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ただ、そういうことが起きているんだからそういうことなんだよね。
ということなんだけど私たちは様々な自分ルールによってそんな自分を否定します。
でも、そうなるだけの理由もあるし、否定するだけの背景もあるのです。
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私たちの中には幼少の頃から培われた「あれが良い」「これは良くない」という判断基準があります。
そして、「良くないこと」「間違っていること」は「正されるべき」と思い、時には「罰せられるべき」という「罪悪感」を持ちます。
こうした意識は「癖」になります。
特に「自立」していく過程では、この判断基準が「自己基準」になり、独特の自分ルールを作ります。
この自分ルールは「傷つかないルール」であるため、非常に個性的になることがあります。
例えば「必要以上に異性に近付いてはいけない」とか「人前では常に明るく振る舞うべきだ」とか「何があっても人に頼ってはいけない」とか。
他人からすれば「はっ?」というルールを持っている方もいます。
そして、当然ながらそのルール同士がぶつかります。
それを「パワーストラグル」と呼びます。「葛藤」であり「正しさの争い」になります。
さて、時に私たちはこうして自分が決めたルールに自分が反することがあります。
他人が反すれば強く批判的になりますが、それ以上に自分自身に対しては強く否定的になります。
あるいは、他人が反しても理解でき、許せるが、自分がそれに反することは許せない、という強い嫌悪感を持つケースもあります。
「もう二度と○○しないと誓ったのに、またしてしまった」なんて時なんて、到底自分を許せないし、受け入れることなどできないでしょう。
この○○には「借金」「浮気」「嘘を付く」「無茶をする」「人を騙す」「人を裏切る」「暴飲暴食」「衝動買い」「ケーキ爆食い」「バーゲン必勝」「福袋命」「泥酔」「深酒」「からみ酒」「二日酔い」等々が入るわけですね。
例えば、こんなケースはどうでしょう?
「私、夫の浮気ですごく苦しんでようやく最近仲直りをしたのに、今度は私が浮気をしてしまうなんて・・・そんな自分が許せない」
そんな自分も受け入れ、許せ、ということでしょうか?
倫理観なんてないんじゃないの?
確かに法律的には良くないことかもしれませんが、心理学の世界では法律ってのはあまり関係ないんですね。
そもそも良い悪い、正しい間違ってるって判断ってしないのが心理学ですので。
「なぜ、そんなことをしてしまうんだろう?」
そういう風に見るんですよね。
これを「理解」って言います。
「そうせざるを得なかった」
「そうならざるを得なかった」
そもそも、
「今、そういう風になっているんだから、そういうことなんだよね」
ということが「基本」です。
それが良いとか悪いとかではなく、正しいとか正しくないとかではなく、「ただ、そういうことが起きているのであり、そういう風になっている」のです。
これを「受け入れる」ことができればいいけれど、なかなか難しい場合には、それに理由を付けることもできます。
「そうせざるを得なかったとすればなぜ?」
「そうならざるを得なかったとすればなぜ?」
ということを見つめて行くのです。
「旦那が浮気と借金とモラハラを繰り返してるんです」というご相談に対して私は二つのことを問いかけます。
「旦那はなぜそういうことを繰り返さざるを得ないの?」
「あなたはなぜ、そういう夫を選び続けるの?」
質問そのものは臨機応変ご都合主義で変わりますけれど、ね。
そうなるにはそうなるだけの理由があるだろうね、という見方を心理学は提供してくれます。それがカウンセリングですね。
私の場合、「感情」をベースにその理由を探していきます。
「行き詰ってそこにしか気持ちの抜け道がなかったんだろうね」
そうすると「なぜ、そういうことが起きたのか?」というのを見つかるわけですね。
それが過去の人間関係や親子関係によることも多いですし、そうした育ちの中で形成されてきた性格によるところも大きいです。
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とはいえ、「自分を許したくない」「自分を受け入れたくない」「自分を責めていたい」「自分を傷つけたい」などの思いを持っている場合、受け入れること、許すことを拒否したくなります。
どれだけ許されていることを知っていたとしても、それができない、と思ってしまうのです。
とはいえ、そこにもまた「理由」があるわけです(笑)
許したくない理由。
それを見て行きます。
「どうしてそういう自分を許せないんだろうね?」
なんて会話をするわけです。
そして、これはどこまでも掘り下げていくことができます。
そして、いずれ行き着くんですよね。
それが何か?っていうと話がものすごく飛びますが「愛」なんです。
どんな状況も最後は「愛」で説明できます。
だから、「自分を受け入れる」ということは「自分の中にある愛に気付く」と本当は同義なんですね。
ということで、どんな状況でも許されるし、受け入れられるし、理解できるってことを覚えておいてもらえるといいでしょう。
それは「今」じゃなくてもいいんですよ。
「いずれ」でも。
その時を気長に待つことしましょう。
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