価値観の違い、常識の違いを受け入れることはとても難しい~その人の個性をありのままに受け入れられますか?~



自分とは違う価値観を持っている人を受け入れるのって難しいですよね。
どうしても自分が持っている常識と比べてしまい、相手を否定的に見てしまいます。
夫婦という近い距離感であればなおさら。
自己肯定感に続いて、他者肯定についてのお話です。

夫の取説をお願いします。
夫の日常の行動や本人のこと以外の時間感覚について解説頂けましたら幸いです。

じゃないと、武道派女子としては診断名を無理矢理つけさせてバズーカーをぶっぱなし木っ端微塵にしたくなるので 笑

①日常の行動
・チャイムがなる→今やっている作業を終わらせてからチャイムに出るか、何もしてない時は、他のことをしてからチャイムにでる。
→妻としては、相手を待たしてるから、チャイムが鳴ったら、作業していても手を止めて対応しない?もしくは、なぜワンクッション挟みたいかわからない。

②本人のこと以外の時間について
・夫が家族の病院や通勤通学の送迎をています。夫の支度が終わるのに時間がかかったり、自分の家事を納得するまでやり切りたいタイプのため、いつも家を出発するのが約束時間を20-1時間過ぎてしまいます。
・家にお客様がいても、夫の役割である洗濯をやり始めたり…。
・朝は7時に家を出るのに7時に病児保育に電話をはじめてみたり。

よくわからないですが、素直にやるべき行動が出来ないのは、どうしてでしょうか?
個人的解釈としては、先を見通す力の弱さ、人に合わせるのが無意識に癪にさるのかなー、本当は送迎したくないのかなー?と思ってます。

根本さん、ヘルプミーです。
(Mさん)

あらまー。それは大変ですねえ、奥さまー。

でも、他人と共生する夫婦生活においては多かれ少なかれ似たような事象が発生しているのではないでしょうか?

とりあえず、そういうときのベストとも言える対処法をご紹介しますので、ぜひとも参考になさってくださいませ。

※gomi_suteroさまのインスタ。
https://www.instagram.com/gomi_sutero/

要するに、奇々怪々な「夫」という生き物に対して、

・ツッコミを入れる。
・笑いに変える。
・ユーモアのセンスを磨く。

という方法が最高だと思います。

「エゴは笑わない」と言いまして、“自分の中の”欲求・思考・常識・痛みなどにしがみついている間は「笑えない」んです。

けれど、それをどう笑いに変えようか?と意識し始めたところからユーモアのセンスが磨かれていくようになります。

そもそもこのgomi_suteroさんも初めは夫の所業に肚を立ててばかりいたそうですが、そんなイライラする日々は惜しい!と思って、それをツッコミを入れてインスタに晒すことでストレス発散しようと思ったそうです。

イライラをユーモアで解消するのはものすごくお勧めですので、家庭だけでなく、職場でもぜひとも意識されてみるといいですよ。

ボケるのはけっこう才能要りますが、ツッコミは才能なくてもイケますので。

さて、最高の解決方法を伝授してしまった後は蛇足に過ぎないかもしれませんが、これだけで終わってしまうと「いつからお前は他人のネタを紹介する記事を書くようになったんだ?」と各方面からお叱りを受けそうなので、今日は「違いを受け入れるのって難しいよねー」という話をしていきたいと思います。

私たちは知らず知らずのうちに「常識」という名の「正しさ」に支配されています。

例えば、これをお読みの皆さまの中には「今のご時世、マスクをするのが正しい」という常識&正しさを持っている方も少なくないんじゃないでしょうか?

