妻が関係修復を頑張ると夫は罪悪感にまみれる法則~夫への執着を手放し、信頼する~



修復を頑張ってる奥さんに旦那さんが冷や水を浴びせることがあります。
でも、それは決して離婚をしたいわけではないのです。
思い込み、過干渉、コントロール癖のある奥様は要注意なポイントです。

***
根本先生どうか助けていただきたいです。
ご助言いただきたいです。

離婚を切り出されて自分を変えたのに夫の気持ちは変わってなかった!!」のAです。

これ以降も自分と向き合い続け、今は夫婦生活だけでなく、すべてにおいて以前より格段に生きやすくなっています。

夫も毎日帰ってきて、たわいもない話で笑ったり、夫の趣味を全力応援したり、夫婦生活は改善しているように思えました。
しかし、そんなある日結婚記念日を前に、「これからも夫婦としてやっていけるよね~」と呟くと、夫はしばし黙り込み「自分が理想としていた家庭生活は送れていない」「(私)ちゃんが無理をしている気がする」「毎日ホテルに泊まっているような感じで、ここが自分の家だと思えない」「この状態がいつ改善するか分からないし、仮に何年も続いたら、絶対後悔すると思う」といったことを伝えてきました。

ここ最近は彼の感情表現が増え、私にとって嬉しい瞬間も増えていたので、そんな風に思ってるなんて気づきませんでした。
でも、この言葉を聞いても、以前のような、ぎゅんと胸が締め付けられるような感覚はなく、自分がダメだからだという責めもなく、自分に出来ることは何か、どうするべきかをただ考えていました。
そういう面で、以前の自分とは変わったなあとしみじみします。
悲しすぎますけど、かなり。

オープンになりたい、本音が言えるようになりたい、お願いできるようになる、ガンガン与えていきたいなど、今までできなかったことに沢山チャレンジをしているので、慣れないことをしているフシは確かにあります。小さなことで幸せを感じて、前より沢山笑うようになった気がします。
それを「無理してる」と言われているとすれば「なんだかなあ」ですが、これは本来の自分に戻るためのチャレンジなので、続けていきたいところであります。

まぁそれはどうでもいいのですが、問題は。。
彼のためなら離婚をしてあげること、はっきり言って、今ならできます。できるから、どちらを選択するべきかわからないです。
私は、夫の生き方が好きで隣にいたいです。
離婚はしたくありません。

私は「私が無理をしているように見えるのも、ここが自分の家だと思えないのも夫の問題で、それは時間と共に変わったり乗り越えることができるものなんじゃないか。だから、離婚するほどのこと…?」と思ってしまっているところがあります。そう思い込みたいがゆえの思い込みかもしれないですが。
でも夫はすごく辛いんですよね。

私が離婚を選択すればすぐ離婚に進むと思います。
離婚をしない選択をすればこのままの生活が続くと思います。(夫は、今のままではダメという思いが強いがどうしたら良いかわからないという様子。調停を起こして無理にでもという感じではないです。というか調停を起こさせるくらいなら離婚に応じます。)

私の気持ち、夫の気持ち、どっちも大事。天秤が傾きません。
執着を手放すべき?でも、だから自分の気持ちは押し殺すの?と考えるとそれも嫌です。
でも(予想ですが)、このまま関係が好転せず、いつまでも時間だけが過ぎるとしたら最終的には「夫がこれ以上悩み苦しむ姿を見ていられない、解放したい→離婚」になると思います。
ならばそういう気持ちになるまではこのままの状態を続けるべきでしょうか。これはエゴでしょうか。
もうなにもわからないのです。
(Aさん)
***

今日は敢えて目が覚める一発をお伝えしましょうか?覚悟してね!(笑)

「Aさん、偉そうなんですよ。傲慢なんですよ。彼の人生、私の思い通りになると思っちゃってるんです。気付いていますか?
彼にも彼の人生を選択する権利があるんです。
それをまるで自分主導で彼の人生が決まっちゃうって思ってるんです。
そんなに力ありますか?
そんなに影響力ありますか?
ないでしょう?
Aさんって離婚問題発生前からご主人の行動に干渉したり、支配的な言動があったりしました?
もっと彼と彼の選択を信頼してあげましょうよ。」

どう、目覚めの一発。
それとも「??????何言ってんの、このオッサン?」と思いました(笑)

敢えて厳しめに言ってみましたので気分を害したらごめんなさいね。

>そういう面で、以前の自分とは変わったなあとしみじみします。

いやあ、ほんとうに変わったと思います。
毅然とされていますし、素晴らしいことだと思います。
ほんと短期間で人は成長するんですね!
素晴らしいです。

>でも夫はすごく辛いんですよね。

そこに気付いてあげられるのもさすがですね。
以前とは変わった点じゃないでしょうか。

確かに「私、離婚したくない。一緒にいたい」「夫、自分が理想としていた家庭生活は送れていない」とすると思いは対立しています。

そこで

>私の気持ち、夫の気持ち、どっちも大事。天秤が傾きません。

こう思ってしまうのはAさんの優しさだろうと思います。
これも変化かなあ?

