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子どもの頃に被った大きなトラウマがあると、心を開き、親密になっていくパートナーシップにおいて様々な問題をもたらすようになるものです。
そのため、いつも同じパターンを繰り返してしまうのであれば、しっかりそのトラウマに向き合うことが恋愛上手になる秘訣でもあるのです。
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私は小学校高学年のとき、冤罪でいじめっ子の罪を被せられました。無実を主張しても信じてもらえず、教師からは尋問、友人も助けてくれず、PTAでも問題にされ母も辛い状況に。そんなことが1年以上続き、私は飛び降りそうな精神状態。両親も私のことで喧嘩し母は涙を流す日々でした。
中学校進学でほとぼりは冷めましたが、私は自分に存在価値を求めるように、いい大学、大手企業、見た目も中身も完璧を目指すように。だけど人生が常に不安でいっぱいです。
特に困っているのは恋愛で、温かな家庭を持ちたいという願望が強いのに、全く上手くいきません。20代は蛙化現象が強く、30代でようやく何人か付き合うも不安が爆発して1ヶ月でお別れ。愛情を欲しているはずなのに、心から好きになるのは陰のある人が多く、私が愛してあげたいと思うので矛盾を感じます。
先日はロックマンを好きになるも、いい感じだと思っていたときに彼から他の女をチラつかされ、不安という爆弾を助手席から運転席の彼にぶつけました。こっちから縁を切ったつもりで車を降りましたが、翌日には好きな感情が復活して会いたい&寂しいとLINEする始末。はっきり断られた後に重めの長文ラブレターを送ってしまったので、今度は自爆です。
先生の著書で執着を手放すワークをやったおかげで、明るい未来の私のために、この文章が書けるまでに落ち着きましたが、こんなに不安定なのにロックマンを好きになる私って、なんなんでしょう?笑 幸せな結婚がしたいのです!アドバイスいただけると幸いです。
(Nさん)
小学生ながら冤罪に苦しむとはなかなかハードモードですよね。
そりゃあ死にたくなるくらい辛かったでしょうし、よく生き残られたと思います。
学校の先生に目の敵にされていじめられる話ってけっこうよく耳にするんですよね。
先生だからって人格者なわけはありませんけど、子どもからすれば先生って絶対的な存在ですから心に残る痛みも相当なものがあります。
他の生徒も巻き込んだ“事件”だと学校が針のむしろになりますし、居場所もなく、頼る先もなく、絶望と共に生きていくことになります。
そんな場所からいい大学・企業を目指したわけですから、相当頑張られたと思うのです。
「母も辛い状況に」「両親も喧嘩」とのことですが、両親はNさんの味方になってくれたんでしょうか?
ここはけっこう重要なポイントだと思うのでまた機会があれば教えてくださいませ。
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さて、どうしたってその事件のことに触れざるを得ないのですが、今のNさんが振り返って、その事件が自分に与えた影響ってどのようなものと思われるでしょうか?
「社会に味方なんかいねえ。自分ひとりで戦い抜くしかねえんだ!」と超自立モードになってるようなところはありますか?
中学進学でほとぼりを冷ましたものの、心の中にはいつも孤独感が根付いているようなところはありますか?
一種のエリートコースを進まれたと思うのですが、それに反して内側ではまるで自分のことを罪人のように扱っているところはありますか?
すなわち、素の自分を見られることを嫌悪するところはありますか?(蛙化現象ってその表れとも言えますが)
母に対して強い罪悪感を抱き、それを今も引きずっているところはありますか?
冤罪で周りが全員敵になったように感じたと思いますが、そこで今まで仲良かった友達に裏切られたり、失ったりしたことはありますか?
