話題を自分から提供することがとても苦手です。



実は私もそれはあまり得意ではないのです(笑)
だから、皆さんからリクエストを頂いて答える方が記事を書きやすいのです。

苦手なことを受け入れると、苦手なりにできるようになったり、事前に準備をしたりすることができます。
やはりここでもカギは自己肯定感なのです。

根本先生、こんにちは。
ブログを拝見したり、過去一度セミナーに参加させていただいたりと、いつも根本先生のアクションを楽しみにしております。

さて、仕事のなかで悩みがあり、いつかネタになればとメールさせていただきました。

私は極端に親密でない人付き合いを避けてしまう傾向があります。
話すのが苦手で、話題を自分から提供することがどうしてもできないのです。

上司と取引先を訪問する際、その中で自分から話題を提供することのない私に、先日上司が「黙っていなくても、聞きたいことは自分からどんどん質問していいんだよ」と言ってくださいました。

が、それは私にとって大問題で、話題が見つけられないのが怖い私は、次の取引先訪問から逃げたくてたまりません。

ビクビクしすぎて思考がストップしてしまっているというか..。
質問してもいいと言われても、「何を質問していいのかわからない」。そんな感覚です。

親子関係では昔から母の機嫌を伺っては嘘をついていました。
中学生の時ひねくれがピークに達して色々派手にやってしまいましたが、今はうって変わりすごく静かな人間になりました。
今は一人暮らしですが、やはり親子関係の克服が一番のカギなのでしょうか。

根本先生流の克服法をご教示いただけますと幸いです。
よろしくお願いします。
(Yさん)

とりあえずの対処方法としては「話題を提供できないという話題を提供する」という手がありますけど、もう使用済みでしょうか???

きっとYさんと同じように感じていらっしゃる方って少なくないと思うのですが、何を話していいか分からない、何を質問すればいいか分からない、という方に見られる傾向として、

〇いい質問をしようとしてプレッシャーをかけている
〇ちゃんとした話題を振ろうとしてプレッシャーをかけている
〇失敗やスベることを怖れている
〇ふだんから考えすぎの傾向がある。

なんてところがあるんですけど、もう一つよくありがちなのは

〇誰でもやってることなんだから自分にもできるだろうとあらぬ期待をかけている。

という意識から生まれる「準備不足」です。

例えば、料理が苦手なんだけど成り行きで明日、友達を招いて家でちょっとしたホームパーティをすることになったとするでしょう?

その時、当日友達を招いてから「じゃ、何を作ろうかね?」って考えるでしょうか?

それは料理が得意な人のすることで、苦手な人は数日前からあれこれ考えて、人に相談して、ネットでレシピを漁り、何なら前日に試しに作ってみたりしますよね?

それはお招きする人が大切な人であればあるほど真剣になると思うのです。

そして、そういう機会が増えるほど、料理も徐々に得意になっていくと思うのですね。

で、対人関係も同じなんです。
コミュニケーションも料理と同じスキルです。

Yさんの場合は訪問先があらかじめ決まっていてアポも取れているんですよね?
飛び込みじゃないですよね???

ということは、担当者や先方の会社の情報も手に入れられるし、事前に練習することもできるし、「何を聞いていいか分からないんです~」って上司や同僚に相談することもできますよね?

元々苦手なのに、いきなり本番一発勝負をかけようとするのは、そりゃあ、びくびくするし、緊張で何もしゃべれなくなるもんだと思いませんか?

ここで大切なのは「苦手なことを受け入れる」という自己肯定感です。
自己肯定感というのは自分ができることとできないことの区別をちゃんとすることなんです。

できない自分を責めるのではなく、ごまかすのではなく、許して、受け入れる、ということ。

ただ、その場合、大切なことは「相手を尊重する」ということであり、「与える意識」であることは言うまでもありません。

つまり、取引先の担当者のことをもっと知りたい、喜ばせたい、という意識であり、この取引によって両社にとって利益をもたらしたい、という意識です。

怖れが強くなるとついつい自意識過剰になって自分のことばかり見てしまいますよね。
そうすると独りよがりになってしまいがちです。

できないことを受け入れたら人はそれを何とかしようと動き始めます。
誰かに頼んでもいいし、教えを請うこともできるし、事前に練習することもできます。

ほら、プレゼンの前に一度ならずリハーサルするでしょう?
それと同じですねー。

でも、自分ができないことを受け入れずに否定していると、「まるでコミュニケーションが得意な人と同じ振る舞いをしようとする」わけです。
そして、結果は・・・お察しの通りです。

