離婚問題が一度解消して幸せを感じられるようになったのに、夫からまた「一人になりたい」と言われてショックを受けたなら、どういうアプローチをしていけば心を通わせる関係が築けるのか?



私のカウンセリングはそもそも論に基づいて「なぜそんな問題が起きたのか?」というところからたくさん深掘りしていくスタイルです。
だから、最初の離婚問題が起きた理由、そして、その問題を作った背景に光を当てて、そこで浮上してきた問題を癒していくことを主にしているのです。
そんな流れを紹介させていただきます。

こんにちは。
数年前からいつも楽しく拝見しています。勇気を出して投稿してみました。

結婚20年。子どもの妊娠中に夫の不倫が発覚し、離婚宣告や家庭内別居を経ながらも再構築を目指してきました。私自身もその経験から、現在はパートナーシップをサポートする仕事をしています。

私は穏やかに過ごせていて「十分幸せ」と思っていたのですが、先日夫から「このまま人生を終えるのは嫌だ。1人になりたい」と言われ、ショックを受けました。

話し合ってみると、お互いに本音や想いが十分伝わっていなかったことが分かりました。
私は「もっと愛されたい、大事にされたい」と思いながらも怖くて素直になれず、夫のことが好きだという気持ちも最近ようやく認められたところです。

夫婦関係において、我が家は「野良猫同士」のような関係なのでしょうか(笑)。

今は離婚したいわけではなく、できることなら夫ともう一度心を通わせる関係になれたらと思っています。

幸せになるためのヒントやアドバイスをいただけたら嬉しいです。
(Sさん)

確かに野良猫同士のご夫婦かもしれませんねー笑

一度は持ち直した関係で、もう大丈夫かなあ?と思った頃に「再発」することは案外よくあるものでして、そんな感じで長らくお付き合いしている奥様もいらっしゃいます。離婚騒動が3回(小さいものも入れるともう少しある)ありましたが、最近はすっかり仲良くされているようで、このところはライフワークのご相談がメインになっています。

だから、何とかしようと思えば何とかなるよね!と希望を持っていただければと思います。

で、十分幸せと感じてるときに「このまま人生を終えるのは嫌だ。1人になりたい」と言われたら、そりゃあ青天の霹靂でございましてショックを受けて寝込んで食欲もなくなって思わぬダイエットに成功しちゃう、という風になっても仕方がないことですよね。

>お互いに本音や想いが十分伝わっていなかったことが分かりました。

という問題はほんとうに多いものでして、たとえば、こういう危機を迎えた後ってのは修復しようとすると「お互いすごく気を使って平穏を保っている状態」になりやすいものです。

相手のご機嫌を伺い合い、自分の言動にも気を使います。
相手が何を考えているかお互いに気になり、差しさわりのない関係になりやすいんですね。

私は特にこの状態を「かりそめの幸せ」という風に呼んでいます。

カウンセリングを継続的に受けていただいてこの状態になると「ここからが大事ですよ」という風にお伝えしています。

この「かりそめの幸せ」の時代というのは、特に問題は表面的には起こりません。
しかし、水面下では“冷戦のごとき情報戦”が展開されているものです。

そして、その状態が続くと人は“慢心”してしまうんですよね。
「あ、これでたぶん大丈夫だ。」

その神経戦・情報戦に慣れてしまうんです。

そうするとあるときでっかい爆弾が飛んでくるんですよね。(一方で、自分が爆発しちまうときももちろんあります。)

こうした「かりそめの幸せ」のときに水面下で何が起きているかを少し表してみましょう。

夫の心理・・・不倫したことへの罪悪感、離婚宣言を取り下げたことへの不足感など。
妻の心理・・・不倫されたことへの被害者意識、また繰り返されないかという不安など。

夫)
結局、俺が悪い。浮気をしたのも俺だし、それが妻の妊娠中ってことで一体何をしてるんだと冷静になれば思う。こんなことをしてしまった一生許してもらえないだろう。
とりあえず、離婚しないのであればこれから先は罪を償う日々を送ることになる。嫌だけど仕方がない。
妻を刺激しないように気を付けなければいけないし、反省している様子を見せなければならない。
妻が自分と別れたくない気持ちは分かっている。だから、何とかその気持ちに応えるように頑張るしかない。
けれど、それはしんどいことでもあるし、誰にも言えないことだから、これを十字架として背負って生きるしかないのだろう。

