不器用で、メジャーな道を歩けないマイノリティは、どう生きてゆけば良いと思いますか?



既製服が体に合わなければ、オーダーメイドにするほかありませんよね。高いけど。
既存のライフスタイルが自分に合わなければ、自分で作るほかありませんよね。

根本さん、こんにちは。いつもブログありがとうございます。
今日は泳ぎ続けるマグロについて、ご質問があります。
というのは、私やっぱりマグロなんだ。って気が付いたんです。
何だかんだ仕事は出来るし早いし、ただ席に座って日中ぼーっとしてるなんて、死にたくなってしまうのです。
がしかし、マグロには燃え尽き症候群が伴い、不定期な持続可能な鬱状態もあり、辛いです。頑張ってもこれじゃあ、元の木阿弥ではないでしょうか。

私みたいに不器用で、メジャーな道を歩かない(歩けない)マイノリティは、どう生きてゆけば良いと思いますか。
(Sさん)

ここで言うマグロってのはたぶん「動いていないと死ぬ」という属性を持つ自立系男女のことを指すんですよね?
まさか「ベッドの上ではマグロ」という意味ではないですよね?

ちなみに後者の意味でSさんの文章を読み返すとめっちゃ笑えますな!笑

私は基本的に「自分に合わせた人生をデザインするのがよろしい」という持論を持っています。自分自身がそうだったからなんですけどね。

例えば、あるお嬢様の話です。
彼女は幼い頃から何不自由なく育ち、両親にも兄たちにも愛されて育ちました。
大学進学を期に東京に出て来て、卒業後、一般企業に就職をしたのですが仕事をしていると苦しくなり、転職を繰り返すようになります。
その間、ずっと実家からは生活費を支援してもらっていました。
また、恋愛もあまりうまく行かず、始めは優しいんだけど、付き合いが長くなると彼女に暴言を吐くような男性とばかり付き合っていました。
それでカウンセリングに来られたんです。

で、こういう質問をしたんです。
「もしさ、仕事しなくてもさ、親からの仕送りで生活していけるの?」

彼女は恥ずかしそうに俯き加減で「ええ、実は。はい。」とおっしゃいました。

そして、根本先生はこういう話をするんです。
「じゃあ、何で働くの?親が支援してくれてるなら仕事なんてしなくてもいいじゃん」

彼女は「は?こいつ何言うてるの?」と言う顔で根本先生を見ていうわけです。
「でも、やっぱり社会人なんだし、働かなきゃと思うんですけど・・・」

そうすると根本先生はこう言うんですね。
「でも、働かなくても生活していけるんでしょう?親も喜んで支援してくれてるんでしょう?」

彼女は「こいつ、何痛いところ突いてくんねん」と言う顔で根本先生に言うんです。
「父はぶつぶつ言ってますが、母や兄は『お父さんが好きでお金出してくれてるんだから、全然気にしなくていいのよ』って言ってくれてるんです。それに私、甘えて・・・」

まあ、そんな話をしていたのですが、彼女の中にはこういうルールがあるんです。

1.社会人は働くべきである
2.働いていないなんて恥ずかしい
3.いい大人が親のすねをかじってはいけない
4.周りの人たちはみんな働いている
5.自分も他の人と同じようにしなければならない
6.この年になったら親に甘えるよりも労わらなければならない
7.このままでは将来が不安だから何とかしなきゃいけない

で、彼女に聞くんです。

「これらのルールはあなたを幸せにするルールですか?それとも?」

答えは自明ですよね。

だって、どれも自分を苦しめるものです。

1,3,6あたりのルールは周りから押し付けられたルールですよね。

2,4,5あたりは周りとの比較から生まれてきたもの。あなたと周りの人って同じ人なの?と聞かれたらNoって答えるんだけど、私たちはついつい周りの人と同じようにするのがいい、という価値観に支配されています。

7についてはちょっと特別な話になるんですけど、心配要りません。
ちゃんと自分を受け入れれば、そういう人と巡り合っていきます。

そもそも彼女が転職を繰り返し、暴言を吐く彼氏とばかり付き合って自分を傷つけているのは、この1~7のルールがあるからなんです。

「自分」ありきではなく、「他人」ありき、という生き方をしているので、「自分」がいないんです。

例えば私は辛いものが好きだけど食べられません。
だけど、私が懇親会の席で「一流カウンセラーたるもの、唐辛子の一気食いができなくてどうする!」って言うたら、おそらく参加者さんたちは「あ、こいつ、アホだ」と思うはずです。

だから、韓国料理は好きだけど「辛いのはちょこっとだけ、あとは辛くないのを頂く」というスタイルを取ります。
それに異論を唱える方はいらっしゃらないと思います。

でも、人生に関してはどうなんでしょう?
「私、○○がダメだから、△△で行く」という生き方を否定してる人、多くないでしょうか?
「○○がダメな私はダメだ。△△なんて許されるわけがない」と思っている人、多くないでしょうか?

