子供時代満たされなかったもの=彼氏に対して求めてしまうもの



ラブ・カウンセリング

「普段はそんなことしないのに、彼の前では異常に駄々っ子になって我儘ばかり言ってしまうんです。時には人格が変わったようになってしまって。そんなことしたら彼に嫌われるってわかっているのに。」

「彼と付き合ってから、ひとときも離れたくなくて、ずっとくっ付いているんです。彼からは『そんなべたべたするタイプだと思わなかった』って言われるんですが、でも、私もそう思うんです。今まではそんなことなかったのに、彼に対してだけは離れるとすごく不安になってしまうんです。子供っぽいですよね?」

他の人に対しては自立的に振る舞えるけれど、彼氏に対してとても依存的になってしまう・・・というお話をよく耳にします。


不倫なんかの場合は顕著に出やすいのですが、そうでなくても、相手によっていつもと違う、子供っぽい、幼い、感情的な、情緒不安定な、不安や怖れが強い自分が出てきて、自分自身もそれに振り回されてしまうことがあるんです。

そんな自分を責めたり、彼に嫌われるのでは?と不安になったりする気持ちも分かりますが、その一方で、これも「幼児退行」という成長のための大切なプロセスとして私は捉えるようにしているんです。

すなわち、その彼を「親」に見立て、子供時代に満たされなかった感情を彼を通じて満たそうとしているからなんです。
だから、ある種の癒しであり、感情の解放であり、セラピーと言ってしまっても過言ではないんですね。
もちろん、関係性にヒビを入れてしまうこともあるので、ちゃんと彼にこのことを理解していただく必要があるのですけどね(てっとり早く、この記事を彼に読んでもらって、そんな“怪しい世界”(!?)があることを受け入れてもらう、というのもお勧めです)

実際に子供時代の状態を伺っていくと、意識的あるいは無意識的に抑圧したであろう感情と、彼の前で出てきている感情とが一致していることが多いのです。

お母さんが厳しくて甘えることができなかった子供時代。辛いことも、悲しいことも、ぐっと我慢して耐えてきたとしたら、彼がそれを受け入れてくれる人だと感じたら、まるで子供のように彼の前で泣いたり、甘えたりしたくなるものです。

両親が共働きで早くに自立したとすれば、甘えられないばかりか、しっかりしなきゃ、とわがままも言わずに頑張ってきたのかもしれません。だとしたら、彼の前ではダメな自分、甘えん坊で、わがままな自分がどんどんあふれ出てくるかもしれません。

そうして、心の中にいる満たされない子供(インナーチャイルド)を改めて育て直しているので、その点では「セラピー」なんです。

ただ、子供時代に抑圧した感情は膨大なものに及ぶことが少なくありません。
実際に、そんな子供っぽい自分が未来永劫続くのではないかと不安になっている方も多いんです。
確かにその処理に時間がかかることもありますが、今は必要なこと、大切なこと、癒しだし、成長のためには大事なこととして前向きに捉えていくことで、より早く抜け出すことができます。(もちろん、彼の理解と協力は不可欠ですけれど)

そして、同時に大人の女性としての自分を彼に与えていくことで、バランスを取っていきたいところです。
これは少し意識的に頑張ったり、心理的な抵抗を感じたりするかもしれませんが、一方的に依存の関係ですと、親と子、兄と妹という関係が固定化し、セックスレスになったり、彼の浮気を招いたりしやすくなるんですね。

だから、性的なことだけでなくても、食事を作ってあげたり、デートを企画したり、自分が運転してどこかへ連れて行ってあげたり、主体的な行動を取ることがとても大切なポイントになります。

そして、内なる子供(インナーチャイルド)を成長させることで、あなたはより大人として魅力的な女性へと成長していくこと、変化していくことを実感できるはずです。

なお、こうしたケースで、「私のことを育てさせてしまって彼に申し訳ない」と感じる方がいらっしゃいますが、心配はご無用です。
彼にとっても、感情を学んだり、育てることで自分を大人へと成長させたりといった恩恵が同じ量だけ与えられます。
そうして、お互いにこの関係性を育てていくことで、ますますかけがえのない二人になることができるのです。

みなさまの参考になりましたら幸いです。


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