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子どもから大人になる境目に起こる反抗期。
これは関係性が依存から自立に変わる際には仕事でも恋愛でもどこでも起こりうるもの。
その変化をきちんと受け止めると成熟した関係性が築けるようになりますね。
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反抗期というと3,4歳の頃にやってくるイヤイヤ期(第一次反抗期)と10歳~18歳頃に訪れる思春期の第二次反抗期などがありますが、この反抗期は心の成長だけの話ではありません。
仕事でも、恋愛でも、夫婦でも、趣味でも、友達関係でも、この反抗期はやってくるのです。
反抗期というのは心理的に見ると、それまでの依存状態を抜け出して自立に向かう時点で起こるものです。
親に全部やってもらっていた幼児が「僕もできるもん。自分でする!」と言い始めるのが第一次反抗期で、内面的に親に頼っていた子どもが「いつまでも子ども扱いするなよ」と精神的に自立するのが第二次反抗期。
どちらも親からの自立を目的としています。
だから、親子関係だけでなく、上司との関係性も、パートナーとの関係も、師匠と弟子の関係もやがてはこの反抗期を迎えることになるのです。
「上司のやり方はもう古いんだよな。今の時代、もっとSNSを多用しなきゃマーケティングなんてできないよ」
とそれまで依存していた先を否定し、“自分のやり方”を主張し始めるわけです。
パートナーシップでも今まで大人しくしたがってくれていた彼女が、彼に自分の意見を言い始めるんですね。
「ねえ、もうちょっとオシャレな店に連れて行ってくれない?いつも居酒屋じゃ、全然気分が盛り上がらない」
なんて風に。
趣味の世界だと、「私にはやっぱり合わない気がする」とか「違う方法も学んでみたい」という気持ちで出てくることもあるでしょう。
いずれにせよ、ある一定期間を経て、それまでは従うばかりだった関係性に変化が訪れて、自立し始める(自分のやり方を持つ、自分なりの正しさを持つ、自分なりのルールを持つ)ようになるのです。
そうすると、当然のようにケンカ、争いが増えるようになります。
上司だって黙ってないわけです。
「その、Sなんとかってのがどれくらいすごいかは知らないが、最終的には人だろ?その人を大事にしてりゃ、世の中の動きだって見えて来るんだよ」
などと顔を真っ赤にして言い出したりするわけですね。
今まで自立側にいた、親、上司、彼氏、先生からすれば面白くないことが起きているわけですが、あぶなっかしいながらも自分なりのやり方を持ち始めた彼を認めてあげることも大事なんですね。
とはいえ、やり方によっては飼い犬に腕を噛まれたような屈辱感を味わったり、上司の性格によってはそのせっかくの自立を抑圧されてしまうこともありえるのですが。
この反抗期に差し掛かると、今まで素敵だったものがすべて否定的に見えてきます。
とても魅力的に見えていた彼女がなんかつまらない女に見えてきたりするのです。
それは転職や別れを意味するのではなく、新しい段階に向かうサインに過ぎません。
今までは「受け身」だったものを、今度からは「与える」側に意識を向けるんですね。
ところが、まだこの反抗期ってのは、その依存時代の名残がいっぱいあるんです。
名残というか、未練、というか、執着というか。とても自分に都合がいいところもあるんです。
だから、「与える」ということにもイヤイヤしちゃったりするんですね。
与えるって具体的にどうするのか?というと、親子関係ならば親を、仕事ならば上司を、彼氏(彼女)を、先生をサポートする、ということ。
子どもの頃はご飯を作るにせよ、親に任せきりで、文句ばかり言っていた子供が、ある時期から、進んでお手伝いをしたりします。
「皿ぐらい洗ってやるよ」とか「なんか料理手伝うよ」と言い始めて親を感激させたりするのです。
自分のやり方と上司のやり方を融合してお互いにwin-winのいい関係性を築いていくのです。
彼に対しても、オシャレな店に行きたければ自分がその店を探して彼をエスコートするのです。
先生のアシスタントをしたり、授業のお手伝いをして、先生を楽させてあげるんです。
それが反抗期を乗り越えた合図。
そうすると今までとは違った“対等”な関係を築きやすくなりますね。
じゃあ、乗り越えるにはどうしたらいいのか?というと、「きちんと反抗すること」も大切なんです。
それを抑圧して相手に従ってもどんどんその不満は貯まる一方です。
しかし、子どもなら許されるところも、あなたが大人な分、そこは表現力が求められます。
上司に対して「嫌なもんは嫌です」では、大いに顰蹙を買うでしょう?
どう嫌なことを表現するか?は難しい分、いい課題になると思いませんか?
表現力のトレーニングのつもりで関わるくらいの方がよいですね。
ここでも「気持ちには素直に、表現には工夫を」という大人な対応が求められるんです。
「上司は○○とお考えかと思いますが、私は△△の方がいいのではないかと思うのです。その理由は・・・」みたいな感じ。
「いつもの居酒屋も肩の力が抜けていいんだけど、たまにはちょっとオシャレなところにも行きたいな。雑誌見てたらこんな店あったんだけど今度連れて行ってくれない?」
こういうのって、Noという気持ちを伝えつつ、かつ、サポートしている図、だと思うのですが、いかがでしょうか。
成熟したより素敵な関係性を築くヒントにして頂けたら幸いです。