でも、傲慢さってここが一番わかりやすい点なんですよ。
ちょっと彼の気持ちに干渉し過ぎていませんか?って思うんです。

やさしさでもあるんですよ。思いやりとも言えるんですよ。
でも、「夫の気持ち」ってどうしようもないし、ほんとのところ、まだわからないんですよね。

だって、少なくてもこの文章には夫からは「離婚」て表現が出ていません。

>「この状態がいつ改善するか分からないし、仮に何年も続いたら、絶対後悔すると思う」

という表現から離婚を匂わしてるようにも読み取れますが、はっきりそうとは言っていません。
しかも、「いますぐ離婚」という意識はないように思いませんか?
「何年も続いたら・・・」ですし。

(ただ、もし「離婚」て表現が明確に出たとしても、「今すぐに」とはならないと思います。それはAさんの頑張りを彼も分かっているからなんです。)

でも、Aさんは「今、離婚した方がいいの?」ってところに目が向いてしまっています。
ここ、けっこうハートの熱い人が引っかかりがちなトラップ(罠)なんですよ。

>でも(予想ですが)、このまま関係が好転せず、いつまでも時間だけが過ぎるとしたら最終的には「夫がこれ以上悩み苦しむ姿を見ていられない、解放したい→離婚」になると思います。

(予想ですが)って前置きされてますが、すっかりAさんは離婚シミュレーションモードに入ってしまいますよね。
そして、ここにはご主人の意志は入っていないんです。
ここが「思い込み」であり「過干渉」な部分で、それを私は「傲慢さ」って指摘するポイントなんです。

「したくないのに離婚へのレールを自ら敷く奥さん」の典型的なパターンなんですよ。

情熱的女子でかつ向上心旺盛かつ前向きな頑張り屋さんはついつい修復過程でこんな状態になっちゃうんですね。
ついつい自分が一生懸命になりすぎて彼の気持ちを見誤るというか、見落とす、というか、思い込んでしまうんです。

ご主人もまた一生懸命頑張ってらっしゃるの、分かります?
修復に向けて何とかしようとしていらっしゃるみたいです。
奥さんも頑張ってるから自分も何とかその声に応えようとしているみたいです。

でも、その熱意はきっと奥さんであるAさんの方が強いように彼には見えています。
そのAさんの情熱や頑張りに彼はちょっと「引いてしまってる」のかもしれませんし、「ごめん、敵わない」と思っているのかもしれません。

何とかしよう、修復しようってふんふん鼻息荒くいろいろと頑張ってる嫁さんを見て、彼は罪悪感を刺激されてしまってるんですよね。
「彼女をここまで頑張らせてるのは自分のせいだ」って。
「でも、自分はそこまで夫婦関係の修復に情熱を燃やせない。それが申し訳ない」って。

彼、受け取り下手でしょう?
なかなか愛情受け取れない人じゃないでしょうか。

だから、頑張ってる姿を見ると「嬉しい」でも「俺って愛されてる~!」でもなく、ただただ「申し訳ない」と思ってしまうんです。
自分はそこまで頑張っていないからです。(頑張る気持ちになれないから、です)
ここでは旦那さんも「競争心」があり「傲慢さ」がありますよね。
Aさんは旦那さんに対して「お前も頑張れよ」なんて言ってないと思いますから。
彼が勝手にそう判断しちゃってるだけです。

よく修復過程で旦那さんから「頑張ってるお前の姿を見るのが辛い」って言う常套句が発せられることがあります。
それは奥さんの頑張りを彼が罪悪感として受け取ってしまってる状態で、私はそのセリフを聞くと「おめでとうございます!赤飯炊きましょうよ!シャンパンで乾杯しましょうよ!だってあなたの頑張りや愛情が伝わってるって証拠ですよ~」って言います(笑)