苦手なこと、できないことに謙虚になる、ということをまずはやってみましょう。
これも大切な自己肯定感です。

ということで、お約束のコレ。

「敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法」(あさ出版)

そして、その上でコミュニケーションについて書いた本はコレ

「敏感すぎるあなたが人付き合いで疲れない方法」(フォレスト出版)

Yさんはどうか分からないのですが、プライドの高い人などにそんな提案をすると、「たかが交渉でそこまでしなきゃいけないんですか?」という反応を示される方もいます。

私は「ええ、もちろん、そうですよー。苦手なことなら練習した方がいいですよねー。それがあなたにとって大切なことならば」と答えます。

「でも、そこまでする気になれません」というならば、「じゃあ、しなくてもいいんじゃないの?黙ってても別に問題じゃないでしょう?」と答えます。

そこで「練習とか努力しなくてもできるようになりたいんです」とおっしゃる方がいるので、先ほどの料理の話とか、「あなたはいきなり自転車に乗れるようになりました?」みたいな話題を振ることが多いです。

で、そこから見えてくるのは「そもそもどうして質問ができるようになりたいと思っているの?」という部分です。

もしかしたら、自分のプライドを満たすため、とか、恥をかかないため、とか、相手に変な人だと思われないため、などの理由が出てくるかもしれません。

でも、それってあまりモチベーションがあがる理由ではありませんよねー。

Yさんを実際にカウンセリングするとしたら、そもそも論としてこんな質問をすると思います。

「その場面で黙ってたらあかんの?何か質問したり、話題を振らなきゃダメなの?」

「そもそも人に興味ある?(笑)」

「話すのが苦手っていうけど、友達と一緒にいるときもそうなっちゃう?それとも友達の前ではしゃべれる?」

「今の仕事は好き?向いてる?」

私たちは知らず知らずのうちの「こうであるべき」という答えや理想を持っています。
そして、そこに自分を当てはめようとして、当てはまらないと自分を責めるのです。

そもそもそんなに好きな仕事じゃなきゃ、取引先のことをそんなに知りたいと思わないし、交渉にもそれほど熱が入りませんよね。

だったら、今の状況は正しいじゃないですか。

例えば、そんなYさんも絶賛逃亡中の野良猫くんを何とか口説き落としたい!と思ったら、めちゃくちゃ気合入れて「どうしたらコミュニケ―ションがうまくなりますか!!」ってかけこんでくるかもしれません。

そこまでしないってことはそこまでのモチベーションに賭けるってことなんです。

だとしたら、コミュニケーションの練習は自分がやる気になれるジャンルでする方が成長も早いですね。

だから、仕事は好きなの?ってお聞きするし、「どうして、取引先とコミュニケーションを円滑にしたいの?」ってそもそも論に目を向けるんです。

それに、もしかしたらYさんって芸術家タイプで、自分が興味ないことには全然エネルギーを向けられない人かもしれないですよね?(私がそういうタイプです)

そうすると、たいして好きじゃない仕事をしていたり、そんなに興味のない人と接するときにはわざわざ話したいと思いませんよね??
それならそれでいいんですよねー。

やりたいくないことをうまくやろうとするよりも、やりたくないことはやらないって姿勢の方が全然健康的だと思うのです。

ということで、じゃあ、Yさんのやりたいことは何なの???という展開になるのは最近の私のブログの特徴ですね~(笑)

お母さんとの関係は人間関係全般に影響を与えることが多いです。
顔色伺ってたんなら、知らず知らず他人の顔色を伺う癖が付いてしまうでしょう。

とすれば、お母さんとの関係を見つめ直すことも根本的(ここはコンポンテキと読みましょう)に効果があると思います。

そういう方にはこんなセミナーもお勧めです。

東京:5/26(土)13:00-16:00
大阪:6/2(土)13:00-16:00
「本気の手放しワーク」
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/24013

東京:5/27(日)10:00-18:00
大阪:8/4(土)10:00-18:00
「根本裕幸の1DAYセミナー~問題を解決して幸せな自分になる~」
https://nemotohiroyuki.jp/event-cat/23795

今の自分を受け入れて、今できることから始めていきましょうね~!


あわせて読みたい