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自分と向き合い始めると、少しずつ本来の自分が見えてくるので、今まで当たり前に付き合ってきた人たちとの関係がギクシャクしたり、人に会うことがめんどうになったりすることがあります。
今まで身に着けてきたメイクが剥がれ落ちてきて素顔の自分が現れてきたからかもしれません。
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テーマのタイミングが合う時がありましたら「人付き合いの心理学」についていつかお聞きしたいです。
根本さんのお話をよく聴くようなって自分の心に関心が向かうようになったせいか、以前は苦どころか好きだった人付き合いが物凄く…面倒くさくなっていてそれが今いちばんの悩みごとかもしれません。
先日も恩師を囲む会の連絡が来てもうハラワタ煮えくりかえるくらい「めんどくせー!!!」となりました。
いや、別に嫌な思い出があるとかじゃなくて、むしろ感謝すごくしてるし、なんなら昔の私は幹事まっさきにしてましたからね…。
あと今、勤め辞めて社会的な身分があやふやなことも大きいと思います。
武闘派女子よろしく、私にとってバリバリ働いてるご身分て相当な戦闘服だったんだなぁと思います。
別にみんなの近況とか知りたくないし。
自分のことも話したくないし。
赤の他人とも最近はめんどくさくて。
先日も根本さんのブログ参考に自分が本当に喜ぶ一着が欲しくなって、前は二の足を踏んでた大人ガーリーなブランドに行ってきたんです。
(子ども時代に女の子やれなかった人の話とか他にも色々心あたりあって)
とにかく前から気になってたけど、自分が身につけるにはおこがましいと思ってた服屋さんでお気に入り探ししました。
服探し自体はすごく楽しくて、これっ!て服はその時は見つからなかったけど、少女の自分がすごく喜ぶ感じがありました。
店員さんもお店の雰囲気と同じでとても感じのいい方で、和やかにお話できたのですが、後から少し疲れて。
私は接客業をしてたことがあるくらい人当たりかなりいいほうだし、無理にやってるてより楽しめる方だと思ってました。
でも暫くもう行かなくていいやと帰って来てから強く思ってる自分がいました。
そして結局そのブランドの公式ネット通販でお気に入りを探して買いました。
手にとって感触とか質感とか、それに着てみての感じ方とかが大事だと思ってたのに。
うーん。です。
私人嫌いになってしまったのでしょうか。
根本さんに人付き合いのいろはについてお聞きしたいです。
(Hさん)
個人セッションとかでHさんのお話をお聞きしたら、「ああ、あるよねー。そういうこと。めっちゃあるあるよねー。全然変なことじゃないよー」とテキトーな感じで答えられて「は?なんやねん、こいつ!」と思われること必死な根本です。こんにちは。
それだけ成長した(変化した)ってことで、むしろ、吉兆だと思って見ると良いです。
戦闘服を脱いで素になった、と思ったらいいんじゃないでしょうか?
でも、別に人嫌いになったわけではなくて、本質的にHさんは人が好きな人だと思います。
ただ、今まで当たり前に付き合っていた人とは付き合えなくなっただけで。
でも、そんな自分がめちゃくちゃ変わったような、成長したような感覚ってないじゃないですか?
例えば、ある男性は起業して3年めちゃくちゃ頑張って会社を軌道に乗せてひと段落したときに、かつての同僚と飲みに行ったんですね。
3年前までは楽しくわちゃわちゃ飲んでいた仲間だったのに、今では「上司の愚痴」「会社への不平不満」「出世した奴への嫉妬」に加え、「お前はいいよなー。けっこうなご身分になったんだろ?今日の呑み代はお前が出せよな」みたいなことを言われて、心底がっかりし、悲しくなり、「こいつらとはもう会えねーな」と寂しく帰途に着きました。
そんな彼に
「世界が変わってしまたようですね。寂しいですが、仕方のないことだと思われます。それはとても悲しいことですけれど、もう彼らとあなたは住んでる世界が違うという認識持たれた方がいいかもしれません。でも、彼らもまた成長して再び会える日が来るかもしれませんから、それを楽しみにしましょう。それまでは自分と波長の合う人と一緒にいることがずっと大事だと思いますよ。」
なんて武闘派女子に相対するのとは打って変わった丁寧かつ優しい口調でお伝えしました。
彼の場合は、独立起業して会社を軌道に乗せて、という目に見える形での変化・成長があり、それに伴い、内面だってすごく成長したことは実感できるので、分かりやすい例なんですけど、Hさんにも似たようなことが起きてると思っていいんです。
「なんか、あたし、めちゃくちゃ成長しちゃったみたい。きゃは。」ってやっとけばいいっす。
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自分の内面と向き合うと様々な変化が訪れるのですが、その典型的なものが「人付き合いが変わる」ということです。
それまでは戦闘服を着こんで、ばっちりフェイスペインティングも決めて、オラオラと他人と付き合ってたとしますね。
その生き方は戦場ではバリバリ合うし、成果だってあげられるわけで、それでHさんは幹事も「あっしに任せてくだせぇ」と積極的に名乗りを上げるし、接客業で鍛えた腕で人当たりの良い対応を身に着けられたわけです。
でも、そもそも戦闘服をなんで着込んだのだろう?って疑問が出てくるわけで、今までは「自分よりも他人が優先」とか、「自分のことは常に後回し」とか、「人から好かれることが最優先」とか、「嫌われるのがイヤだ!」とか、「敵は制圧すべし」などの方針によって、どこか「自分じゃない生き方」をしてきたのかもしれません。
でも、それって誰にでもあることですけどね。
子どものころから親の顔色を伺っていたらもちろんだけど、学校で「みんなと一緒にしなきゃダメ!」と思い込んでいたら、自分よりは周りを優先しちゃいますよね?
