子どもの忘れ物・失くし物がひどすぎて困ってます。(2/2)



ミスを犯さないようにするよりも、ミスを犯した時にどうリカバリーできるのかも大事なことだと思います。短所を直すよりも、長所を伸ばす方が素敵なように。
そして、お子さんのこの問題はママに何を教えてくれているのでしょう?

昨日に引き続いてお届けします。

さて、そもそも時計やゴーグルも大切なものですけれど、ほんとうになくして困るものなのでしょうか?
もっと大切なモノって他にありませんか?
もっとなくしたいものって他にありませんか?

もちろん、命、は当然ですよね。
生きてるからこそ、怒ることもできるわけですから。

今、お子さんに何かあったら、Jさん、やり残したこと、後悔すること、めちゃくちゃいっぱいありませんか?

そんな想像するのもいやかもしれませんが、肉体として生きてくれてる以上に有難いことはないはずなのです。

だから、こういう風にしたいって常々思うんです。
忘れ物が多いのならば、友達をいっぱい作る方法を一緒に教えた方がいいんじゃない?だって忘れ物や物を失くしたときに“現地”で役立つのって友達ですよね。
友達が「お前、またなくしたのか~」って笑顔で貸してくれるのなら、現実的な問題は何もないんです。

さらに言えば、愛されキャラになってしまえば、先生だって「お前、しょうがないなあ~」で笑って許してくれるようになります。

日本人って「ミスを犯さないように」って未然に防ぐことをすごく考えます。
それも大切なことなんだけど、同じくらいのエネルギーをかけて「ミスを犯した時の対処方法」も考えた方がいいと思うんです。
むしろ、私は「ミスは起きるものだから、それをどうリカバリーするかを考える方がいい」というタイプなんですけどね。

私もお財布を忘れて出張に出かけちゃったことがあるんです。ちょうど1年前です。
カードもありません。あるのは携帯についてるモバイルSuicaだけです。
そこで頼れるのは「人脈」でした(笑)
「ごめん、財布忘れてん。お金かしてくれへん?」って言ったらみんなが協力してくれました。
お陰で無事出張を終えることができたのですが、同時に、人の優しさ、温かさを感じることもできて、むしろ、いい経験になりました。

もちろん、私が嘘つきで彼らから信用されていないんであれば、お金を貸してくれることはなかったでしょう。
それまで築いてきた信用がもたらした1万円だな!とその時は思ったものです(笑)

それにお金を貸してくれる時、みんな笑顔なんですよね~。
「僕はみんなの笑顔に貢献してる」と思いました!偉そうに!!

そして、そのできごとは各地で「ネタ」になりました。
セミナーで話せばみんなが笑ってくれます。

超方向音痴の友人がいます。そのくせ出張が多いんです。
彼女が出張に出るときは会社の人間も友人もスクランブル体制で彼女からの連絡を待ちます。
そして、友人たちは自分が行ったこともない土地の地図をネットで見ながら彼女を遠隔操作します。
誰もそれを迷惑だなんて思っていません。
むしろ、楽しんでいるくらいで、自ら名乗り出て彼女のナビ役を務めたがるものです。

そもそも忘れ物をする、失くし物をするってそんなにダメなのことなのかなあ?
そこでリカバリーできるのであればいいんじゃないのかなあ?と思っちゃうんですよね。

忘れ物や失くし物は多いけど、その一方で素晴らしい才能、魅力、価値をお子さんは持っていませんか?

欠点を上回る魅力があれば、周りの人はその欠点を自分の長所で打ち消してあげようと思います。
忘れ物が多い友人のために、自分の荷物を増やす人もいるんですよね。
その人は、その友人が忘れ物をしてくれなきゃ活躍の場がなくなるのです。

ある人が言ってました。
「天才と言われる人は、何か決定的に人として欠けてる部分を持っている」と。
光が眩しければ眩しいほど、影は濃くなります。

忘れ物や失くし物ばかりする、というお子さんの話を聞くと、他人事だからかもしれませんが、つい私はワクワクしてしまうんです。
この子、どんな才能持ってるんだろう?どんな輝きを持ってるんだろう?って。

Jさん、ママとして一番近くでお子さんを見てらっしゃいますよね。
その才能にももちろんお気づきだと思います。

短所を直す、よりも、長所を伸ばす方式でやってみませんか?
その方が役立つことはとても多いと思うのですが。

さて、長々と書いて来ましたが最後にお決まりの展開です。

お子さんは忘れ物、失くし物が多いという事象を通じて、ママに何を教えてくれているのでしょうか?

目の前に起きている現実はすべて自分自身の問題です。
忘れ物、失くし物が多い子どもを持つママが一般的に持つ問題はこんな感じです。
・きちんとしすぎている。完璧主義の傾向がある。
・ココロに余裕がなく、いつもばたばたしている。
・人に対して干渉的になりやすい。
・他人をコントロール/支配する癖がある。

もしかしたら、この辺の問題を改善できたら、お子さんの忘れ物癖も良くなるかもしれません。

子育てって親の価値観を破壊して、広げて、育ててくれるものなんだと思います。
私たち夫婦も、子どもたちのお陰でずいぶんと世界が広がりました。
もう、何でもアリなんだ、ってことになりましたし、肉体的に生きてくれてるだけでありがたいし、愛の塊だし、ということがほんとうに分かってきました。

Jさんはお子さんをどんな目でいつも見ていますか?
いつもじゃなくていいですけど、いとおしいものを見る、優しい、温かい目で見てあげられる時間が増やせるように自分のココロを変えていきましょう。

そして、お子さんにどれくらい愛されているのかを受け取り、どれくらい愛しているのかを伝え続けましょう。
思春期に入るまでが一つのポイントになります。
その時期にどれだけママに愛されたか?は彼(女)の人生をより豊かなものにしてくれますから。

もちろん、怒ることも愛ですから、思い切り怒ってあげてください。
でも、同時に、それと同じかそれ以上の情熱を持ってお子さんに愛を伝えてあげましょう。
それさえできればもう何もいらないと私は思うのです。

さて、長々とお話していましたが、自分たちの経験と重なる部分が多かったので、あれこれと語ってしまいました。
少しでも参考になる部分がありましたら幸いです。

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