*「こんなとき、どうしたらいいの?」にお答えする心の処方箋シリーズ*
強い、とはどんなものを指すのでしょうか?
私達は「強い」という言葉をイメージするとき、つい、強がっている姿の方が印象に残りやすいものです。
でも、本当の強さは「自分の弱さをさらけ出せるくらいの強さ」と例えられます。
弱さを見せることはすごく怖いものです。
誰かに攻撃されるかもしれない、軽蔑されるかもしれない、嫌われるかもしれない、そうした不安や怖れを越えたとき、それを本当の強さと言うのかもしれません。
弱い自分を出すのはすごく勇気が要ります。恥ずかしいものです。
弱さを自分に許せるだけの器がないとそれを隠して、強がってしまいます。
例えば、私達が自分を正当化するとき、心の中にはそんな不安と怖れが渦巻いています。
強硬に自説を主張するとき、傍目には強く映るその姿も、実は怖れを隠すための防護服なのかもしれません。
「強い人」のそばにいたら、きっとあなたは守られているような安心感に満たされるでしょう。
畏怖を感じたり、緊張したり、焦ったりするのではなく、落ち着き、穏やかな状態になるはずです。
強さとはある意味では許容量を指すのかもしれません。
人を受け入れる寛容さや器の広さを指すものかもしれません。
なぜなら、きっとそんな人の近くにいたら、心から「自分は許されている」と感じ、心はとても安らぎ、穏やかになるからです。
どうしたらそんな強さを自分が身に付けることができるでしょう?
あなたが強くなりたいと思うとき、誰かを援助し、守り、応援し、見捨てず、信じ続けてみることをお勧めします。
そして、それを実践した分だけ、あなたは強くなれるのです。
そして、その時、あなたは今の自分を許すことができるようになります。
今のままでいいんだ、ということを全身で許可できるのです。
それは「できることを一生懸命やろう」という謙虚さも送ってくれます。
私達は弱いものです。
だから、自分ひとりのためには保身に走る事はあれど強くなれません。
でも、誰かのためならば強くなることができるのです。
その時、子供を抱えた母親が強いのは、ごくごく自然なことだと分かるでしょう。