めでてぇことだなぁって思っていいんですね。

でも、彼のセリフも無下にはできません。
というのも、奥さん、ちょっと頑張りすぎみたいだからです。

だから、そのセリフは「もうお前が俺を愛してくれてることは分かったから、もうちょっと気楽にやってくれんかね?」という意味に解釈してOKなんです。

だって、そんな風に頑張っている姿を見たら、家では寛げませんよね。
自分も何かしなきゃいけないって思っちゃいますし、そもそも罪悪感があるわけですから居心地悪いです。(それに離婚を切り出したり、浮気したりって罪悪感もまだまだありますからね)

だから「ホテルみたい」だし「自分の家とは思えない」わけです。

で、ここで大事なのはAさんが何のために頑張ってるか?ってことです。

どこかでこんな気持ちありませんか?
「私、変わろうとしてるのよ!ね?あなたと幸せになるために悪いところは直すし、いいところを伸ばして、もっといい女になるの。前とは違うでしょ?分かる?」

彼のためや2人のために変わるんじゃないですよね?
自分のためですよね?

どこかで自分の頑張りを彼に認めてもらいたいって欲があると、彼はそれを押し付けのように感じてしまい、「俺も頑張らなければいけない」ってなってしまうんです。

そういうわけで、もしかすると変わろうとする姿を彼に見せすぎたのかもしれません。
オープンになろうとして、ついつい彼をプレッシャーにさらしてしまったのかもしれません。

「いいものだから絶対あなたも使うといいわよ」ってタイプの奥さんは気を付けた方がいい部分です。ついつい「過干渉」になってしまいますから。

「彼は彼、私は私」の法則をもう一度徹底しましょう。

「私は自分のために、自分の成長のために変わることを選び続ける。
 夫には夫の人生があり、それを自分で選択する権利がある。
 私は夫の選択を支持し、応援し、信頼する。
 私は私で幸せになる。」

こんなアファメーションをぜひつぶやいてみてください。

そして、次のテーマは「居心地の良い温かい家庭を築く」に設定してみましょう。
彼は家に帰ってきたらリラックスして寛いで甘えたいみたいです。
そのためには女性性がすごく大切ですよね。
Aさんの持つ女性的なエネルギーをいよいよ解放してあげるときです。

だからこそ、「彼を信頼する」ということがすごく大切です。

「彼もバカじゃないですよね?自分のしたこと、自分の状態よく分かってますよね。
 彼もいろいろと考えているし、何とかよくなろう、よくしようと思って、彼なりに頑張っているんですよね。
 それを信頼してあげましょう。
 彼はあなたよりゆっくりで、変化に時間がかかるみたい。
 だから、あなたは『待つ』ことを学ぶ時期に来ているのかもしれませんね。
 苦手じゃない?待つのって。それなら自分がやった方が早いわよって思いません?
 自分の手綱を引いて時には待つのも悪くないでしょう。のんびり行きましょうね。」

こんな言葉をよくお伝えします。
信頼、が、安心を送り届けます。

すなわち、

>私が無理をしているように見えるのも、ここが自分の家だと思えないのも夫の問題

と思って良し、です。
この件に関しては私にできることは何もない、と思ってください。
彼がここをどう扱うのかは彼の選択。
それを「信頼して待つ」ということです。

でも、嫌ですよねえ???(笑)
これが新しい学びであり、女性性の柔らかいエネルギーの解放に向かいます。

>執着を手放すべき?でも、だから自分の気持ちは押し殺すの?と考えるとそれも嫌です。

さて、そういうわけでまだまだ執着が強いようですので手放しは必須です。
さっきのアファメーション、毎日唱えてください。

手放しって自分の気持ちを押し殺すこととは全然違うんです。
むしろ逆で、自分を解放し、相手を解放し、お互いに自由を与え合うことになります。

Aさん、すごく頑張ってますが、まだ失った自信は取り戻せていないみたいですね。
自分を信頼できると相手も信頼できます。
つまり、相手の行動を自分がコントロールしようとするときは自信がない時なんです。

この数か月の自分を成長をもっと自己承認してあげるのも必要でしょう。
女としての魅力を改めて受け取り、そこに自分の価値を見ることも大切でしょう。
人としての大きさ、価値にも目を向けてみましょう。

「私にこんなに愛されてる旦那さんってほんとに幸せね」ってにっこりできるようになりますように。

そのためにもまずは夫のことは放っておいて自分に意識を向けてあげましょう。

「私は私、夫は夫。
 彼には彼の人生があり、私には私の人生がある。
 私は彼の選択を支持し、彼に自由を与えます。
 彼の幸せを私は祈ります。」

なお、余談ではありますが、昨日に続いて手放しや夫婦関係をテーマにしているのは初DVDの宣伝を兼ねてです(笑)

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