自分を変えるとは?(1)

このお仕事をしていると、当然ながら「変わりたい人たち」によく出会います。
問題が起きたから、もっと良くなりたいから。その動機付けはいいんですけど、もしそこに自己否定や怖れが絡んでたらうまく変われないんです。

今、「問題とは何か?」というテーマや「ライフワークとは?」ってテーマの講座をあちこちで開催しているのですが、思い付きで考えたにしては良いテーマらしく、たくさんの方に受講頂いています。

その中で「変わる」とか「自分を変える」というテーマが出てくるので今日はそんな話を一席打ちたいと思いまして。

「よぉ、ご隠居さん、元気かい?」

「あら、権兵衛さんじゃないかい。さ、どうぞ、どうぞ。でも、いきなり、よぉ、元気かいは失礼じゃないですかね?」

「え?そうでしたか?いや、なんせ、あたしは無学なもんでね。そういうところが分からねえんで。
で、ところでご隠居さん。昨日、そこの蕎麦屋で蕎麦をたぐってたらトム・ハンクスが急にやってきて・・・じゃねえや、そんな話じゃなくて、隣の集団が『自分を変えなきゃ』『変えなきゃ』ってうるせーんですよ。
そんなに自分を変えなきゃいけないもんすかね?」

「ま、確かにそういう心がけの人たちも増えているようじゃの。決して悪いことだとは思わんがね。」

・・・。

ま、この調子で続けると書く方も読む方も疲れるので(笑)ふつうにやりたいと思います。

例えば「旦那が浮気したのは私が至らなかったせいもある。だから、そんな自分を変えて旦那さんにもう一度愛してもらえる自分になるんだ」という方もいるでしょう。

また、「このままでは平凡な人生になってしまう。ここは自分を見つめ直して、本当にやりたいことができる自分になって、人生をより良いものに変えて行こう」という人もいるでしょう。

さらには「私に彼氏ができないのはやはりこの刀剣と鋼の鎧のせいか。これを脱ぎ捨てねば、彼氏などできぬのか。その生き方は勇気がいるがわしも武士じゃ。そんな弱気な自分を変えて正々堂々、丸腰で生きようではないか」などと決意表明した人もいるでしょう。

うまくいかないとき、私たちは「何が原因でうまくいかないのか?」を考えます。
そして、その原因を取り除くことで「うまくいく」ということを実現させようとします。

そもそも「うまく行くってどういうこと?」てテーマがあって、それはブログに書いたので読むといいですよ(宣伝)。
http://nemotohiroyuki.jp/everyday-psychology/14897

さて、「自分を変える」ということについて考えた理由ってのは「変わりたいのに変われない」という声をよく耳にするからです。

一生懸命やってるんですけどね・・・
何とかしたいんですけど・・・

それを根性論ないし、方法論で語るのもありですけど、私はカウンセラーなもので、そもそも論で語りたがる悪い癖(?)があるんです。

それで「変わらなきゃいけないの?ほんとに?ほんまに?本気で??」と思うのですね。

で、今日一番言いたいことを今から書きますので心して聞いてください(読んで下さい)。

あ、でも、今のところ一番言いたいことなのでこのあとさらに言いたいことが出てきた場合は二番目になりますけどいいですか?(笑)

「自分を変えるために今の自分を否定するのならば変わりたくても変われないよね」

長い!
これは長い。
しかもパッと見で意味が分かりにくい!?

名文は短く(日本語ならだいたい17文字に収まるくらい)、サクッと読めて、すーっと心に入ってくるものなのに、これは長い!36文字もある(数えました)。

そう、「今の自分」にダメ出しをするのって辛くないですか?
「今の自分」も頑張ってるでしょう?いい奴だよね?

旦那に浮気されたって、仕事が面白くなくったって、彼氏ができなくたって、武器防具の類を手放せなくったって、今の自分も素晴らしいでしょう?頑張ってるでしょう?

だけど、そこを否定してしまうのって辛いですよね?

人から「お前、ダメだなあ、ほんと、そのままじゃ、何も生まれへんぞ」って否定されながらやってうまく行くかな?
自分に思い切りダメ出し食らいながら「よっしゃやるぞ!!」てスイッチ入って、実際変われたりするのかな?

