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嫌いな人というのは「シャドウ」と言い、生きられなかったもう一人の自分を投影している存在です。
つまり、自分自身の一部、なんです。
そこと謙虚に向き合っていくことで、世界が思い切り広がるでしょう。
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はじめまして。つい最近根本先生のことをカウンセラーのサイトを通じて知り、ここのサイトまでたどり着きました。今迄感じていた疑問の答えが全てがここに集約されているんじゃないかというほど、共感する内容ばかりで驚いています。ありがとうございます!
記事をどんどん過去のものまで遡って読ませていただいております。その過程で、とある悩みを思い出したのでリクエストしたく思いました。
私には、昔からある悩みがあります。性格のきつい女性が苦手で、彼女たちの前では馬鹿っぽく振舞ってしまうというか、わざと気弱なアホの振りをしてしまうというか……..無意識のうちに自分を封じ込めて、演技をしてしまうのです。性格のきつそうな女性を見るたびに、ひどく萎縮してしまいます。
そういう人に時々目をつけられてしまうのは、彼女たちの中に、あるいは自分の中に何か感じるものがあるからなのでしょうか。とにかく、御節介な姉御肌だったり、the・女という感じの人だったりが、憎しみに近いくらい嫌いな自分がいます。どうしたらいいでしょうか。
(Aさん)
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ブログの記事を全部読むのってなかなかハードですよね。溺れてしまいませんか?(笑)
でも、ありがたいですね~!ほんと。
そもそも「性格のきつい女性」が得意って人もあまりいないと思うんですよね。
そして、おそらく「性格のきつい女性」ご本人も、自分とどう付き合っていいのか分からなくなってることも少なくないと思います。
そんな話をよく伺いますから。
さて、「性格のきつい女」「姉御肌、the 女という女性が憎しみに近いくらい嫌い」というくらいですから、なかなか生活に支障が出そうなのですが、一般的にはそういう相手のことを「シャドウ(影)」と呼びます。
「生きられなかったもう一人の自分」を表していて、残念ながら心理学の世界では、Aさんの中にその嫌いな女性たちの要素がある、という風に解釈してしまうんです。
つまり、Aさんが抑圧している要素(抑圧するにも理由はあるのですが)を投影するその相手(要素)に嫌悪するんですね。
単純に言えば「きつくて人を平気で罵倒するような人はダメだ!」と思ったとすれば、Aさんの中にあるその部分を嫌って抑圧して出さないようにします。
そうすると、Aさんの前に「他人をきつく罵倒してる人」が現れたとすると、その人のことがめっちゃ嫌になります。
自分が嫌って抑圧してることを目の前でしてるわけですから。
これが「シャドウ」の心理です。
しかし、その抑圧が正当化されていたり、ずっと昔から続くことだったり、あまりにかたく封じ込めてしまうと、自分の中にその要素があることに気付けません。
だから、それって自分の中にもあるんだよって言われてもピンとすらこないこともあるんですね。
さて、少し自分自身を振り返ってみましょう。
「自分を含めて誰かに対してきつく当たることはありませんか?」
「人のことが気になって、例えば、困っている人を見たら何とかしてあげたくなったり、何かの集まりでは仕切りたくなったり、家族の中ではけっこうご意見番だったりするところはありませんか?また、そういう時代は過去にありませんでしたか?」
「自分自身が女性であることにどう感じてますか?強いコンプレックスを持ちますか?ほんとうは自分がすごく女であることを意識していますか?」
などの質問が浮かびます。
さて、そんな女性が苦手で委縮してシャドウになってしまう背景には、次のようなパターンが考えられます。
1.そんなきつい女性に似たタイプの人が身近(特に家族)にいた。
2.好き放題振舞ってたら「Aちゃんはきつい」と周りから批判された。
つまりはきつい女性が苦手になるにはそれなりの理由(トラウマ)がある、という風に考えられるんですね。
例えば、お母さんやお姉さんが感情的、ヒステリック、干渉的だったり、すごく女を意識して生きてる人だったり、子ども時代からAさんのことを否定する言動を取っていたりすると、その傷が生々しい分だけ、お母さんやお姉さんを投影する目上の女性の人が苦手になり、委縮してしまうようになります。
お母さん、お姉さんだけでなく、学校の人間関係でもいじめやそれに近いできごとがあって、それがトラウマになってるケースもあります。
だから、この問題を根本的に解決していくには、その元となった人物を「許す」ための「癒し」が必要だとカウンセラー的には解釈するんですね。
もし、そんな人が思い浮かぶのであれば、「出さない手紙」を書いてみてください。
その人に対して感じる感情をネガティブなモノからポジティブなものまですっきりするまで書き続けてください。
それだけでも心の中がどんなふうになっているか、そして、その感情を解放する効果が得られると思います。
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さて、きつくて姉御肌でthe女が苦手だとすると、Aさんは自分は絶対そんな風には振舞わない!という決意を固くされてると思います。
それが「シャドウ」が作る「ルール(観念)」というもので、案外これに縛られてきゅうくつな生き方をしてることも少なくないんですね。
例えば、「きつくならないように」と意識しながら人と接すると、例えば、何事も波風立たないようにする平和主義になってしまいませんか?
自分の中の怒りを認められず、例えば、理不尽な目に合っても我慢してしまったり、人に合わせて自分の意見を言いづらくなったり。
もちろん、「the女」が苦手な分、自分を女性らしく演出することを控えるようになるでしょう。もしかしたら、すごく色っぽい雰囲気を持っていらっしゃるかもしれないのに!
だから、この点からはまずは自分の中にもそんな要素があることを認めるところが一歩目です。
そして、その人や自分自身を許していくと、それぞれの要素が緩和されるんですね。
あの人みたいに「きつく」はならずに、いい感じでバランスが取れるようになりますし、そんなタイプの人に出会っても委縮することはなくなっていきます。
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セラピーでは、シャドウとは「統合」を目指します。
許し、受け入れ、繋がることなのですが、そうすることで、自分自身が大きく解放され、本来の自分を取り戻して生きやすくなっていきます。
そのためにも、先ほどの手紙に引き続き、彼女たちから学んだことを感謝状にして受け取ってみたり、また、そんな要素が自分の中にあることを受け入れるべく、意識的に「きつい態度」「面倒見のいい姉御的態度」「the女的態度」を取ってみると自分の中に気付くもの有るかもしれません。
Aさんもお気付きのように「自分の中に何か感じるものがある」からのこその、この反応です。
めっちゃ「嫌なこと」かもしれませんが、感情的にちゃんとその嫌な女像と向き合うことで得られるものがたくさんあります。
一度、きちんと向き合ってみる機会を作るといいかもしれませんね!
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☆根本本。