうな」と思うから不安になって緊張しまくると思うのです。自武女のみなさまなら「あっしがしっかりしねぇとヤバいことになる」と感じられるでしょう。

自信のある人ってのは周りの人がミスをしても「まあ、そういうこともあるぜよ」と堂々としており、早速そのフォローに走って「あっしの顔に免じて許して下せえ」などと平気で頭を下げられるんです。

でも、自信のない人ってのはとにかく相手のせいにするし、ミスした人を否定するし、フォローに走るどころか「自分のケツは自分で拭け」とか言い出すわけですから、その態度は全然異なるのですね。

>その自信で、どんどん突き進んでいける感じがしますし、とても羨ましいです。

はたから見るとそうかもしれませんけど、本人は怖くて不安で仕方がないかもしれません。

そうして突き進んでいるときに「めっちゃおもろい!楽しい!うっひょー!」としているんなら本当に自信のある人ですが、突き進むほどに顔色が険しく、厳しくなっているようであれば、本当は自信のない人なのでしょう。

だから、そういう人はワーカホリックになっちゃいます。
不安や恐れをごまかすためにとにかく動き続けなきゃいけないので。

さて、じゃあ、本当に自信がある人はどうやって自信を付けたのか?について最後に触れておきたいと思います。文字数もまだまだ行けそうですし。(別に文字数制限があるわけじゃないですけど)

「男性性」にとっての自信はやはり「結果」が大事なんです。

その「結果」というのは他者から認められるものもあるけれど、それよりも「納得感」の方が重要です。

例え、営業成績でトップを収めても、自分の中で「まだまだやれたのに」という思いがあると自信にはなりません。

「自分なりにベストを尽くして、結果がそれに伴った」という経験が重要なんですね。

逆に言えば、受注を取れなくて上司に怒られたとしても自分なりにベストを尽くした結果であれば納得できます。

一方、他者から認められるような結果だけだと中身のない自信と言いますか、見せかけの自信だけが付くので、このケースがヤバく、いわゆる「自信満々にふるまうトップセールスマン」というのは、目に見える結果は出していても、感情的にはベストを尽くした感、納得感がないので、不安や恐れは結果を出せば出すほど強くなってしまうものです。

この辺が難しいんですけど、結局、男性性にとっての自信というのも「感情」が重要なんですよね。

だから、本来男性性というのは女性性のサポートがあってその力を発揮できるものなのです。

「真実の男性性」はまさにそれを実現している状態を指します。

一方、「女性性」にとっての自信はひと言で表すのは難しいですね。

「喜び」とか「自由」とか「感動」とかですね。

結果とかはどうでもよくて、「楽しい」「面白い」「うれしい」「きゃー、幸せー!」という感情体験の積み重ねですね。

もちろん、充実感、満足感、達成感などの感情も入ります。

結果が出せなくても「楽しかったー!」「なんかすごく充実した時間だった!」という経験が自信につながるんです。

この自信というのは「柳の葉のように」風に吹かれてもなびくだけで切れない状態を指します。

ちょっと理解しづらいんですけどね、これは。

だから、本人も「自分に自信がある」という風には自覚してないことが多いものです。

女性性の自信がある方ってのは「だいじょうぶ!何とかなると思う。根拠はないけど!ピンチになっても誰かがきっと助けてくれる!」というような表現になります。

だから、自分が凧のように風に流されている状態でも、糸をがっつり握ってくれる男性性があれば、どこかに飛んで行ってしまう心配はないわけです。

ここでは女性性を男性性が支える状態になってますね。

だから、男性性と女性性というのは相互に影響し合い、持ちつ持たれつつ、支え合うものでして、だから、「男性性が強く出てる状態=自立」も「女性性が強く出ている状態=依存」も幸せじゃないし、自信もつきません。

だから、ほんとうの自信というのは、男性性的な自信も、女性性的な自信もどちらも獲得している状態を指すんです。

とはいえ、それはご自身の男性性と女性性のバランスに伴うものですから、女性性が優位な人は男性性的な自信にはあまり興味はありません。

とはいえ、「彼氏ができた」「お気に入りの家に住んでる」「楽しい職場でやりがいのある仕事をしている」というのは「結果」とも読み取れますから、男性性的な自信もある程度は必要なのですね。

まあ、この自信ってのも天井知らずでして、だからこそ、ほんとうに自信のある人ってのは「いやいやまだまだ自信があるとは言えないよ。恐れだって不安だってあるしね。まだまだだよ」と謙虚になれるのです。

よく私は「自分のご機嫌を取ることが大事よ~ん!」と言ってるわけですが、それは女性性的な自信をつけるお話でして、そうすると自然と「結果」が伴ってくるものですから(時差はありますけどね)、それが一番シンプルな方法なんじゃないかなあ、と思っております。

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