素直に謝れる人、素直に謝れない人。~罪悪感との付き合い方~



ある状況においては謝れるけど、別のシーンでは謝れない。
ある人に対しては素直に謝れるけど、あの人に対しては謝れない。
何がどう違うのでしょう?
それは感じている罪悪感の大きさがポイントなのです。

根本先生、初めまして、こんにちは。いつも楽しく拝見しております。
今日は「人に素直に謝れない心理」についてお聞きしたいと思い、筆を走らせております。
わたしは、人に素直に「ごめんなさい」と謝れるときと謝れないときがあります。
実は今日、職場の上司の車に小さな引っかき傷をつけてしまいました。(大きな荷物を車から積み下ろす際にできてしまいました。)傷をつけてしまったあと頭が真っ白になり、上司には伝えず、何もなかったかの様にその場をあとにしてしまいました。
その後、自分の行ったことを素直に伝えず隠してしまったことに対する罪悪感がむくむくと湧き出てきて、心のなかで自分を責め続けました。
なぜ謝れなかったのかと考えましたが、上司に怒られて自分が傷つくのが嫌な気持ちと嫌われたくない(自己評価を気にする)気持ちが強く自分のなかに強くあることき気づきました。
また上司に自分のミスや間違いを指摘されたときなども、口では「すみません」と言っていますが、心のなかでは「なんでそんなこと言われなきゃいけないの?」と強く反発していることも多々あります。
この“自分の間違いを認めて、素直に謝ることができない”ことの背景には、無価値感と関連があるように思います。
わたしは間違いをしたとき、その場から逃げずに素直に謝れる人間になりたいです。
アドバイスをいただけると嬉しいです。ぜひ根本先生の考えをお聞かせください。よろしくお願いします。
(Mさん)

無価値感という見方もありますが、一般的には「罪悪感」と深い関係があると解釈することが多いです。

無価値感と罪悪感ってみる角度によってどちらにも解釈できることが多いので同じようにとらえてもらってもいいんですけどね。

ただ、こうして自分の気持ち、感情と向き合うことはものすごく素晴らしいことですので、その点については「えっへん!」と胸を張ることをお勧めしたいところです。

>上司に怒られて自分が傷つくのが嫌な気持ちと嫌われたくない(自己評価を気にする)気持ちが強く自分のなかに強くあることき気づきました。

この気づきはものすごく大切なものなのでぜひとも心に留めておかれると良いでしょう。

例えば、この部分から「うん、どうやら自分は他人軸になる瞬間があるらしい」ということに気づければ、自分軸~自分軸~自分軸~というおまじないを唱えればよいことですし、「あっしはあっしで、あんたはあんたじゃ」という呪文を唱えることもできるでしょう。

こうした自分の気持ちに素直になることが大人になると難しいものですから、それができてるのはほんとうに素晴らしいです。

素直に謝るためには自分の気持ちに素直にならなきゃいけないですもんね。

また、

>口では「すみません」と言っていますが、心のなかでは「なんでそんなこと言われなきゃいけないの?」と強く反発していることも多々あります。

ここにつきましてもやはり自立系武闘派女子はかくあるべし!ということでございますので、「まあ、基本、反発するわなあ。なんでてめぇごときに謝らないかんのや?」と悪態をついて、表向きは演技力でカバーすればよいと思う次第です。

つまり、「自分の気持ち」と「態度」は必ずしも一致させなくても良いということです。(悪い大人講座。笑)

さて、本題の「素直に謝ることができない心理」ですが、なぜ素直に謝れないのだと思いますか?

Mさんもお気づきのように、

・相手に怒られるなどして自分が傷つくのが嫌だ。
・相手に嫌われるのが嫌だ。

というのはあるあるだと思います。似たものも含めて他にも

・相手にがっかりされる(失望される)のが嫌だ。
・何か補償を求められるのが嫌だ。(弁償など)
・相手との関係が変わってしまうのが嫌だ。
・今後、相手にずっと負い目を感じながら付き合わなきゃいけない
・相手からずっと責められるんじゃないかと思ってしまう
・自分をずっと悪者扱いされるのが嫌だ
・そもそも謝るのが嫌だ。

みたいな気持ちが出てくるものと思われます。ほかにもありそうですけど、みなさんの場合はどうでしょう?

