辞める勇気~何かを始めるにはスペースを作らなきゃ~



もし、あなたのクローゼットがいっぱいだったとして、そこに新たに春物の服を買おうと思います。
押し込んでスペースを作ろうと思えばシワシワになってしまいますから、もう着ない服を処分したり、頻度の高くない服などを別の場所に移したりしてスペースを作りますよね。

もし、今、あなたが何かを始めようと思うのであれば、それだけのスペースがあるかどうかをチェックする必要があるのです。

ここで言うスペースはすなわち「心」です。
時間があっても、お金に余裕があっても、物に溢れていても、それを「余裕がある」という風に受け止められなければ無いも同じなんですよね。


新しい価値観を採り入れるためのスペース、新たなチャレンジをするための余裕作りが必要です。

目の前の仕事でいっぱいいっぱいで先々のことなんて考えられない時に「将来のヴィジョンは?」という質問はかえってマイナスになります。
だって、今がいっぱいいっぱいであれば、その質問から出てくる答えは必ず今のしんどさを抜け出すものになります。
(たとえば、締め切りのないゆったりしたスケジュールで仕事に取り組めること、とか)
それって場合によっては今から目を背けることになったり、本当に自分が望んでいるじゃないことだったりするんですよね。

だから、新しいことを始めるためにはまずは心のスペース作りをする必要があります。

1回目のカウンセリング。なるべく話を聴く方に意識を向けることが多いです。
しゃべりたくてウズウズしても、できるだけ話をしていただきます。

話すことで緊張も和らぎ、落ち着き、多少なりとも余裕が生まれて来ますから。
クライアントさんが少しでも話してスペースを作って下さらないと、私がどれだけ素晴らしことをお伝えしても(!?)、入る余地がありませんものね。

そして、最初に提案する宿題や課題も、たいていは「心のスペース作りに関するもの」が多いですね。

カウンセリングの中でやったイメージワークを家でもやってみること。(大抵、イメージワークは感情の解放やグラウンディング(地に足を着けること)に効果があります)
好きなことや楽しいことをすること。
一日10分でもいいので、自分のためだけの時間を作ること。
しばらく疎遠になっている友人に連絡を取ること。
非日常空間に出かけて行って視点をリセットすること。
感謝の言葉を意識して過ごすこと。

でも、忙しかったり、精神的に余裕がない場合には、なかなかそんなスペースは作れないものです。

だから、その場合、「何を辞めましょうか?」「何を捨てましょうか?」という提案をすることも多いのです。
時には「何を諦めましょうか?」と言う問いも良く投げかけます。

毎日仕事に子育てに家事に忙しい方に「毎日晩御飯をきちんと作ることを辞めてもいいんじゃない?」と問いかけたりします。

毎日残業続きで、土日もあまりない方に「週に1日は早帰り日を作ったらどう?仕事を捨てる日ですよ」と提案して見たりします。

フリーの仕事をされてる方でオファーが断れずにいっぱいになってる方に「思い切って単価を上げるか、面白くない仕事を切るかしてみましょうか」と言います。

かなり勇気の要る選択ですよね。
でも、その時気付くことがきっとあります。

「あ、毎晩ちゃんとご飯を作ることでいい母・妻であることを認めてもらおうと思ってる」
「嫌われること、必要とされなくなることを怖れて仕事をしてたのか」
「自分には何もないから都合のいいクライアントになっていたのか」

どんな状況であれ心に余裕をなくすのは「怖れ」「不安」であり、「罪悪感」「無価値感」です。

本当にしたいこと、望んでいることではないけれど、そうしたネガティブな感情から犠牲的に行動してしまっているのかもしれません。

本当に好きなことをしていたら24時間余裕を感じながら生きられます。
休みをきちんと取ることも仕事の一部と捉えられるので、オフをとても大切にできます。
(だって、休まずに働いて成果物のクオリティが落ちたら元も子もないでしょう?)

だから、辞めてみて、捨ててみて気付くものもたくさんあるのです。
意外と不安や怖れが幻想であることに気付いて心がすごく安らかになったりします。
罪悪感が吹き飛んで、自分が思っているほど大したことでないことに気付かされます。
仕事を断ってもちゃんと必要な仕事がやってくることに気付かされます。

辞める勇気。
手放す勇気。

心のスペースを作るために今日できること、何か探してみませんか?

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