周りの人の愚痴を聞くのがすごく嫌なのに耳が離せなくなってしまう。



周りの人の愚痴は自分にとって何を意味しているのか?を掘り下げてみましょう。
どうも、お母さんとの関係がつよく影響しているようです。
関係を見つめ直すためのエクササイズを紹介します。

今日もリクエストにお応えしましょうね(沖縄風イントネーションで!)
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こんにちは。いつもメルマガからたくさん学ばせていただいたいております。今頃海がキラキラな沖縄でしょうか、、(*^_^*)すてきな時間をお過ごしください。

根本先生にお聞きしたいことなのですが、他人の言う愚痴への過剰反応についてです。

私は、他の人が仕事や家庭、同僚や友人恋人などへの愚痴を言っているのが聞こえてくると、すごく嫌な気分になります。私に対して文句を言っているわけではないし、まして私と喋っているわけでもないのに、遠くで話している愚痴が聞こえてくると、愚痴キャッチセンサーでもついてるのか、耳が離せなく?なります。

そして、嫌な気分になると分かりながらも、最後まで耳をそばだてて聞いてしまうのです。決して怒りの話を聞きたいのではなく、「でもあの人の◯◯なとこ、いいよね☆」「…とは言ったけど、憎めないよね♪」「なんだかんだ、好きなんだけどねー^ ^」と、本当は腹を立ててない締まり方を期待してしまうんです。こんな感じ良く終わることはまずないのに。。

私は、愚痴は人の気持ちを下げてしまう気がするので、絶対言わないようにしていたら、先日職場の人にこんなことを言われました。

「Mさんは本当、どんなに連勤でも、疲れたーとかつらいーとか言わないよね。感情がないっていうか。私なんかすぐ、もう無理帰っていいー?とか言っちゃうのに笑」と。

感情がない、は驚きましたが、愚痴を言わずに仕事できてるんだ、と安心しました。

「自分が禁止していることを目の前でされると許せない」という心理を知り、試しに愚痴を言ってみたりもしましたが、後からすごく嫌な気分になり後悔しました。

母親がものすごくヒステリックでイライラしやすく、相手がいようがいまいが毎日わめいています。最近では救急車のサイレンすらも母親のヒステリーに聞こえてしまいます。私は絶対母親のようになりたくない、と生きていたからか「いつもニコニコしててほんわか系だねー」と言われ続けています。

どうすれば、周りの愚痴に影響されない自分になれるのでしょうか。たくさんリクエストがある中と思いますが、目に留めていただけるととても嬉しいです。
(Mさん)
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文章からも気遣いのできるいい人なことが伝わってきますね。

心理学の見方って時にいらんことに気付いてしまうことがあるんですね。
Mさんにとっては今回はそんな内容になるかもしれません。(と、軽く脅してみたりして(笑))

でも、良くなるためには必要なことと思って下さったら幸いです。

さて、愚痴を聞いて気分がよくなる人っていないと思うんですけど、Mさんはそれがより強いみたいですね。
実際、愚痴を言わないように頑張って来られたようですし。

職場の人の「感情がない」というのは気にしなくてもいいですよ。
その方からすれば「愚痴を言う=感情がある」ということみたいなのでね。
これも「投影」です。
「私は感情的だから愚痴を言う。Mさんは愚痴を言わない。ということは感情的でない」という投影ね。

でも、愚痴が気になる、というのもMさんの投影なんですよね。
お母さんの。

愚痴だけじゃないと思うんですよね。
ヒステリックな声とか、感情的な話し方とか、怒り方とかもダメじゃないです?
気を取られてしまいません?

表面上は、他の人が仕事や家庭、同僚や友人恋人などへの愚痴を言ってるんだけど、Mさんの心の中では違うんですね。

お母さんが愚痴を言うてるんです。

毎日ヒステリックにしてるお母さんの声にだいぶ影響されてきましたよね?
お母さんの機嫌はどうなのか?こっちに被害が及ぶかどうか?を気にして、ずっとアンテナ張ってきましたよね?
そして、そんなお母さんにすごく嫌な気分にいっぱいさせられましたよね?

それで周りの人が「愚痴」や「悪口」を言ってるときに、その「お母さんのヒステリックな話を聞かされている状態の私」を思い出すのです。
それですごく嫌な気分にさせられます。

だから、Mさんの心の中では常に「お母さんチェック」が起こっています。
自分に対しても、他の人に対しても、「お母さんと同じことをしてるかどうか?」ってチェックです。
それでなおさら他の人の話が気になってしょうがないのです。

このレベルで言えば、周りの人が気になるということは、お母さんに対して感じている感情がもういっぱいいっぱいになっているんだろうと思います。
だから、ちょっと勇気を出してお母さんを向き合ってみる必要があります。
もちろん、ご本人と向き合うのではなく、Mさんの心の中にいるお母さんとです。

◎お母さんに対する恨み辛み憎しみ怒りをひたすら書き出す。

筆と硯と和紙を用意して、縦書きで、丑三つ時に、

「お母様へ。お恨み申し上げます。あなたのせいで・・・・」

とやってみるといいですよ!なんて半ば本気で提案したりするんですが、お母さんに対して感じている感情をとにかく吐き出していくことが大事です。

当然嫌な気持ちがたくさん出てくると思いますから、Mさんも嫌な気持ちになると思いますが、これは通過儀礼。
毎日とは言いませんが、せめて週に2,3回、自分のための時間を取り、そして、恨み辛み憎しみ怒りをひたすら書いていく作業をしてみてください。

もちろん、今だけでなく過去ののこともすべて。
とりあえずはこれで心に隙間を作ることができれば、周りの人の愚痴は今よりも全然気にならなくなると思います。

◎Mさんはお母さんを反面教師にして、ああはならないように頑張って来られましたね。もちろん、その成果もふんだんに出ているでしょう。

「お母さんがああだから、私は○○になれた」
「お母さんがヒステリックだったお陰で、私は○○ができた」

というポジティブな面を探してみませんか?

「いつもニコニコしててほんわか系だねー」というのもその一つ。
でも、それだけじゃないですよね。

この文章に現れているような、気遣いや配慮がすんなりできるのもそうだし、人に対して優しく接することができたり、迷惑をかけないように自制したりできるのもお母さんがヒステリックだからでしょう。

そうしてお母さんとの関係で自分が培ってきたり、成長したりしたことをぜひ書き出してみてください。
これは自分の長所、魅力を知るきっかけになります。

できれば、「私の長所ってどこだと思う?」って友達や周りの人に聞けたらなおいいなあ、と思います。勇気要りますけどね。

そうして、自分のいいところを受け取れるようになると、今度はお母さんに対する見方も変わっていくでしょう。

どちらも少しめんどくさい課題になりますが、ぜひ取り組んでみてください。
きっと周りの声に影響されない自分になっていきますので。

毎日使える心理学講座 
☆根本本。
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