(罪悪感本の感想)「自作自演してでも理解したいほど親を愛していたことに気づいたことが一番ショックでした。」




『いつも自分のせいにする罪悪感がすーっと消えてなくなる本』の感想を頂きました。
※リトリート仲間やお弟子さんたちの希望者に原稿(ゲラ)をお渡しして読んで頂きました。

「自作自演してでも理解したいほど親を愛していたことに気づいたことが一番ショックでした。」

 「出来ない醜い汚いどうしようもない自分がいるからみんなが迷惑する」「自分が何かしたに違いない」と思いながらも素直に謝罪できない自分。それはただの自己嫌悪自己否定で、自分の性格が悪いからだと思っていました。
 しかしそれこそが罪悪感のつくる罠だと気づくところから、わかりやすい言葉と共に「自分をゆるす」ため旅が始まります。
 罪悪感は巧妙に正体を隠し、自分も他人も傷つけたり笑うことすら禁じたりして自罰する感情。なぜそんなものが生まれたのか、どんな場面で忍び寄ってくるのかを記憶を辿りながら実例と解説を読み進めていくと、まずは膿を出すように自分の辛さや人を傷つけた痛みが蘇ってきました。無駄なく書かれた読みやすい文章なのに集中できず、途中で気が散って逃げ出したくなること数回。ずっと隠れてきた罪悪感に私が耐えきれないのだと思いつつ、時間をおきながら少しずつ読み進めました。
 自分の思考や物の見方の癖として自分軸で現実に起きている問題を捉えていくと、誰よりも激しく自責したのは自分自身であることにも気づきます。そして自分を癒やしてゆるすワークに取り組んでいくうち、わけも分からず涙がこぼれていました。
 一番手軽にできるイメージワークは、本文中の文章を読みながら映像をイメージするものです。私は癒し系のBGMを聴きながら読み進めていたこともあってか深く入り込んでしまい、ワークを終えるまでの数分間でぼろぼろに泣いていました。
 また一番ショックを受けたのは、親と同じ行動でパートナーを傷つけてしまう理由の下りです。
 大嫌いな親と同じ行動で得た罪悪感は親が抱えていた罪悪感であり、パートナーに注いだ愛情と同じだけの愛情を親から注がれていたこと。パートナーが自分にとっていた行動も優しさも、自分が親に見せていた行動と優しさだったこと。それほど愛して愛されていたことを理解してしまった瞬間には、後悔と感謝の思いが溢れました。
 この一冊を読めば罪悪感が消えてなくなり、一気に毎日ハッピーになるわけではありません。
 けれど今見えている世界に自分自身でかけているフィルターが初夏の夜明けのようにゆっくりとあかるくなり、今生きている自分の力強さや、罪悪感の強さに見合う愛情をもっているのだと感じられる一冊でした。
(Yさん)


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