いや、実際にはうまく行くときもあるんです。

「短期決戦」なら。

ダメ出し、否定ってのは「瞬発力」を生むには好都合なんです。

「怖れ」って感情をあおると人は「何とかしなきゃ」って思って行動に出ます。
あらゆる感情の中で怖れを煽るのが一番「瞬発力」を生むと言われます。

だから、広告にはそんな怖れ(不安)を煽る文字・情報が氾濫することになります。
ちゃんと分かってやってらっしゃるんです、皆さん。(上から目線で言ってみたぞ)

ところが、怖れを煽ると瞬発力は出ますが「持続力」はありません。

「こらーっ!しっかりせんかい!!」って竹刀持った先生に怒鳴られて緊張してピシッとして何かに取り組むんだけど、しばらく経つと集中力が途切れてぐだぐだになるの分かります?
そのたびに「こらーっ!根本ぉー!!お前、またサボってんのか!」って怒られて、再び怖れを煽られてびしっとするわけです。

で、「自分を変える」って短期勝負なんでしょうか?
それとも長期戦なんでしょうか?

いや、ほんと短期戦な部分もあります(そこを否定したいわけじゃない)。
だから、この方法が悪いわけではないんです。
特に「明確な目標があり、それを短期間で実現させたいためには効果的」だとも思っています。

例えば「3か月後の試験に合格するために今から自分に鞭を打っていきたいと思います!」とか「来週のプレゼン、何としてでも結果を出したい。でも、今のままではダメだ。だから時間はないけど、あれやこれやもがいてみよう」とか。

でも、(ドラえもんの声で)「彼氏ができる自分になる!」「旦那にもう一度愛される妻になる!」「自分がやりたいことを仕事にして充実した人生を送る!」(ドラえもんの声、終了)みたいなテーマの場合はどうでしょう?

無期限な上に、目標達成が不明確ですよね。
試験があるわけでもないし、合格点が設定されてるわけでもないし。

このダメ出し戦法で「自分を変えるプロジェクト」に取り組もうと思ったら、ずっと自分を否定し、叱咤し、ダメ出しし続けなきゃいけないってことなんです。

それって疲れません?

「おいおい、いつまで頑張ったらええんや」と怖いお姐さんが内面から出てくると思いません?

しかも、ある矛盾が生まれます。

『常に「このままではダメだ」「今の自分ではダメだ」と否定し続けているので、仮により良い自分になっていたとしても、自分を否定し続けてしまう。』

いやあ、これ、コントですよね。

「TOEICで600点取るぞ!今のような500点ではなんもならん!だから、頑張らなきゃダメだぞ」

「700点取るぞ!今のような600点ではなんもならん!だから、頑張らなきゃダメだぞ」

「800点取るぞ!今のような700点ではなんもならん!だから、頑張らなきゃダメだぞ」

みたいな感じ。
実際TOEICなどの試験だったら結果が分かりやすいからまだ分かりやすいんだけど、これ、内面だったらどうでしょう???

長期戦、かつ、目標があいまい(基準が明確でないもの)に対しては「ダメ出し」や「怖れ」を使うとうまく行かないんじゃないか?って思うんです。

だから、大事なのは今の自分を肯定すること。
今の自分も素晴らしいけど、さらにもっと素晴らしい自分になるんだ!ってワクワクすること。

そもそもワクワクスイッチが入ったら人は勝手に成長していきます。

好きなゲームがリリースされたら勝手にネットを調べまくって攻略方法とか、ゲームのルールとかを理解しようとするでしょう?
それであっという間に様々な知識を得て、ぐんぐん成長するでしょう?
1週間前には「うーん、どうやるんだろう?」って思ってたゲームも、今ではすっかり余裕でこなしてたりするでしょう?

楽しいと人は勝手に成長するんです。

だから、「自分を変えたい」と思ったら、「それをどうしたら自分は楽しめるのか?」に取り組むのが効率的だと思っています。

夫婦問題のケースなんかでよくあるんですよね。
「最近、オシャレしてる?」とか「セクシーな下着とか履いてる?」っていう質問するの。
ファッションが好きだけど旦那や子どものために我慢してる奥さんって多いでしょう?
だから問題が起きたときはそこを解禁してあげるといいんですよね。

成長や変化が楽しいって思えるし、ワクワクしてくるから。

「こんな問題起こるんだったら、どんな恩恵が降ってくると思う?」って先にご褒美に注目しちゃう方法もあります。

だから、問題が起きたことはネガティブな感情を煽るものなんだけど、それはそれで解消してあげる必要があるんだけど、その後の「変える」プロジェクトでは「楽しむ」ように自分を導いてあげることが大事なんですね。

怖れではなく、ワクワクで。
ダメ出しではなく、自己承認で。
鞭を打つのはプレイのみにして、ふだんはいい子いい子してあげます。

これが「変わる」の基本です。

そもそも変わる必要があるの?って話をしようと思ったんですけど、疲れてきたでしょ?読むの。(投影?(笑))
いや、文字数もだいぶ重なって来たしなー、ということでその話はまた今度ね。

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