それで自分にフィットしない仕事をし、人間関係に耐え、ストレスを抱え、そして、そのストレスをアンダーグラウンドで解消し、ということをずっと繰り返してしまいます。

それは他人軸という生き方なのです。

私がかつてサラリーマンを辞めようと思ったのは自分にその生活スタイルが合わなかったからですが、それを思い知らされたのは、先輩であるNさんとSさん、そして、後輩のOくんなんですね。
私が辛い、苦しい、嫌だ、と思っているサラリーマン生活を彼らは楽しみ、喜んで、幸せそうにしていたんです。
「あ、自分はこういう生き方はできない」ということを教えてもらって、その後はフリーやそれに近い仕事をずっとしています。

だから、そのお嬢様にも
「『自分』に合わせたライフスタイルを考えなきゃね。お嬢にしかできないこともあるし、そういう生活に困らないからこそできることもあるよね。それを探していきましょうね」
なんて話をしました。

ちなみに以後、彼女は私のカウンセリングを受けるたびに「お嬢さま」と呼ばれることとなり、ものすごく癒そうな顔をして「言うな、ボケ」と暴言を吐いておられます。

Sさんの話からだいぶ遠回りをしたように感じるんですけど、これ、全部、マグロ人間Sの物語なんですけど分かります?

>私みたいに不器用で、メジャーな道を歩かない(歩けない)マイノリティは、どう生きてゆけば良いと思いますか。

という質問にお嬢の話をして答えたつもりなのですが。
そのお嬢もマイノリティですからね。

不器用でメジャーな道を歩けない人は、小道を歩けばいいんです。
小道が無ければけもの道を、けもの道がなければ自分で藪を切り拓いて道を作ればいいんです。
でも、たいていどんな道もけもの道くらいはありますけどね。

ほら、そもそも我が読者の大半を占める自立系武闘派女子という人たちは、「幸せに続く道」には目もくれず、「藪ばかりの悪路」「障害物ばかりの岩場」「高低差1000メートルに及ぶ山道」などを好むでしょう?

やめとけそんな男、と言っても、そういうのがいいっていうんだからしょうがないんです。

「それが自分」だからです。

「私」を中心に生活スタイルをデザインしていくんです。
止まったら死ぬ、というならば、止まらなくても走り続けられる仕事を作りましょう。

「燃え尽き症候群が伴い、不定期な持続可能な鬱状態」になるってことは、それができてないんですよね。
何か既存のルールに合わせていたり、ルールに縛られていたり、社会に適合しようとしていたり、まだカタギの人間でいようとしたりしてるわけです。

もし、「不器用で、メジャーな道を歩かない(歩けない)マイノリティ」であることを本気で自覚するならば、道は自分で作るしかないと腹を括ってください。
それは自分がしたいことをしたいようにならないと死ぬ、という新・マグロ伝説を作り上げることです。

そこでは周りに合わせる必要なんてありません。
自分がどうなのか?自分がどうしたいのか?というところに意識を集中させていきます。

この生き方そのものをデザインする仕組みは半年~1年くらいかけて作っていくことになりますから、その間は辛いけど別の食い扶持を準備しなければいけませんね。

まず「自分」だと思ってください。
その自分が合う生活スタイル、仕事スタイルを築いていくんです。
それはとても創造的な生き方です。

とはいえ、まったく斬新なことをするわけではありません。現実的には。
そういう生き方をしている人はいっぱいいますし、私の周りにはそういう人の方が多いくらいです。

そうした人たちの生き方を参考にしながら「自分に合わせた人生を創っていく」ということをテーマに取り組んでいきましょう。

ちなみにこのメッセージはSさんはもちろんですけど、このブログ・メルマガを読んでくださる全員に伝えたいものです。

ちなみに私がラッキーだったのは不器用でわがままだったところです。
嫌なものは嫌だし、ダメなものはダメだし、融通が利かないので、自分なりの生活スタイルを作るほかありませんでした。もちろん、それは今も継続中です。

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