妻)
何とかやり直すことになったけれど自信なんてない。また同じことを繰り返されたら私の気持ちは持たないかもしれない。
夫の態度が前よりも気になって仕方がない。これまでうまく行っていると思っていたから自分の目にも自信がない。
また夫が同じことを繰り返さないか監視しておきたい気持ちでいっぱいだ。
しかし、なぜ自分がこんな目に遭わなければならないのだろう。
そんなことを言っても始まらないので、何とか夫にここに留まってもらえるように頑張らなければならない。
それはしんどいことだけど仕方がない。
だって本当は夫のことが好きだと気付いたから。

こうした思いも実はほんの一部を切り取ったもので、「何が原因だったのか?」「どうしたらいいのか?」「これからどうなるのか?」という思いが頭の中をぐるぐるし、結論が出ないことをずっと考えている状態になることもあります。

でも、こうした心理から見えてくるのはお互いに感じていることが違うということです。
夫から見れば、妻が今回の騒動を許してくれたとは思っていないし、明るく元気に振舞っているのを見ると、もうあのできごとは忘れたのか?とも思うものです。

妻から見れば、夫がそんな罪悪感を感じているように見えないし、悲壮な覚悟で離婚騒動を取りやめたことも、未来に絶望していることも分からないかもしれません。

だから、「心が通う」という状態からは程遠いことが推測できると思います。

「お互いに気を使って、相手を刺激しないようにしてしまう」のです。

それは相当なストレスです。「いい夫」「いい妻」をお互いに演じ続けるわけですから。
言い換えるとそれは「我慢大会」みたいなものですね。

先に限界を迎えたほうが爆発することになるのです。

さて、詳細はSさんからより深く事情聴取しなければならないので省きますが、こうしたご相談をいただいた際に私がよく取るアプローチを紹介したいと思います。
パートナーシップをサポートするお仕事もされてるとのことで、役に立ちそうであれば参考にしていただければと思います。

1)そもそもなぜそういう問題が生まれたの?

不倫問題ってある日突然勃発するわけではなく、それまでの夫婦関係の中で少しずつ溜まってきた“歪み”が不倫とう形で露呈するものです。

となると、それまでのお互いの関係性を振り返ることが一般的で、そこに何らかの原因があったとみていきます。

よくある原因として次のようなものが挙げられます。

・夫の愛情にあぐらをかいてしまってた問題
・夫に理想のパパやママを求めてしまっていた問題。
・夫を支配していた問題
・セックスレスや体の相性、頻度などの性的な問題
・セクシャリティ抑圧しまくり問題。
・経済観念のすれ違い問題(お金を使いすぎ、ケチすぎなど)
・すでに結婚当初から我慢大会だった問題
・コミュニケーション不足による誤解問題
・元々遊び人だった問題
・男性不信、女性不信による信頼関係が築けていなかった問題
・自分本位に関係を進めたため相手が寂しくなっちゃった問題
・お互いの中にある親密感への怖れ問題。
・罪悪感強すぎ問題。
・夫婦関係が「競争」になっていた問題。
など。

改めて今、その原因を探り、それが解消されているのかを確認します。

離婚危機からの修復プロセスにおいて、表面上は解決されていても、心の中では未だにその問題がくすぶっていることがよくあるのです。

2)その問題の背景にあるのは何なのか?

なぜ、夫の愛情にあぐらをかいてしまったのか?
なぜ、性的な問題が生まれたのか?
なぜ、コミュニケーションがうまくできなかったのか?
なぜ、不信感を持っているのか?
なぜ、親密感が怖いのか?
なぜ、競争関係になってしまったのか?