こうして「素直に謝ることができない」のは罪悪感を覚えていることに間違いなく、その罪悪感の取り扱い方として「なかったことにする(スルーする)」ということになるわけです。

ただ、それで罪悪感が消えるかというとそんなわけはなく、Mさんのように自分を責め続けることは間違いありません。

それが苦しくて「罪の意識に耐えられずやったことを白状する」ということもよくありますね。

ただ、そうして罪悪感に苦しめられるのが嫌なので私たちはたいていそこで「正当化」という手段に出るものです。

「自分は間違っていない」
「自分は正しい」
「悪いのはあっちの方だ」

という風に思うことで自分を守ろうとするんですね。

逆に言えば、そういう発言をする人って実は罪悪感を抱えている証拠とも言えますので、覚えておかれると人の心理を理解する上で役立つと思います。

「あの人は悪いことをしてるのに全然悪びれてなく、自分は正しいと言い張っている」なんて場合に、「ほほー、実は相当でかい罪悪感を抱えていらっしゃるんですなあ」と評論家風に判断しちゃっていいのです。

でも、そうして自己防衛に走るケースもあれば、走らないケース(素直に謝れる)があるのですが、その違いって何だと思いますか?

それは「感じている罪悪感の大きさ」に比例するんです。

「客観的に見た罪の大きさ」は関係なく、ご本人が感じてる罪悪感の大きさが重要なんです。つまりは「主観」なんですよね。これは。

軽いものであれば「あ、ごめーん!」とサクッと謝れます。
少し重たくなれば「ほんまごめんやねんけど・・・」と少々深刻な空気を出しながら「ほんとごめん!」と手を合わせられます。

しかし、重たくなるにつれて「許してもらえるとは思えない」「自分の犯した罪は禁固10年くらいには値する」「一生シャバの空気を吸えないんじゃないか?」なんて思ってしまったら謝ること(罪を認めること)なんてできなくなります。

そして、忘れちゃいけないのは「罪悪感」というのは「ポイントカード制」を取るってことなんですね。

つまり、使わなければ(解放しなければ)どんどんポイントが溜まっていくシステムなのです。

ちなみに今、ふと気になって放置しているエアラインのマイルを見てみたら3人でパリを往復できるほど溜まっており、これは家族に知られてはいけない情報だと気付いた次第です。(どうせならプレミアムエコノミーかビジネスで行きたいのでもっと貯めたいところでもある。)(来年あたり行こうかなあ)(ヨーロッパ在住のみなさまにも会えるかなあ?)

まあ、罪悪感もクレジットカードを使うたびに溜まっていくシステムだと思ってもらってもいいでしょう。

つまり、罪悪感が溜まっている人ほど客観的には些細な悪いことでも謝ることができなくなります。

つまり、素直に謝ることができるかできないかってのは客観ではなく主観によって定められ、その人の状態によってまちまちである、という一般論が成り立つのですね。

また、自分がふだんから感情と向き合っており、罪悪感なるめんどくさい感情はさっさと処分するに限る!という主義で生きていらっしゃる方は、そもそもポイントが溜まってないものですから、素直に謝るとができますし、そもそもポイントを溜めるようなことはふだんからしなくなるものです。

だから、素直に謝れるようになりたい!と思うならば、ふだんから自分の感情と向き合い、ポジティブな感情もネガティブな感情もきちんと解放してあげることが大事なんですよね。

>わたしは間違いをしたとき、その場から逃げずに素直に謝れる人間になりたいです。

という希望をお持ちであれば、今やってらっしゃるようにひとつひとつのできごとで感じた感情ときちんと向き合い続けることがいいと思うのです。

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