それを「常識」と捉え、正しさとして使ってしまうと「マスクをしていない人はおかしい。間違ってる。制裁すべき。」なんて発想に至ります。

「ふつうそうするもんでしょ?」という常識はけっこう怖くて、それが同調圧力を生みますし、巡り巡って自分自身を窮屈にしてしまいます。

なぜなら「ここでの常識とは何だ?どうするのが正しいのか?」と常に意識するようになるわけで、そうすると他人軸に生き方をしてしまうんですよね。

そして、こうした「常識」とか「正しさ」とか「ふつう」という意識が強くなると、個性の違いを受け入れられない、価値観の違いを否定する、という問題を生み出すわけです。

これは日本人に特に強い観念だと思っていまして、閉塞感や窮屈な感覚につながりますね。

例えば、Mさんは「チャイムが鳴ったら相手を待たせないように迅速に対応する」という価値観をお持ちですね?

ついでに「家にお客様がいたら洗濯はしない」とか「出発時間はきちんと守るべき。家事や自分の支度はそれに向けて準備すべき」という価値観もありますよね?

そして、きっとこの記事をお読みの方は「そうでしょ?それが当然でしょ?常識でしょ?ふつうはそうするでしょ?」という風に感じられたと思います。

つまり、Mさんの夫くんはおかしい。人としての常識がない。みたいに思った方も少なくないと思います。

そして、Mさんも私がそのように指摘すると「え?当然じゃないですか?玄関に待っている人がいるのに待たせるなんておかしいでしょ?」と思いません?

さらに、「きっとみんなそうだと思います。」と思っちゃいません?

この「みんなと同じことが正しい」という発想を私たちは非常に根深く持っているようですね。

そうして「チャイムが鳴ったら他のことを置いてでも対応した方がいい」という同盟を組んで、「夫くんは間違ってる!ほら、みんなそうだと言ってる!だからそれはおかしいことよ!だから、直しなさい!」と数の論理で彼を攻めようとすると思います。
(というか、すでに心の中ではそういう風にしていると思います。)

一方、私がこういう表現をすると「え?間違ってるんですか?」と思われるかもしれません。
「正しさにこだわる」「正しいことをしていると安心する」という思いをお持ちの方は何かと「これって正しい?間違ってる?」ということを気にされてると思います。

そうすると私たちは「自分と同じ価値観を持っている人とは付き合えるけれど、違う価値観を持っている人とは付き合えない」という状況になります。

そして、あちこちで「正しさの争い」が生まれていますね。
夫婦喧嘩の多くはこの「価値観の違い」と「正しさの争い」から生まれてると言っても過言ではありません。

ということで、私はMさんのお話を読みながら「そりゃあ、イライラするよなあ。バズーカぶっ放したくなるよなあ」と思う一方で、「旦那さん本人はどう言うてるの?」という疑問を持つんですね。

「なんで、チャイムが鳴ってるときにワンクッション挟むの?」って。

ちなみにMさんのご主人はどう答えられました??それを知りたいなあ、と思うんです。

自分と同じ価値観の人と一緒にいると楽ですよね。
でも、その人ともすべてにおいて一緒とはさすがに言えないですよね。

彼と結婚したMさんも、きっと彼と合うところもあるだろうし、尊敬できる部分もあるし、感謝しているところもたくさんあるんだろうと思います。

けれど、やっぱり全部が全部一緒ってことはあり得ないですから、その「合わない」「理解できない」「受け入れられない」という点で問題が起きてきます。

Mさんは「人に迷惑をかけてはいけない」という価値観を強くお持ちなんだろうと思います。だから、人を待たせることはしないし、時間もきちんと守るタイプだと思います。

そして、その価値観は人間関係においては素晴らしい側面がある一方で、時に自分の首を責めるものにもなります。

つまりは諸刃の剣です。

これはあらゆる価値観に言えることです。

ちなみに「人に迷惑をかけてはいけない」という価値観を持っている人は、罪悪感を感じやすくなります。
また、「これは迷惑じゃないだろうか?」と考えることが多くなるので、他人軸にもなりやすいです。