そうした原因を掘り下げていき、ここを解消していこうとします。
遡れば幼少期からのパターンが分かってくることもあれば、過去の失恋が尾を引いていることが明らかになることもあります。

3)そのルーツとなった関係性を癒す

私のセッションは「根本治療」を目指します。もちろんここでは「こんぽん」と呼んでください。笑
親との関係が原因であれば、そこにくすぶる感情を解放し、親を許す、というプロセスを目指します。
過去の恋愛が原因であれば、その恋における未完了なプロセスを終わらせ、その関係を手放していくことを目指します。

こうした原因は複合的であることが多いので(母との関係に、元々彼との関係が絡んでいて、かつ、思春期の問題が影響している、みたいに)、今の問題に最も影響を与えていると思われる関係性から見ていくことが多いです。

4)それらと並行しながら現在のパートナーシップを改善する手立てを考える。

初期の段階ではパートナーシップを一旦横において自分と向き合うことを優先します。
そして、少しでも癒しが進んで来たらパートナーとの関係改善のために「今できること」を考えていきます。

原因が改善されていないのに関係を良くしようとしても表面的な部分に留まってしまい、再発を招きやすいからです。

5)そもそも自分はどんな人間で、どんな生き方が似合うのか?を考えていく。

いわゆるライフワークデザインをしていくのですが、最近はこうした「本来の私」に立ち返り、その私にふさわしい生き方を模索していき、それを実践するところを目指すことが多いです。

そのためにも1)~3)は一通り経験していただくことが多いです。

だから、はじめから夫婦関係の修復を目指すというよりも、“結果的に”夫婦関係が修復された、という状態になることが多いです。

という流れで見て言った場合、Sさんご夫婦はどの段階におられるのかな?と思うわけです。

例えば、そもそも最初の不倫問題が勃発した原因についてどれくらい解消されているか?とか、そのためにルーツとなった親子関係なのか過去の恋愛なのかについてどれくらい癒しが進んでいるか?という点などです。

こうした問題ってのは表面的に出たのはあくまで「結果」であって、そこに至る「プロセス」が改善されてなければ、また同じ「結果」が繰り返されるのは自明のことです。

だから、こうして深く掘り下げて自分の心の中を見ていくことが非常に有効なんですよね。
(もちろん、場合によってはさらに深堀りしていくこともあるのですが)

そうして、この問題を自分事として捉えて行ったときに気づかされること、成長を促されることはめちゃくちゃたくさんありまして、それで、最終的に「この問題が起きてほんとによかった!!」と心から思えることになるんです。

だから、夫婦関係の問題を扱っていたら、仕事が楽しくなった、人間関係が楽になった、ずいぶんと生きやすくなった、自分のことがだいぶ理解できるようになった、みたいな変化も伴っているわけですね。

そうすると「心を通わせる関係になりたい」という希望の状態にどんどん近づいていくことも実感できると思うわけです。

だから、夫婦関係を改善したい!というのは第一目標であり、最も重要な主訴であることは間違いないのですが、ついでに人生そのもの、生き方そのものを改善していきませんか?という提案を私はしているのです。

例えば、Sさんのお話を見ると

>私は「もっと愛されたい、大事にされたい」と思いながらも怖くて素直になれず、夫のことが好きだという気持ちも最近ようやく認められたところです。

という点についても、なぜ素直になれないのか?とか、夫への気持ちをなぜ最近になるまで認められなかったのか?にはそれなりに深い理由があるわけですね。

その理由をスルーして仲良くなろうとしたって、その部分が残ったままだと邪魔になると思いませんか?

となれば、やはり家族関係なり、過去の恋愛遍歴なりにフォーカスしていくのが必要だと思うのですが、いかがでしょうか。

そんな根本のカウンセリングがライブで見られて問題解決のプロセスも分かるのが1DAYリトリートセミナーです。(この場合は「ねもと」と読みます。笑)

◎東京:7/26(日)11:00-18:00 東京1DAYリトリートセミナー~内に秘められた才能を開く1日~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/58651

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新しい学び「どうしたらいい?」が解決する 自分と他人の心理学(池田書店)

◎11/21,22,23 ザ・リトリートセミナー in 神楽坂~生き方が、人生が、自分自身が変わる3日間~
https://nemotohiroyuki.jp/schedule-cat/51398

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