Nさんはその経験を経て自立し、立派な武闘派女子として成長されたようですが、その一方で、心の中にはいつも不安と孤独と疑いがあって、人になかなか心を許せないところがあるのかもしれません。
まあ、それだけひどい傷を負ってるわけですから無理もありません。
恋愛って深いつながりを求める関係ですよね。
仕事では表面上の付き合いだけでも何とか回っていくし、理性的に振舞うことができればうまくいくことが多いのですが、感情が揺らぐ恋愛はそうはいきません。
だから、例えば「きれいに着飾って美人を装っていても、内面に自信がなければ彼と親密になればなるほど逃げたくなる」ものです。
そういうわけで冤罪というできごとを改めて向き合う時期に来ているのかなあ、とも思います。
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さて、こうした学校での問題はその背景に両親との関係が重要な影響を及ぼします。
特に小学生くらいですとまだまだ家族と結びつきが強いのでなおさらです。
例えば、いじめの問題にしても
「母親に言ったら動揺してパニックになってしまうから言えなかった」
「父にそれを伝えたら『お前が悪い』と言われて余計に傷ついた」
「母にいじめのことを言っても何もしてくれなかったからすごく孤独になった」
そんな経験をされている方も少なくありません。
学校でいじめられて傷ついているのに、そこに両親が追い打ちをかけちゃうこともあるのです。
逆に言えば、親が絶対的に自分の味方で、必ず守ってくれる信頼があれば、学校でいじめられてもその傷は浅く、人生に与える影響は少ない場合もあるんです。
例えば、ある女性は小学生時代、ひどいいじめを受けていました。
ランドセルは川に捨てられる、学校で使う備品は隠される、体操服ははさみでずたずたに切られる、周りから無視されたり、ひどい言葉を投げかけられたりする、という状態が続きました。
相当ひどいいじめなのですが、彼女はそのことがあまり傷になっていないのです。
なぜかというと彼女の父親が相当ヤバい人だったことがその理由です。
娘を溺愛する父親は格闘技の道場を開いており、普段からキレ易い危険人物でした。
常々「お前に何かあったらそいつをヤる」と公言しており、それはウソではなかったのでしょう。
彼女はひどいいじめに遭いながらも「このことを父に言ったらこの子たちは確実に殺される」と思っていたのです。(事実、彼女が幼い頃に近所の子とトラブルになった際に、木刀を片手に相手の家に乗り込んでひと悶着起こしたこともありました。)
だから、彼女がいじめを耐え抜いたのはひとえに「同級生たちを父から守るため」でした。
もちろん、彼女自身も幼いころから武道を叩きこまれた筋金入りでして、自分が本気を出せば小学生男子など相手にならないことを分かっていたこともあります。
ウソみたいなほんとの話なのですが、「親の存在って子どもにとってはすごく大事なんだ」ということを理解していただければ幸いです。
つまり、冤罪事件はもちろんひどいことで、Nさんの人生に少なからぬ影響を与えてることは間違いないのですが、それを一緒に受け止めるべき両親がどう振舞ったのかはとても重要なのです。
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そうして、その事件や両親との関係がNさんの内面に与えた影響を考えれば、蛙化現象にハマったり、付き合う人たちに不安から爆撃を繰り返したりしてしまう理由も見えてくるかと思うのです。
さて、
>愛情を欲しているはずなのに、心から好きになるのは陰のある人が多く、私が愛してあげたいと思うので矛盾を感じます。
こういう矛盾についてご相談されることも少なからずあるのですが、これを「投影の法則」から見てみるとその理由が理解できるかもしれません。
陰のある人を好きになり、愛してあげたいと思うのは、Nさん自身にも陰があり、それを何とかしたいから、と読むわけです。
つまり、相手に見る陰は自分の内にある陰の投影なんですね。
「助けが必要な人を好きになるのは、ほんとうは自分が助かりたいから」と言います。
だから、Nさん自身の中にやはり陰がまだあることを示しているのです。
また、「なぜロックマンを好きになるの?」という疑問に関しても、投影を使えばあっさりと「自分もまたロックウーマンだから」と言えるかもしれません。
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少なくてもNさんの文面を読めば、孤独感の強さと(主に母に対する)罪悪感が深いことが見て取れます。
この孤独感や罪悪感が異性と親密になることを怖れさせ、拒否させることは他のネタを見てもよく分かることでして、やはりこの部分と向き合っておくのが恋愛をスムーズに進めるための秘訣と言えるでしょう。
ということで、最後に詳細が分からないので曖昧なのですが、一般的なそのトラウマと向き合う方法をお伝えしたいと思います。
ただ、すごくしんどくなりそうだったり、痛みが噴き出たりした場合は一人で扱うにはちょっと荷が重すぎるようなので中断することをお勧めします。
(1)その当時の自分の気持ちを思い出す。それをただただノートに書き出す。
(2)その当時の周りの人に言いたかったけど言えなかったことを同様にノートに書き出す。
(3)今の自分が当時の自分に会いに行ったらどんな言葉をかけてあげたいかをノートに書き出す。
(4)今の自分がその当時の自分の話を聞き、抱きしめてあげることをイメージする。
シンプルですけれどなかなか効果的です。その分、リスクもありますので使い方にはご注意ください。
さらにパートナーシップに関してもワークを追加しておきましょう。
(5)好きな人の前で自分がどんな振る舞いをしてしまうのか?(強がる、隠す、いい子に振舞う、我慢する、等)
(6)好きな人に冤罪のことを話すシーンをイメージしてみる。できれば手紙に書いてみる。
(7)好きな人の前で自分をさらけ出す(裸になる)イメージをしてみる。自分の心を開くイメージをしてみる。
このあたりのアプローチはいいレッスンになると思いますのでお勧めです。
きっと改めて冤罪と向き合うことはNさんの人生を大きく変えるきっかけになると思いますので、ぜひ気合を入れてやっていきましょう。
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