メリットもたくさんありますが、こうしたネガティブな面もちゃんとあるわけです。

ちなみにこの「迷惑」に関してはこんな価値観もありますね。

「人は他人に迷惑をかけるものだから、他人に感謝できるようになりなさい。」

どっちがいい、というわけではもちろんなく、「違い」がそこにあるだけです。

この「違いを受け入れる」「違いを理解する」ということはなかなか難しいものかもしれません。

関西に住んでると「ボケたらツッコむ」という価値観があって、誰かがボケたらちゃんとそれを拾わないと場の空気が白けるし、「えー、ツッコんでーなー」と怒られます。

とはいえ、これも「価値観」の一つですよね。

「そうかー。関西ではそういう価値観なのかー。ふーん。自分とは合わないなあ」と思う方もたくさんいらっしゃると思います。

注:けれど、関西人は関西以外の人にはそのような過酷な要求はしないので安心してくださいませ。基本的にホスピタリティに溢れた良い人たちです。むしろ、お節介が過ぎて平気で間違った道を教えてくれるので道を尋ねるときは相手を選びましょう。

この「ボケたらツッコむ」も「チャイムが鳴ったらすぐに出る」もひとつの価値観に過ぎない、と言われたらどう思います?

すっごく違和感あるでしょう?

でも、あくまで「自分自身が持っている価値観」としては同じレベルなんです。

良いの悪いの正しいの間違っているのではなく、自分が信じている価値観の一つなんです。

このことが分からないとたぶんずっと誰かと戦い続けることになるでしょう。

私の古いセミナー仲間に不思議な男性がいました。

彼は寝るまでに様々な儀式があり、最低でも3時間はかかるそうなんです。
ふつうにお風呂に入って、髪を乾かして、歯磨きをするだけでなく、寝るまでにあれこれすることがあるんですね。

だから、彼はいつも9時過ぎには家に帰っていないと寝る時間が12時を回ってしまうので、一緒に食事をしていても気もそぞろでした。(だから、基本的に彼は飲み会には来ないです。)

家を出るまでも3時間とは言わないですが、自分で決めた様々な手順があって、それをひとつひとつクリアしないと次に進めないので、時に大きく遅刻して現れることもありました。

まあ、いわゆる「こだわりの強い人」なのですね。

Mさんのご主人の話を聴いて、彼のことを久々に思い出しました。
ああ、そういう人っているよなあ、と。

他人から見ればどうでもいいことにこだわってしまったり、きちんとした手続きを自分のペースで進めないとダメだったり、こだわりが強すぎて時間がかかりすぎたり。

ある種の職人気質と言えますし、何らかの病気?とか思われるかもしれませんけど。
あ、病名がついたら安心できるという“価値観”を持つ人もいますね。

自己肯定感をあげる方法に「まあ、それが今の自分なんやからしゃあないやん」というセリフがあるわけですが、これは同時に他者を肯定するときにも使えるわけです。

「彼ってそういう人なんだからしゃあないよね」と。

正しい、とか、常識、とかではなく、「その人そのものを見る」ということが大事なんです。

Mさんや皆さんも他人と比べてどうのこうの言われるのって気分よくないでしょう?

「常識」と比べられて「それは間違ってる」と言われるのも気分よくないと思います。

ならば、それを夫であっても他人に対してやらないほうがいいと思うんですよねー。

夫婦や親子って距離が近いですから、特にその「違い」が浮き出ます。

そうするとどうしても「自分の価値観(常識)を押し付ける」ということをしやすいものです。

そして、相手もまた同じことをするので、ここで揉めるわけですね。

もちろん、それを受け入れるかどうか?ってのは自分自身に選択がありますから、受け入れられないのであれば離婚するのもひとつの手ですね。

なので、こんな視点を持ってみるのはいかがでしょう?

相手にイラっとしたとき、
相手のことをおかしい!と思ったとき、
相手に「それって間違ってる!」って言いたいとき、

1)『自分の中にあるどんな価値観がそう思わせているのだろう?』と考えてみる。

2)その上で、「相手はそういう人なんだなあ」と一旦肯定的に受け入れる。

3)そして、「じゃあ、あたしはその相手とどのように付き合おうか?」を選択する。

これを夫婦間で成し遂げるには相当な意識の高さが必要ですけど、めっちゃ楽になりますね。

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