また、いじめだったり、人から嫌われたりするのが怖い分だけ、自分を殺して周りに合わせちゃうことも増えるでしょう。
さらには「こういう風に振舞ったら他人から慕われる。モテる。」って思うようになったら、本来の自分なんて押し隠して「モテキャラ」を演じるようになるでしょう。
そうして、素顔の上に分厚いメイクをし、戦闘服をばっちり着込んだ大人ができあがるわけです。
その間に何らかの挫折やトラブルに見舞われたら、それを回避するために、さらに分厚くメイクを塗りたくったりもするでしょう。
そこではある程度の成功体験が得られるわけですけれど、同時にどこか「あれ?あたし、ほんとの自分を生きられてない?」なんて思いをひそかに持ち続けることになります。
そうして自分と向き合うようになったら、自然とそのメイクが剥がれ落ちていって素顔の自分が現れるようになります。
★そんな具体的なメイク落としの本ならびにセミナー動画はこれです。
*『「いつも無理してるな」と思った時に読む本』(大和書房)
*セミナー動画:心のメイクを落として本来の自分らしさを取り戻すワークショップ3days
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でも、そこで実はちょっと意外な変化が起こります。
意識するしないは別として、今まで人に対して気を使いまくっていた人は、その反動によって、人と付き合うのがめんどくさくなります。
人と会うとなったら気合を入れてメイクして戦闘服を合わせて勇んで家を飛び出していたのが、「いやー、そんなのしんどいっすよー。めんどくさいっすよー」となるわけです。
「素顔の方が楽なんだけど、今まで付き合ってた人たちの前に素顔を晒すのはちょっと恥ずかしいしなあ。かといって、またあの分厚いメイクをするのも嫌だしなあ。会いたくねーなー」と。
同じように、それまで無理して頑張って人と付き合ってきた人は「もう無理したくない、頑張りたくない」と思って人と会うのが面倒になります。
さらには、今まで頑張ってた分、ちょっと疲れだって溜まってるのかもしれません。
Hさんは今、そんな状態なのかもしれないですねー。
自分の内面と向き合うことにより、本来の自分が何となく見えてきて、今までの自分を出すのがめんどくさくなった、という状態。
さらに、成長したことで今までの自分とは違う世界に移行したので、今までできていたことがしんどくなった、という状態。
>前は二の足を踏んでた大人ガーリーなブランドに行ってきたんです。
これってHさんの成長を表していないっすかね?
今までの戦闘服を手放して、ガーリーな方向に行くって、なんか女性性もだいぶアップしたってこと?
今まで興味はあったけどできなかったところに一歩踏み込むことって、やっぱり成長ですよねー。
いわば、今のHさんはそれまでのメイクを落として、素顔で人と接するレッスンを開始されたようなものでしょう。
今までの反動も出るし、すっぴんで人と接することに慣れてないし、今までと同じことはしんどいからやりたくないし、、、、と。
それに慣れていくと、接客業で培った人当たりの良さは「武器」として使いたいときに使えるようになりますし、恩師を囲む会にも今までとは違った自分で参加して楽しめるようになっていきます。
また、それ以上に新たな出会いや新たな居場所が見つかる可能性も高いですよね。
ってことで、ものすごく順調に進んでいらっしゃいますので、今日はぜひとも「よっしゃ!」とガッツポーズを決めたのち、秘蔵のどぶろくで祝杯して泥酔してくださいませ。
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さて、ちょっと違う角度からもうひとつ。
自分の内面と向き合い始めると、それが面白くなって、他人に興味が向かなくなる場合があります(それも一時的なことですが)。
自己探求というか、自己開発というか、いろんな自分、ほんとの自分を発見することが面白くなるんですね。
それはそれで素晴らしいことなので、とことん自分と向き合い続けてみてください。
Hさんはどうか分からないのですが、今まで他人軸で自分よりも他人を優先されてきた方はきっと自分を発見する喜びに出会えると思います。
「ほんとは一人旅が気楽で好きなんだー。」
「みんなとわちゃわちゃするのが楽しいと思ってたけど、少人数でしっぽり飲むのもいいよねー。」
「今まではアクティブなことが好きだと思ってたけど、意外とおうちで一人で過ごすのも楽しいよね。」
「いろんな人と出会うことで刺激を得てたけど、友達は少なくても深く付き合う方が私らしいのかもしれない。」
「家庭的な雰囲気って自分にないと思ってたけど、意外と家事が好きかもしれない。料理にハマりそう」
そうして、「今までの自分」のメイクをはがし、「本来の自分」で生きられるようになるとめちゃくちゃ生きやすくなり、楽になるんですが、それだけではないんです。
それまで身に着けてきたメイクていざってときに役立つ武器になるんですよね。
だから、決してそれは無駄にはならないのです。
幹事を務める能力や、人当たりの良さを必要なときに発揮できるんです。
素の自分、ありのままの自分、ほんとうの自分で生きることを目指すのはもちろんですが、それまでに培ったスキルは必ずしも無駄にはならねーぜ!ということも覚えておかれるといいです。
★改めて、ピンと来た方はこの本や動画をじっくり見てメイクを落としましょう!
*『「いつも無理してるな」と思った時に読む本』(大和書房)
*セミナー動画:心のメイクを落として本来の自分らしさを取り戻すワークショップ3days
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