元彼は、同じ会社の人なんです。(2/2)



ラブ・カウンセリング

さて、先週に引き続き 、元彼が同じ職場、という傷口に塩を塗りこみ続けるような失恋について紹介しています。

さて、こういうケースで私はどんな提案をするんだろう?と考えてみました。
もちろん、ケースバイケース。皆さんに同じ事を言ってるわけではありません。


まず、

「同じフロアの彼と別れて、しかも、新しい彼女も同じ部署。二人が表には出さないけれど、時々目で合図をしているのを見て、本当に息が苦しくなってしまう」

「結婚式の招待状まで出した後に破談。上司からは嫌味を言われるし、周りには変な噂を立てられるし、彼とはほぼ毎日顔を合わせるけれど、仕事だから無理にでも愛想よくしなきゃいけなくて」

「店長と不倫が終わり、それだけでも辛いのに、彼が店のほかの子に手を出してることが最近分かって店を辞めるしかない気持ち。接客は好きだし、この店も気に入っていたのに」

など、傷口がとても相当大きいし、深いな、と感じた場合。

「ほんとうは無理やりでもいいので休むのが一番なんですよ」か「上司に事情を話して仕事を減らしてもらうか、可能ならば短期的に異動させてもらうことはできないんでしょうか?」などの“心のケア優先策”を提案するでしょう。
これはもう事故・病気・災害レベルだと思ってよいと思うんです。

これらってあんまり現実的な策ではないかもしれませんが、逆に、そうでもしなければ、精神的に追い詰められて余計にしんどい思いをしてしまうんじゃないか?と思うんです。

同じような状況の方でも、「職場でも号泣できる」とか「失恋で仕事どころじゃなくなる」という方の場合は、自然と休んだり、仕事減らしたり、変わったりしますよね?

だから、この提案をするのは「責任感があり、仕事に充実感ややりがいを持って、前向きに頑張ってる方」に多いんですが、そういう“自立型”の方は、こういう場面でも、何とか頑張ろうとしてしまって傷口を広げ易いんです。

そして、先ほどのケースほどひどくはないかもしれないけれど・・・と言う方にはこうした提案をすることが多いかな。

「仕事からは逃げられませんよね。周りのことを考えたら、そう簡単に投げ出すこともできないし、離れたくはないですよね。だから、仕事中は、心を鬼にして頑張りましょう。もう、会社を出たら倒れこむくらいの勢いで。そして、仕事が終わった後、思い切り泣きましょう。わめきましょう。オフタイムは当分の間は自分を癒す時間に割り切ってくださいね。カウンセリングもバンバン使ってください。友達にも泣きつくし、これを機会にエステとかマッサージとかも通っちゃってください。昼間、新しい傷が付くでしょう?それを何とかその日のうちに吐きだしてしまいたいんです。ちゃんと感情と向き合ってあげると早く抜け出せますから」

実際、仕事を休んだり、辞めたり、というのは難しいことだと思うんです。
今の時代、減らす=辞める、みたいなところも少なくないでしょうしね。

だから、何とかオフタイムで処理したい、と考えるのが現実的なのかな、と思うんです。
辛い気持ちをたくさん吐き出して、そして、楽になって、でも、次の日また会社で傷ついて、でも、それをその日のうちに何とか抜け出して・・・

ほんと、いつまで続くんだろう?という思いになってきますが、この失恋を機に、自分の心を大事にすること、気持ちを大切にすることを学んで欲しいなあ、といつも思うんです。

因みに、他の記事でも書きましたが、失恋したあと1ヶ月半~2ヶ月くらいは、手放しとかしなくていいんです。
友だちに泣きついて、頼って、甘えて、悲しみに浸るくらいでいいんです。
そうして、少しずつ心が蘇ってくるのを待ちましょう。

(こうした感情のプロセスについては、過日、カウンセリングサービスの心理学講座 で紹介しました。良かったらご覧くださいね。)

そして、少しずつ大丈夫な時間、日が出てきたら、いよいよ手放しですね。
自分の成長、すなわち、魅力アップと、彼から自分を自由にしてあげて次のプロセスに入る段階です。

はじめの段階で、ちゃんと泣いて、絶望して、落ち込んで、ぼろぼろになった分、手放しのプロセスに入りやすくなります。

そうして、「この問題が私の身に起きた意味」について学んでいくんです。
大きく自分が成長する段階です。

心理学の世界では「偶然」はありません。こういう辛い状況に陥ることも、何らかの「必然」に基づいていると考えます。必要だったんだ、嫌だけど、辛いけれど、求めていたんだ、と解釈します。
そうして、その理由、意味、目的について学んだとき、私達は次のステップに進むことができるんですね。

だから、ここはじっくりとこの恋を振り返っていくんです。そんな謎解きをしながらね。

そうして、抜け出せると、辛い思いをした分だけ、自分が強く、しなやかに、そして、磨き上げられて輝いていることに気付けます。

過酷な失恋ではありますが、必ずしも「辞める」だけが答えではありませんね。
(もちろん、それが最適である場合もあります)

あなたなりの最適解が見つかることを願っています。

参考になりましたら幸いです。


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